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現代車非正規職連帯ストで20億払うことになった4人、大法院に上告

カンパで印紙代、大規模弁護団構成まで... 「最後まで戦う」

パク・タソル記者 2017.09.11 13:15

労働権を威嚇する高額な損賠仮差押えに対し労働界が反撃する予定だ。 去る8月、釜山高等法院から現代車に20億ウォンを賠償しろという判決を受けた 現代車非正規職の支援者が印紙代をカンパし、大法院に上告した。 これによる大規模弁護団も組織された。

民主労総法律院ほか4つの労働法団体とソンチャッコ、非正規職ない世の中作りは 9月11日午前、ソウル市瑞草区瑞草洞の大法院の前で記者会見を行い 「多くの人たちの支援により、10日間で1500万ウォンを越える印紙代を用意できた」とし 「上告期限最終日の今日、上告する」と明らかにした。

これらの団体は 「8月に釜山高等法院が、損害賠償の対象を労組の指導部ではない一般組合員と支援者にまで拡大した判決を出した」とし 「業務妨害に対する損害賠償を越え、業務妨害を幇助したという罪目までかぶせた反人権、反憲法事件」と批判した。

8月24日、釜山高裁は2010年の現代車非正規支会による不法派遣正規職化要求ストライキを支援した チェ・ビョンスン、オム・ギルジョン、キム・ヒョンギ、パク・チョムギュの4人に対し、 20億ウォンの賠償を命じる控訴審判決を下した。 釜山高裁は現代自動車社内下請労働者が2010年11月、 現代車蔚山第1工場で25日間行ったストライキを 「正当性がない」不法ストライキと見なし、 連帯した人も共同不法行為者と規定した。 釜山高裁は「オム・ギルジョン、パク・チョムギュ、チェ・ビョンスン、キム・ヒョンギの不法な業務妨害行為により、 現代車に巨額の財産上の損害が発生した」とし、 現代車に対して20億ウォンの支払意を命じた。

上告当事者のチェ・ビョンスン現代自動車組合員は 「これまで現代車の損賠訴訟が続いて、とんでもない印紙代のために訴訟をあきらめる組合員が多くて今回も上告に躊躇したが、 印紙代を募金する過程でこうした現実が少しでも知られたことは、 それだけでありがたい」と話した。 チェ氏は「この判決が維持されれば、正規職労働者の非正規職連帯闘争は遮られ、 他の連帯も萎縮する」とし 「不条理な現実が今回の機会に変わることを望む」と話した。

民主主義法学研究会で活動する韓国放送通信大のチョ・スンヒョン教授は、 現代車の不法性の方が大きいと指摘した。 チョ・スンヒョン教授は 「現代車は社内下請労働者の使用が不法派遣だという大法院判決があってもこれを無視し、 社内下請労組の団体交渉要求も無視した」とし 「2010年11月15日、ストライキを始めた日にも正門を通る労働者を不法に阻止し、 勤労提供を理由なく拒否した事実がある」と明らかにした。

上告期限最終日だったこの日に上告ができたのは、 団体や市民の印紙代カンパのおかげだった。 民主主義法学研究会がカンパを提案し、 8月31日から9月10日まで募集が行われ、総額1827万ウォンが集まった。

民主主義法学研究会に所属するソウル大雇用福祉法センターのユン・エリム研究委員は 「印紙代がなくて訴訟ができないということを見て自己恥辱感を感じた」とし 「1月に現代車の組合員に命じられた90億ウォンの判決は、 6000万ウォンもの印紙代が払えずに上告を諦め、そのまま認められた」と残念がった。 ユン研究委員は「労働者に命じられる損賠は、おそらく3代かかっても返せないだろう」とし 「争議行為に対して不当に訴訟を提起することも問題だが、 訴訟を取り下げれば訴訟から抜いてやるというのは権利の濫用であり、不当労働行為」だと強調した。

金属法律院のキム・テウク弁護士は、 労働者を対象とする損賠仮差押えの問題が李明博(イ・ミョンバク)政権になって一層攻撃的かつ積極的に活用され始めたと批判した。 キム弁護士は「損賠請求は損害を補填する制度だが、労働者を困らせる不当労働行為の目的で使われている」とし 「使用者側が懐柔により被告を減らすことは、損害補填の目的ではなく、 残っている労働者を困らせて労組を瓦解させるものであることを自ら認めるもの」と主張した。 キム弁護士は「労働三権を行使するために生活をかけなければならないのは常識的でなく、 当然の権利の行使を妨害する問題」とし 「法律家は共に戦う」と明らかにした。

今回構成された50人の共同弁護団は、 論文掲載、意見書提出などで裁判所を圧迫する予定だ。 今回の訴訟に参加する法律家団体は、 「今回の事件を契機として無差別な業務妨害の適用と損害賠償、業務妨害幇助罪の適用の問題を社会的に議論し、 大法院がこれを正すよう圧力を加える」とし 「さらに、国会で誤った法を正すよう要求する」と予告した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-09-20 07:58:35 / Last modified on 2017-09-20 07:58:37 Copyright: Default

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