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LNJ Logo JR東日本株主総会〜安全犠牲に金もうけ浮き彫り
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News Item 0624
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Sです。

 6月23日午前10時より、JR東日本の株主総会が、東京のホテルニューオ ータニで開かれました。出席した株主は約1000名。そこで、千葉支社の菊地さん 処分問題の質問も出ました。以下は、感想的報告。

 清野新社長を議長に開始された総会では、JR東日本株主会メンバーを中心に安 全問題に関する質問が集中した。羽越線事故、山手線の線路隆起をはじめ最近4 ヶ月で12件もの重大輸送障害事故が発生していることから見てもこうした質問 は当然だった。また、ある株主は「お年寄りやこどもたちにも配慮して自動券売 機ではなく、有人窓口をふやしてほしい」「オレンジカードを売っているのにそ れを使える自動券売機がない」などと発言。利用客のニーズに応えると言いいな がら、駅構内の売店やショッピングストアだけを増やして金儲けに専念し、ほん とうのサービスは置き去りにしているJRの姿勢がうきぼりにされた。

 会場が騒然としたのは、株主が事故の頻発には人員削減の影響があるのではな いかと、分割民営化後の山手線での駅員削減数を問いただした時だった。会社側 は、一切具体的な数字を明らかにせず、質問を打ち切った。株主は納得できず、 議長席に詰め寄ろうとした。すると幾人かの株主も立ち上がり、演壇にせまり、抗議を行った。

自分の都合の悪いことには一切答えようとしない会社側の不遜な態度は、この時 だけではない。役員賞与金の全額は示されたが「社長にいくら支払われるのか」 の質問には答えなかった。

 「週刊金曜日」に出て安全を訴えただけで処分された菊地さんの問題について は、「本人に事情聴取をしたところ発言内容が(事実と?)異なっていて誇張し たところがあるので就業規則違反で処分した」と回答。「週刊金曜日」になぜ訂 正を求めないのかという質問には「テレビ、新聞など様々な報道がある。そのな かには内容的にいかがと思うものもあるが、それを申し上げるか上げないかは、 様々なことを考慮している。週刊金曜日に関しては申し上げる必要はないと判断 した」という回答だった。「会社の信用を傷つける発言」として菊地さんを処分 しながら、それを報道した「週刊金曜日」には何の訂正も求めないというのは、 そもそもこの処分が社員に箝口令をしくための「ためにする処分」だったことを 証明したに等しい。

 会場は1000人以上を収容するホテルニューオータニの大ホール、役員が並ぶ ステージの雛壇は最高裁大法廷の裁判官席のように株主席を見下ろしていた。 口では「株主さま」を連発しながら、安全をなおざりにし、社員を苦しめ、その つけを利用者や株主に押しつけようとする役員達の顔は能面のように無表情だっ た。

※(菊地さんの発言内容については、千葉支社の広報室長が「01年のメンテン ナンス新体制以後、菊地さんは事故が増えたと言っているが、事実は減っている。」 またレールの減り方について「菊地さんは−カーブに金属の粉がすごい。一面銀 色になっている−と言っているがこれは大げさな表現だったと本人も認めている」 と処分の理由について、株主総会前にすでに語っている。しかし事故件数は明らかにせず、そも そもどんな基準にそう事故かも明らかにしていない。また金属の粉の表現など、 他人がとやかく言う問題ではない。)


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