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キリュン電子非正規職女性労働者のキャンドル

[論説]他人の苦痛に反応もしない使用者たち

ペ・ソンイン(編集委員)/ 2008年05月30日15時33分

彼らを見るたびに申し訳ない思いと恥が先んじて、彼らの明るい顔と向き合う ときは本当に恥ずかしくて頭を上げる面目がない。言葉と文で稼いで暮らす職 業で、政策と談論を生産するのが主な任務だが、現場とコミュニケーションし なければできないことなので、さらに申し訳なかった。彼らの文句と疲れた声 でも聞くと無責任から自由だと思っていたが、彼らは常に笑いで迎えた。本当 にうんざりしたやっかいな仕事かもしれないが彼らの顔には常に活気があふれ て闘争意志でぎっしり埋まる。

ところがすでに二回目だ。1000日以上ストライキをしているキリュン電子労組 が5月11日、ソウル広場のハイソウルフェスティバルのイベント会場である16m の舞台照明塔に上がり、問題解決を要求した。5月26日には九老駅広場の25mの CCTV鉄塔に上り高空籠城に入った。そして毎晩7時、九老駅広場でキャンドル文 化祭を開いている。1000日を越えるストライキもそうだが1000日闘争記念にし ては、あまりにも残忍ではないか。

死以外はしなかったことがないというキリュン電子非正規職女性労働者が最初 の高空籠城以後、使用者側と二回の懇談会を持った。ところが二回の労使懇談 会でも会社側は雇用に対する確答をせず、今年末まで訳もなく待てと言う。お そらく1000日待ったのだからさらに何百日か待つこと位はたいしたことではな いと思ったようだ。

使用者にとって彼らは使い捨てか消耗品に過ぎない余剰人間だ。彼らには義務 しか存在せず、権利と人権は存在しない。生きたくて生きている命でなく、死 のうとしても死ねない存在である。彼らに1000日は、命より丈夫で死より難し い時間だった。最低賃金基準よりやっと10ウォン高い64万1850ウォンに過ぎな かった月給で生計を維持していた人々が、今は一般正規職労働者や活動家が 恥ずかしいほどの熱血の闘士になった。

だが、使用者は権利しかなく霊魂はない。労働者たちの要求、感情に無感覚な サイコパス(psychopath/反社会的性格障害)だ。使用者たちは他人の苦痛に反応 も示さず、無感覚な自分を反省したり苦しむこともない存在である。だから解 決法は明確で簡単なのに、難しいようだ。見えない出口に向かって進むメビウ スの帯のように、非正規職女性労働者の終わりを知らない闘争に佗びしさが押 し寄せ、怒りが込み上げてくる。

イーランド-ニューコア闘争が300日、KTX闘争が800日を越えた。多くの非正規 職長期闘争事業場により、1-2年の闘争は軽く見られるほどだ。李明博政権の労 働政策を見れば、これから2-3000日長期闘争(長期闘争)事業場の増加は時間の 問題だ。その意味で、非正規職長期闘争事業場は韓国の全労働者が抱く課題を 圧縮している。長期闘争事業場問題を労働界の最大の当面の課題に設定しなけ れば労働の未来は暗く不透明だろう。

今回のキリュン電子労働者の高空籠城は、彼女らの戦いがまだ続いているとい う事実を世の中に知らせようとする極限闘争だ。世の中は彼女らを忘れようと しているが、彼女らは決して世の中を忘れていない。2回にわたる高空籠城は、 無関心な私たちの心を占拠する座り込みである。彼女らは自分の信念とビジョ ンの捕虜だ。彼女らは絶え間ない闘争と不屈の意志で無関心な大衆に五体倒地 する人々だ。

相変らず解決は明確だ。整理解雇撤回、不当労働行為と労組弾圧中断など、彼 女らの素朴な要求を受け入れればいい。BSE熱風でキャンドル集会が連日猛威を 振るっている。非正規職労働者への差別こそ、韓国社会の真のBSEだと、李明博 政権は肝に銘じなければなるまい。だから闇を明らかにする彼らのキャンドル も消えることなく永遠に燃え上がるだろう。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-06-04 11:10:09 / Last modified on 2008-06-04 11:10:11 Copyright: Default

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