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韓国:データを安全にうまく使う国 | |
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データを安全にうまく使う国? そんな国、そうではない国![ワーカーズ]技術文化批評
キム・サンミン(文化研究者) 2018.10.10 12:11
![]() 「サピエンス」と「ホモ デウス」のユヴァル・ハラリ。 彼はこの本で人類の歴史と未来を広い視線で眺望した。 そして新刊「21世紀のための21種類の提言」では21のキーワードで、当面する人類の問題らを一つずつ診断する。 「平等」というキーワードで彼は 「21世紀にはデータが一番重要な資産に浮上」としおり 「政治はデータの流れを支配する闘争になる」と断言する。 一言で、データを持つ者が未来を支配するので、 人類の平等はまさにデータをどれほどきちんと規制するかにかかっているという話だ。 ハラリは「もしすべての富と権力が少数エリートの手中に集中するのを防ぎたければ、 その鍵はデータ所有を規制すること」だと話す。 すでに世界のいくつかの巨大企業はデータを独占している。 われわれは望むサービスを利用するために、止む得ず私のあらゆるデータと個人情報を企業体に提供する。 拒否するのはおもしろくない結果をもたらす。 不便と遅れだ。 私たちの名前と住所、性別と年齢のような基本的な個人情報から、 顔と指紋を含む生体情報や健康状態に関するデータ、 その上、思考や感情および行動に関するデータまで、 グローバル巨大企業が全て吸い込む。 そしてこうした情報を基礎としてあらゆる形態の商品を作り、また私たちに販売する。 広告はその中間媒介になる。 一人一人に合わされたフィルター、あるいは私たちすべてをとりまく巨大で透明な膜の中から抜け出る方法はなさそうに見える。 しかしそうしたグローバル企業が私たちの人生を担保として莫大な富を持っていくところに、 国内の技術革新と経済成長はいつも制度的規制によって遅れているという国内財閥企業や保守言論の不機嫌な声はどう考えなければならないのか? まず現政権は、データ産業革新関連研究開発(R&D)予算をかなり増額した。 研究開発予算が増えたことは、社会的にも中長期的展望に対する期待を生じさせる。 しかし科学技術情報通信部と他のさまざまな部署を横断して配分された総額20兆4000億ウォンの研究開発費のうち相当数は、 データ構築、人工知能、ドローン、ビッグデータ、プラットホーム経済構築、4次産業革命などの名前がついた事業に集中している。 実体が不明であるのはもちろん、どんな種類の事業が、どんな恩恵、あるいは問題をひき起こすのかについての理解も不足しているようだ。 例えば国防部のドローンロボット開発や、 産業通商資源部の人間ビッグデータ生態系構築の構想は、 その名前だけでも心配だ。 これに歩調をあわせて去る8月末、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は 「データ経済活性化規制革新現場訪問」のイベントのために板橋のスタートアップキャンパスを直接訪問した。 大統領が一生懸命動き、これまで財界が要求し続けてきたデータ関連産業を活性化する方案と投資計画、 そしてこれによる個人情報保護規制の緩和についての計画を説明した。 国家戦略投資プロジェクトとして「データ経済」を選定し、 そのために核心技術開発支援と専門担当者5万人、 100社の強小企業の育成を目標としてデータ産業に総額1兆ウォンを投資すると言った。 政府が言うとおり、韓国の経済成長の未来がデータにあることを誰が否定するだろうか。 「データをうまく加工して活用すれば生産性が上がり、 新しいサービスと雇用が生まれる」ということを誰が知らないだろうか。 問題は、この革新成長のためにデータ規制をすぐに緩和しろと強弁するところにある。 そのために持ち出したのがまさに「仮名情報」という概念だ。 しかしすでにデータ産業は個人の匿名情報 あるいは(データの主人が誰なのかを調べることができない)非識別化された情報を十分に活用してきた。 2016年に政府が提示した「個人情報非識別措置ガイドライン」によれば、 情報主体を調べられないように非識別化した情報は個人情報でもなく、 したがってビッグデータ分析に活用するために何の制限もないという。 しかしこうした議論をはるかに超えて「仮名情報」という新しい概念を活用し、 個人情報規制を緩和してデータを産業に積極的に活用するようにするということだ。 仮名情報とは、まだ私たちの法律では特に規定されていない概念だ。 ただ類似の事例は今年5月に発効したヨーロッパ連合の総合データ保護規定 (General Data Protection Regulation、GDPR) で提示された仮名化(pseudonymization)方式に探すことができる。 個人情報とデータを仮名化する方法は、本来2016年の政府のガイドラインに明記された個人情報の非識別措置の一方法だ。 例えば、氏名を洪吉童や林巨正に変えたり、 所属を金星、火星などに代替する方法、 一定の規則のアルゴリズムを使って暗号化する方法、 事前に決められた外部項目と交換する方法などがある。 だが十分に予想できるように、こうした仮名化はそれぞれに弱点が存在する。 仮名化の規則を見つけたり他の情報と組み合わせると、 元データをいくらでも推定できるという点だ。 さらには仮名化情報は、 「追加情報を利用して個人を識別できる個人情報と見なさなければならない」 とGDPRは明示している。 政府は丁寧に上手く「仮名情報」という疑わしい概念で非識別化措置を取り、 代案を提示したように見えるが、 実状は仮名処理されたデータ自体は識別可能な個人情報である。 個人から測定、収集されるすべてのデータの総合は、 ただ抽象的な情報ではなく事実その個人を識別、確認、再構成することができる何か仮想の、しかし実存する主体といえる。 現在と未来の産業は、さまざまなデータ中でも唯一その実存する主体、 生きた人間のデータをほしがる。 資本主義が初期産業化の時期に小作農と下層貧民を共有地から追い出して、 工場に捕獲して労働力を搾取したように、 データ経済の時代にはすべてのデータを自由に抽出して原料として使用することができるということであろうか。 何か気持ちが悪い大統領のイベント会場の背景のスローガンは 「大韓民国が変わる。データを一番安全にうまく使う国にします!」だった。 データを安全にうまく使う方法は、規制をさらに精密かつ体系的にすることだ。 なくしたり緩和するのではなく。 政府のデータ経済を装った個人情報規制緩和に対してハラリの警告を聞かせたい。 「データ所有をどう規制するか? これこそが私たちの時代の一番重要な政治的質問かもしれない。 近い将来、この質問に答えられなければ私たちの社会政治的システムは崩壊するかもしれない。」[ワーカーズ47号] 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2018-10-05 02:03:43 / Last modified on 2018-10-12 10:18:06 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ | |