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法は私を正規職だと言うが、私はまだ非正規職だ

[ワーカーズ]リレートーク

パク・チャンジン(起亜自動車非正規職支会女性部長) 2018.08.14 10:43

起亜自動車の社内下請業者に入社してからもう14年だ。 私は起亜自動車華城工場のさまざまな下請企業のうち、完成車の品質を検査するPDIで働いている。 私が入社した時にはソレントという車が人気だった。 自分の手で人気車種を検査して、検査した車に顧客が乗ると考えると自負心を感じた。 だが、それは私の錯覚だった。 われわれ非正規職労働者は単に資本の腹を肥やす道具に過ぎなかった。

非正規職労働者には権利はなく、義務しかなかった。 生産率を上げるために、非正規職労働者は操り人形のように使用者側の指示に従わなければならなかった。 正当に与えられる生理休暇だけでなく、病気や個人の事情があってもクビになるのをおそれて休暇も取れなかった。 週末には休むこともできずに特別勤務をしなければならなかった。 じっと我慢して働くことが、会社が決めたわれわれの義務だった。 働いて冗談や大きな笑い声でも出せば、元請の管理者が顔をしかめてきびしく発言した。 私たちが顔色をうかがうのは、管理者だけではなかった。 非正規職が不良を見のがすと、ライン終わりで製品の車を最終的に確認する正規職から口にできないような悪口をあびせられた。 そんなときは、私たちが彼らと同じ労働者なのか、同じ人なのかと疑問に感じた。

[出処:キム・ヨンウク]

華城工場は2003年の非正規職現場闘争団を始め、紆余曲折の末に2005年6月4日、 起亜自動車非正規職支会を創立し、 2005年11月には団体協約を締結した。 労組ができると不合理を堂々と問題提起できるようになった。 今、起亜車で起きている採用性差別問題も同じだ。 われわれは正規職労組に対し、政府に対して不当な差別を是正しろと要求している。 一人で静かに過ごしていた非正規職労働者たちが、労組に支えられて声をあげているのだ。

起亜自動車非正規職支会の2期執行部になると、女性部が新設された。 女性部長を引き受けてもらえないかという提案に、最初はすぐ断った。 二人の子供のお母さんなので家庭に忠実でいたかった。 だがぜひやりたいという気持ちも強かった。 なぜか資格を不問して出たかった。 そうして家族を説得し、起亜自動車非正規職支会初の女性部長を引き受けることになった。 「果たして私にできるだろうか?」と負担が大きかった。 一つ一つ学びながら、今年4月14日、起亜自動車非正規職支会初の女性委員会を発足させた。 不利益と差別にさらされる女性の現実を変えようと決意した。

採用性差別に対する問題提起も女性委員会の重要な課題だ。 2014年から進められた起亜車社内下請非正規職労働者に対する優待採用と特別採用の過程で、 1500人程度が正規職として採用されたが、女性労働者はたった一人も採用されなかった。 また、非正規職の工程が正規職の工程にインソーシングされ、 女性非正規職労働者は10年以上働いてきた工程から追い出され、 他の会社に強制転籍させられている。 これにより去る5月16日、女性委員会を中心として国家人権委員会の前で 女性採用差別と強制転籍に対する記者会見をすることになり、 人権委に陳情を提出した。

「20年以上、骨身を削って働いたのに、返ってきたのは女性・非正規職の二重差別、 雇用不安、不法派遣、起亜自動車のカプチル(パワハラ)でした。 正規職労働者が忌避してきた汚く辛く難しい工程だけで働いてきたわれわれ非正規職。 15年前にやっと労働組合というものを作って、今まで元下請使用者側の弾圧に抵抗して戦ってきました。 10年を越えるすさまじい闘争の成果として不法派遣判決で勝訴して、これで良い時期がくると考えました。 だが法は遠く、拳は近いと言います。 不法派遣の判決で浮き立っていた私たちに返ってきたのは正規職転換ではなく、 10年以上働いてきた職場、私の工程から強制的に追い出されることでした。(…)会社のあくらつさは、 私たちの素朴な望みまで無惨に踏みにじっています。 もう非正規職女性労働者は我慢しません。 やられてばかりはいません」。

雨の中で叫んだこの記者会見を始め、起亜車の性差別採用問題が広く知られた。 そして起亜車で初めての女性合格者が発表された。 今回発表された3次特別採用で、 華城工場は男性182人、女性26人を正規職化することにした。 明白な性差別が問題になり、悪化した世論を静めるための恩着せがましいやり方だった。 女性非正規職労働者は、このごく少数の女性採用を喜ばなければならないのか? 採用性差別はまだ強く、不法派遣による強制転籍問題もそのままだ。

特にこのような強制転籍で、女性労働者は賃金が削減されたり労働強度が高まる二重三重の苦痛をあじわっている。 使用者側は清掃、食堂労働者の業務を直接生産工程とは無関係な「総務性」業務に分類し、 ベルトコンベアで働く直接生産ラインではないという理由で正規職転換対象から除外した。 さらには「総務性」という会社のレッテルは賃金差別につながっていて、 食堂、環境美化労働者は雇用と賃金で二重の差別を受けている。

裁判所は2014年の1審、2017年の2審で起亜自動車すべての社内下請は不法派遣であり、 全員を正規職に転換しろと判決した。 それでも使用者側は不法派遣判決を縮小、隠蔽して、 正規職転換ではなく非正規職の一部を採用する特別採用便法を使って正規職化を推進している。

すでにわれわれ女性労働者は、できる業務に応募して入社した。 他の業務を要求しているわけでもない。 単に不法派遣工程という法の判決を受けた自分の持ち場で、正規職として働きたいだけだ。

正規職の苦情解消のために非正規職女性労働者の犠牲を強要する正規職労組の主張も、社会的叱責を受けて当然だ。 正規職の持ち場になったそこには男性正規職労働者が行かなければならず、 女性労働者は別の仕事をしろという主張は、 非正規職女性労働者を排除する使用者側と違わない。 女性非正規職の工程を奪う前に、使用者側に人員補充と労働環境緩和を要求するのが正しい。 正規職労組はこれ以上、社会的孤立を招いてはいけない。

われわれはさらに大きな問題に共に進まなければならない。 現代起亜車資本の不法派遣、不公正取り引き、労組破壊、経営世襲カプチル(パワハラ)を撤廃し、 犯罪者の鄭夢九(チョン・モング)-鄭義宣(チョン・ウィソン)親子を処罰するために、 元下請労働者と全国の仲間たちと共に最後まで連帯して闘争する。[ワーカーズ45号]

原文(ワーカーズ/チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2018-08-04 09:28:19 / Last modified on 2018-08-22 14:03:07 Copyright: Default

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