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韓国:ゴミリサイクル政策、清掃労働者を考慮せよ | |
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ゴミリサイクル政策、清掃労働者を考慮せよ[コラム]環境を守るのなら、環境美化労働者も守れ
キム・シンボム(労働安全保健教育センター) 2010.08.25 14:36
資源循環時代と環境美化員 われわれは今、環境問題が深刻な世の中に生きている。地球温暖化は今や世界 の関心事だ。温暖化のために韓国の気候帯が変わったことを膚で感じるほどだ。 故に資源節約と汚染発生の減少は、人類の生存に関する重要な課題だ。その中 で、一度使用した資源を再利用する『資源循環』政策が台頭した。これがまさ にゴミ再利用やリサイクルである。ところがゴミを再利用するためには徹底し た分別が欠かせない。家庭でゴミを分別して出す理由がそれだ。 ところが、家庭での努力だけではリサイクルは不可能だ! 家庭ではプラスチッ クを一か所に集めるが、プラスチックは材質によってPP、PEなどにまた区分し なければならない。家庭での分離除外は徹底できない場合も多い。ビニールの 回収容器にプラスチックや紙が入っていることも多い。結局、ゴミを選別する 作業を誰かが専門的にしなければならない。一般ゴミ、リサイクルゴミ、大型 ゴミ(冷蔵庫、世帯、ベッドなど)、残飯を区分して回収し、またこの中でリサ イクルゴミを選別する業務を担当する労働者がまさに環境美化員だ。資源循環 時代になくてはならない労働者がまさに環境美化員である。 環境美化員が危険だ!
ところが、環境保護のための資源循環の担い手である環境美化員が危険に直面 するようになった。それもゴミ回収と選別という業務そのもののためにだ。デ ンマークで実際にあったことを紹介する。 デンマークではゴミのリサイクル政策が1980年代から本格的に取り組まれた。 地域ごとにゴミ選別場が運営され始めた。だが、リサイクルの過程で労働者に 深刻な問題が発生してしまう。家庭で発生したゴミを収集して分類する労働者 に、さまざまな健康上の問題が発生したのだ。あるリサイクルゴミ選別場は、 スタートから3か月後に最初の職業病患者が発生し、1991年の夏までに公式に 10人の職業病患者が認められた。この選別場には20人の労働者がいて、そのう ち微生物の粉塵に露出する労働者が15人だったが、そのうち10人が病気にかかっ たのだ。初期症状は呼吸器に関する症状と共に、月曜熱(monday fever)があっ た。最終診断は気管支喘息が8人、慢性気管支炎1人、アレルギー性肺胞炎が1人 だった。この事実が発見され、デンマークでは深刻な論争が発生した。何のた めにこのような問題が発生したのかという原因についてだった。 労働部の調査で原因が明らかになった。問題はゴミの中の微生物だった。食物 カスなどにより微生物が繁殖し、労働者が手で分類する過程で微生物が粉塵と 共に飛び散り、その空気を吸った労働者に呼吸器症状が発生したのだ。デンマー クの労働部は他の事業場の状況を把握するために、8つの選別場と4つの肥料化 工場を追加調査した。その結果、ゴミリサイクル作業をする労働者には全般的 にこのような問題が現れていて、皮膚、呼吸器、目、胃腸障害が代表的な問題 だった。デンマーク政府は環境政策により、労働者に発生した問題を解決する ための対策として5年間のプロジェクトを進めるようになった。 新しい環境保護政策と技術は労働者を考慮しているのか?
