|
韓国:地下鉄客室のCCTV撮影ご存知ですか? | |
|
Menu
|
地下鉄客室のCCTV撮影ご存知ですか?ソウル市市民人権保護官、電車内CCTV改善対策勧告
ク・テウ(進歩ネット) 2013.07.18 18:13
ソウルに住む30代の会社員A氏。あたふたと出勤準備を終えて2号線に乗る。江辺駅から江南駅まで約20分の時間に化粧も直し、身なりも整える。A氏の一挙手一投足をそのまま見ている人がいる。まさに2号線の客室内に設置されたCCTVだ。41万画素級のCCTVは、運転室に設置された映像表出モニターで任意に操作できる。 大都市に住む市民なら毎日100回以上CCTVで撮影されるという。CCTVの撮影回数を 考慮すると、電車に乗っている間の露出はたいしたことではないと思うかも 知れない。だが電車内のCCTVははっきり違う。ほとんどのCCTVは移動中に短時間 撮影されるが、地下鉄CCTVは移動距離が長ければ長いほど長時間撮影される。 地下鉄でひどい事件が発生するたびに撮影者に非難が注がれるが、すでにCCTVが 撮影していたものだった。 ![]() 個人情報と私生活侵害問題があるのに、急速に広がった「CCTV万能論」に ブレーキがかけられた。7月16日、ソウル市の市民人権保護官は、電車客室内に 設置されたCCTVは、設置の目的である犯罪予防効果が不十分で、市民の私生活を 侵害する可能性があるとし、運営機関のソウル・メトロと都市鉄道公社に 改善策を勧告した。 事件を調査したノ・スンヒョン市民人権保護官は「CCTV設置の理由として提示 された根拠は不十分で、行政目的の達成も不確かであることが調査の結果確認 された」とし「不特定多数の市民の人権に影響するCCTVは、市民が十分に共感 できる水準まで減らす必要がある」と話した。 CCTVに関する国家人権委陳情および相談は、この5年間で4倍になるほど問題が 提起されたが、犯罪予防効果の前で遮られたことを考慮すれば今回のソウル市 の決定には大きな意味がある。 当初ソウル市は、電車内のすべての客室にCCTVを設置する計画だった。呉世勲 (オ・セフン)前ソウル市長による検討指示で始まったCCTV設置計画は、混雑度 が高い2、7号線から3段階にわけ、1〜8号線へと拡大実施される予定だった。 2012年6月までに2号線と7号線の860両電車内に、1720台のCCTVが設置された。 だが、ソウル市投資審査委員会は緊急性が低く、犯罪予防効果が不確かである 点を理由に2段階事業の再検討を決定した。 今年の初め、個人情報委員会も、乗客の生命安全財産の保護と電車の安全運行 などに必要な場合を除き、設置運営の目的と無関係なCCTVを常時モニター禁止 を決めた。ソウル市の今回の決定は、4月に進歩ネットワークセンター、ソウル 地下鉄労組などが「地下鉄のCCTVにより人権を侵害された」と陳情したことに よるものだ。 共同申請人の進歩ネットワークセンターのチャン・ヨギョン活動家は「ソウル 市の今回の決定は、地下鉄客室のCCTVによる私生活侵害の面を指摘したことに 意味がある」とし「自分の意志とは無関係に撮影される市民の情報人権も考え る必要があり、CCTV万能論を警戒しなければならない」と話した。 ただし、今回の調査を担当したノ・スンヒョン市民人権保護官は「CCTVの犯罪 予防効果は現在はっきりと現れていないが、CCTVの設置目的が(犯罪予防の他に も)市民の安全、火災予防があるので、CCTV設置の必要性そのものを否定するのは 難しい」と拡大解釈を警戒した。 「CCTVに犯罪抑止効果ある」 vs 「犯罪抑止効果はなく私生活を侵害するだけ」![]() ソウル市の市民人権保護官が今回の決定をしたのは、CCTVの設置目的である 犯罪予防効果が不十分である点が大きく作用したと見られる。ソウル警察庁が 6月10日に発表した今年1月〜5月の地下鉄犯罪統計によれば、通勤時間帯の性犯罪 発生率が62.8%で半分以上を占めていたことが明らかになった。電車内に設置された CCTVは、頭の上しか見えないため、通勤時間の性犯罪現場を把握することが難しく、 犯罪予防にもあまり役に立たない。 また、地下鉄内の犯罪発生を路線ごとに見ると、2012年6月にCCTVを設置した2 号線では2010年に1148件、11年に805件、12年に427件と、設置前から犯罪発生率 は着実に減っていた。CCTVを設置していない1号線も、2010年は527件、2011年は 467件、2012年は276件で、CCTV設置とは無関係に減っていた。電車客室内CCTVが 設置目的である犯罪予防に効果がないか無関係であることを確認させる項目だ。 ソウル市全体で見ても、CCTVの犯罪予防効果は明らかではない。表を見れば CCTV設置は着実に増加しているのに、凶悪犯罪発生率は2006年まで減少、また は増加している。学界ではCCTVは、事件発生後の犯罪捜査には効果はあるが、 CCTVが犯罪予防効果があるという主張は絶えず問題になってきた。 2010年8月までの調査によれば、ソウル市が運営するCCTVは合計2万3千台だ。 最近4年間に新しく設置されたCCTVは約8千台で、毎年大幅に増加している。 行政安全部が発表した2009年のソウル市CCTV映像提供現況によれば、映像情報 提供は、2009年の2101件から2011年には1万2657件へと6倍も増加し、2012年8月 までに1万3333件を提供したことが確認された。提供の形態のうち、映像情報の 提供は88.7%の3万684件だったのに比べ、映像情報の閲覧は11.3%の3906件と 確認された。提供機関別には3万4353件のうち警察が99.5%を占めた。結局CCTV が増えるほど、警察の犯罪捜査を助けるのは事実だが、CCTVで収集された私生活 の侵害と基本権の侵害もまた増える面がある。 チャン・ヨギョン活動家は「2002年に江南区に防犯CCTVが導入された後、韓国 社会ではCCTVが無分別に拡大してきたが、CCTVの犯罪予防効果には誇張された 面があるという主張は見過ごされている」とし「令状などの適法な手続きなく、 捜査機関にむやみにCCTV情報が提供されるのも、憲法上の基本権を過度に侵害 している」と指摘した。 ソウル市市民人権保護官は、CCTVを設置運営している2号線、7号線の管理者と 機関士への人権教育、および任意操作防止対策、そして乗客がCCTV設置と運営 の事実を十分に理解できるように案内放送をすることをソウル・メトロに勧告 した。また、捜査機関や第3者が犯罪捜査と落し物確認の目的で閲覧を要請する 場合、最低限の範囲で制限的に提供することを勧告した。 ソウル市市民人権保護官の決定は、CCTVの私生活侵害の余地は明らかにあり、 設置運営する時は目的に合わせて運営されるべきだと指摘した。今回の決定で 公共機関が「CCTV万能論」を批判的に省察する契機になるのかが注目される。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2013-07-20 14:35:46 / Last modified on 2013-07-20 14:35:46 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ | |