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*以下は、「週刊・新社会」(10/2号)に掲載されたユニオンYes! キャンペーン・キックオフ集会の報告記事です。

9月18日、「ユニオンYes!キャンペーン」キックオフ集会が東京中野の「なかのゼロ視聴覚ホール」で開催された。120人の参加者が強い一体感に包まれた、いい集会だった。

首都圏青年ユニオンの河添誠さんが司会を務め、キャンペーン代表の伊藤彰信さんがあいさつ。「日本の労働法制は世界に誇れるすばらしい内容だ。たとえば企業への示威行動は刑法では『威力業務妨害』にあたるが、法に保障された労働者の団体行動ならそれは免責される。こんな進歩的な法律があっても、実際に労働者が置かれている現状はかなり厳しいものがある」。

キャンペーンは、インターネットの動画投稿サイト「You Tube」ならぬ「Union Tube」を開設。労働者の闘いを広く自由に伝えようと呼びかける。会場のスクリーンにはその最新の映像が。不当解雇された女性とともに団交に向かう若い組合員たち。事実確認を迫る組合。泣きじゃくる被解雇者。ひたすら沈黙する経営者。緊迫したシーンが聴衆を引きつける。

リレートークでは、さまざまな現場から闘いの報告が続いた。「打ち合わせや交流会の参加費は高い!」。公園のベンチで、缶飲料片手に語り合う仲間たち。ツアー添乗員の組合員は、法外な長時間労働の実態を告発。「花形職業として憧れの的になるが、若い人には絶対に勧められない」ときっぱり。

人気作家雨宮処凛さんのトークショーがはじまる。事務局長の土屋トカチさんとの息もぴったり。二人は年齢も境遇も似ている弟のエピソードを披露。厳しい労働環境のなかで孤独に打ちひしがれる姿は、きっとどこにでもある光景だ。

話題は広範に及んだ。めまぐるしく過ぎる日常のなかで、絶望の淵からの悲痛なSOSに耳を傾けるのは、やはり労働組合なのだ。二人の発言に散りばめられた貴重な提起は、わざとらしくなく、りきみもなく、自然体そのもの。会場は終始共感の笑いに包まれていた。

私の職場は伝統的な労使協調組合が支配している。反共御用官僚に怒りを持ちつつ、自己のアイデンティティは職場の外で体現してきた。非正規、派遣労働者らの労働条件の悪化がとめどなく進むいま、自分が組合に「何とか守られている」と錯覚することすらある。処凛さんはそんなダメ組合を「ホッピー系労組」と命名して批判した。

若い人たちの勇気ある行動は、世代を超えた労働者の連帯に道を開くか。微力だが私も力になりたい。おいしいホッピーで、勝利の祝杯をあげるために。(佐藤 隆)


Created by staff01. Last modified on 2007-09-29 18:38:46 Copyright: Default

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