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パリ在住の飛幡祐規(田代優子)です。

フランス政府が強硬採決した若者向けの新採用契約(CPE)への抗議デモは、全国で主催側150万人、警察発表53万人(したがっておそらく100万人以上)を集めました。

ド・ヴィルパン首相は撤回は論外、対話には応じるという態度を崩さず、大企業家たち、契約に賛成の若者、少数派学生組合などおざなりの「対話」を行ったため、全労働組合と大学生・高校生組合は3月28日にゼネストをよびかけ、運動の継続を決定しました。(すべての交渉は、まず撤回をしてからという立場)

今週学生たちは火曜、木曜にデモを行います。
土曜のデモの解散後、ナシオン広場で実力行使中の機動隊員複数に「踏みつけられた」らしいSUD-PTTの組合員が、現在病院で昏睡状態にあり、生死が気遣われています。
警察側も調査を開始しましたが、Solidaires系列組合の代表者アニック・コペは「救急車がすぐによばれなかった」と発言し、経過の解明を求めています。
SUD-PTTのエルワンさんに電話したら、「デモのとばっちりで人が死んだのは1986年が最後だった(デモに参加もしていなかった学生マリック・ウセキンが、バイク部隊に殴り殺された事件)。もしそんなことになったら大変だ」と言っていました。
そうした事態になると政府の対応にも影響が出るかもしれませんが、今回はこのへんで。

なお、デモは一般的に平和的なのですが、ソルボンヌの強制退去以来、右翼学生の挑発、デモのときに破壊目当てでくる者たちもいて、解散後に機動隊との衝突が起きるのが図式になっています。
スト・封鎖がつづく大学では、授業再開を望む学生との対立もあり、政府は運動が内部から「腐る」のを待っているわけですが、今のところ学生・労働組合とも闘志は満々です。

今週の「先見日記」には運動の詳細というより、不安定な雇用を制度化するシンボルとしてこの新契約が拒絶された点、その根底に、現在のフランスの若者たちが抱いている将来への不安がある点などについて
書きました。

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