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「君は男の味を知らないから」から「君が拒否すれば良かった」まで

[ワーカーズ]レインボー

パク・ジョンジュ(地球地域行動ネットワーク) 2018.12.07 14:53

[出処:キム・ヨンウク]

「矯正強姦(corrective rape)」という言葉がある。 一瞬どういう意味か分からないこの奇異な造語は、相手を矯正してやるという名目で行われる強姦を意味する。 「非正常な」セクシュアリティを矯正するという名目ということだ。 同性愛の女性がしばしば聞く「君が男の味を知らないから」という言葉、 あるいはいわゆる「転換治療」の裏にある。 レズビアン対象の強姦犯罪が多い南アフリカ共和国で作られたこの用語は、 相変らず性少数者の人権を語る場合の重要な問題の一つだ。

広く知られた用語ではないが、ときおりマスコミでこの用語が使われるのは、 たいていが南ア共和国をはじめとする保守的な性文化を持つ国家の事例を伝える外信報道を通じてだ。 まるで「外国ではこんなこともあった」といった調子の文だ。 その反対側で、より近いところで起きる矯正強姦を考える人たちも、 知らされた国内の事例は見つけるのが難しく、主に外国の事例を話すほかはなかった。

しかし最近、韓国の実状をうかがわせる事件が伝えられた。 11月9日、青瓦台国民請願掲示板に書き込まれた 「部下の女性軍人を強姦した二人の海軍幹部を処罰してください」という文だ。 自らを被害者のガールフレンドだと明らかにした作成者によれば、 2010年にA海軍中尉(現在大尉)は上官のB少佐から強姦された。 A中尉が性少数者であることを知った上官が「男の味を教える」という口実で行ったことだった。 またこれにより妊娠したA中尉が中絶手術のための休暇を取る過程で事件を知った別の上官C中尉(現在大佐)も彼を強姦した。

一人で耐えなければならなかった長い時間の末に、 この事件が法廷に上がったのは昨年7月になってからだった。 9か月ほどがかかった1審で、BとCにそれぞれ懲役10年と8年が宣告されたが、 2審でCは無罪判決を受けた。 11月8日の事だ。 判決の翌日に書いた請願で 「2次加害者の量刑が下がり、完全無罪になったこの時点に、 1次加害者の控訴審の結果が良いとは判断しにくい」と作成者が話した通り、 19日にソウル軍事裁判所はBにも無罪を宣告した。

性少数者に対する規制と加害を擁護

裁判所はA大尉とB、Cが絶対的な権力関係の中にあることを認めながらも、 この事件ではA大尉が抵抗不可能な状態になかったという詭弁をならべた。 「君が男の味を知らないから」という言葉で始まり、 「君が拒否すれば良かった」に続く このありふれてた言葉は、 韓国において女性として、性少数者、性少数者女性として生きていく人が置かれた状況をまた一度如実に見せる。 軍隊内の他の事件と比べてこの事件があまり注目を受けない点、 女性軍人に対する軍隊内性暴力が絶えないのに、 相変らず女性徴兵制実施の要求などが新しい請願として登録されている点などを考えれば、さらにそうだ。

3審の結果は軍隊をはじめとするこの社会における女性の地位、 特に性少数者女性の地位に対する重要な指標になるだろう。 一方、矯正強姦という用語を作って説明しなければならなかった ある社会の特殊性を簡単に薄めないことが重要であるだけに、 こうした現実が広く見て、どんな脈絡にあるのかを調べることも重要だろう。 性行為に関心がないことを明らかにした人、 あるいは性的指向性を越え、 様々なジェンダー表現において典型的な女性像から抜け出す人々に加えられる暴力を考える時、 われわれは社会がどんな手段を動員し、 どんな「逸脱的な」性を規制しようとしているのかが分かる。 これをただ「一つ」の事件では片付けられない理由だ。[ワーカーズ49号]

原文(ワーカーズ/チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2018-11-26 21:19:04 / Last modified on 2018-12-14 02:54:15 Copyright: Default

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