いくら良い政策でも、その政策の事業を遂行する労働者にとって危険であれば、 道徳的に正しいとはいえない。ところが実際には、環境政策の開発過程に労働 者への考慮は殆どないのが現実だ。例えば、最近ではゴミ処理関連施設の構造 が労働者を威嚇している。ゴミ選別場や食物処理施設が密閉型工場のように建 てられることで、労働者に過度な微生物露出が発生するという問題が代表的だ。 韓国も選別場が密閉型の建物として建てられており、最近、ソウルでは地域住 民の請願でゴミ集荷場と圧縮施設を地下化しているが、これも環境美化員の微 生物露出を増大する要因と指摘される。 この分野の専門家のジョンソン(Jonsson)は「廃棄物政策は、労働者の労働環境 を全く考慮せず、主に原材料とエネルギー、温暖化のような特定の主題にのみ 焦点をあてている。環境的には最も利益になる戦略が作られるが、それが労働 者にとって最善の戦略ではない」と主張する。 ゴミ産業の民営化も深刻な問題 もう少しジョンソンの話を聞いてみよう。ジョンソンはゴミの収集とリサイク ルにおいて四つの大きなトレンドがあると主張する。ゴミの処理過程における 複雑性の増加、民営化の増加、処理費用の増加、そして国際化の増加傾向だ。 このうち複雑性の増加とは、ゴミリサイクルのための中間処理と選別過程が増 えることを意味し、民営化の増加とは生産者責任制(Product Responsibility) による民間企業の役割の増大はもちろん、公共サービスを民間が私有化する傾 向が増加することを意味する。国際化の増加とは、リサイクル技術の発展が大 容量処理施設の登場を促し、ゴミの国際間の移動も増加すると見る立場だ。 韓国もIMF以後、公共部門の構造調整という名で清掃業務が急速に民間に委託さ れた。もちろんこれは環境美化員の労働と人生を苦痛の奈落に追いやる結果を 生んだ。地方自治体から民間会社が一定の金額でゴミ処理を委託されると、環 境美化員の賃金を削り、トイレやシャワー室、休憩室など基本的福祉施設の費 用を最低にすることで利益をあげようとしたためだ。これにより環境美化員の うち、退勤時にシャワーを浴び、着替えができる割合は14%に過ぎないという深 刻な水準にまでなった。 ほとんどの環境美化員は体も洗えず、作業服のまま家に退勤することにより、 家族に微生物汚染が発生する危険もある。驚くべきことに、環境美化員の顔は バスターミナルの便器より微生物が多いという調査がある。海外ではすでにこ うした問題をよく知り、微生物の露出から環境美化員を保護するには作業服と 出退勤用の服を分けられるロッカー施設を備え、作業終了後に体を洗えるよう にして作業服と靴を家に持ち帰らないようにすべきだと主張してきた。 民間委託の論理的な根拠は、地方自治体がゴミ処理業務を民間委託することで 費用が節減できるということだ。だが国内では民間委託の肯定的効果を客観的 に立証した事例はなく、むしろ清掃費用の増加、清掃業者の不正と自治体との 癒着の疑惑、従事者の犠牲と労使関係の悪化など、否定的な結果についての言 論報道が絶えず続く。 地域住民と労働者の連帯が必要 どうすれば環境美化員を危険から保護できるだろうか? まず、環境美化員の業 務を汚くつまらない仕事と見る視点を直すことが必要だ。資源循環時代に環境 美化員の業務が持つ価値を認め、その労働を遂行する人々を尊重する視点を確 立しなければならない。そしてそれにふさわしい待遇をしなければならない。 清掃業務は公共の業務であるから、民間委託を撤回して地方自治体が直接業務 を遂行するべきだ。環境美化員の雇用が安定し、彼らの賃金が適切に保障され なければならない。それでこそ環境美化員が危険に陥らずにすむ。 問題は、現在の政府がそんなことをするわけがないという点だ。もちろん、民 主党が執権しても、このような対策をたてるとも思えない。公共部門の私有化 は、金大中政権から本格化したためだ。ではどうすべきか? 地域住民と労働者 の連帯により、地方自治体を圧迫することが正解だ。労働者と地域住民の間で この問題への議論が起き、自治地域ごとに環境美化員への不当な待遇を拒否す る運動ができれば、この問題は解決できるだろう。こうした運動が始まってい る。労働環境健康研究所では、民主労総の「環境美化員のシャワーの権利のた めのキャンペーン」を展開すると同時に、地域を組織することにした。そして 松坡区で地域連帯を実現した。2010年7月、松坡区環境美化員と松坡市民連帯、 松坡キャンドルは、環境美化員の勤務条件改善と民間委託廃止のための対策機 構を作った。彼らが松坡区庁に伝えようとしているメッセージはとても明確だ。 「民間委託により清掃費用を削減し、税金を削減するというが、それが民間委 託環境美化員の賃金を削減し福祉を削減することなら、われわれは拒否します。 民間委託で良い清掃サービスにすると言うが、少ない人材で無茶苦茶な労働強 度を強要して得た結果なら、われわれは拒否します」 (月刊職場) 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2010-08-27 03:48:54 / Last modified on 2010-08-27 03:48:59 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ | |