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相次ぐサムスン白血病死亡、補償問題も解決せず

サムスン、再発防止対策を作る意志もないか…サムスン・白血病交渉難航

ユン・ジヨン記者 2014.08.06 16:34

サムスン職業病被害者の死亡が続いているなかで、 サムスン電子とパノルリム(半導体労働者の健康と人権守備隊)の交渉が難航しており、 憂慮が高まっている。

サムスン-パノルリムの5次交渉二日後の8月1日、 サムスン半導体温陽工場で働いていたイ・ボム(47)氏が急性リンパ腺白血病で死亡した。 病院で白血病と診断され、坑癌治療を始めてから一か月だ。 サムスン半導体温陽工場は、すでに多くの労働者が職業病にかかり死亡したり闘病している現場で、 故イ・ボム氏は23年間ここで働いた。

[出処:パノルリム]

2010年3月、温陽工場で働いていた故パク・チヨン氏が白血病で死亡した。 2012年5月に脳腫瘍で死亡した故イ・ユンジョン氏と、同じ年に卵巣ガンで死亡した故イ・ウンジュ氏も温陽工場で働いてきた。 温陽工場で働き白血病、悪性リンパ腫、再生不良性貧血にかかり、 今も闘病している労働者も多数存在する。

2012年の産業安全保健研究院の調査結果によれば、 温陽工場で使っているエポキシ樹脂類の化学物質副産物が、 ベンゼン、ホルムアルデヒドなどの発ガン物質を生成することが分かった。 故イ・ボム氏は温陽工場で主に設備維持、保守業務を担当してきた。 故イ・ボム氏の遺族は今後、勤労福祉公団に労災申請を提出する予定だ。

6月末にサムスン電機で働いて白血病で死亡した張某氏や、8月1日に死亡したイ・ボム氏など、相次いで被害者が死亡しているのに再発防止対策や補償などは用意されていない。 サムスンとパノルリムは7月30日に5次交渉を進めたが、 再発防止対策、補償、謝罪などをめぐり意見が衝突した。

補償の部分に関してサムスンは、現在交渉に参加している8人の被害者と遺族に対する補償をまず始めようという立場だ。 だがその場合、現在まで知らされた約200人の職業病被害者と死亡者、または今後発生する職業病被害者に対する補償が十分に行われなくなる可能性がある。 そのためパノルリムは労災申請者全員の即刻補償を要求している。

パノルリムの常任活動家のイ・ジョンナン労務士は 「サムスンは優先的に8人に対して補償を行い、その後、残る被害者に対する基準を作り、選別的に拡大適用しようと主張している」とし 「だが、まず補償をした後に、残りの被害者に対してきちんと議論が行われるのか疑問だ。 また病名を理由に選別的に補償される場合、補償の対象が狭くなる」と説明した。

パノルリムによれば、今年3月の時点でサムスン電子系列会社で働いて職業病にかかった情報提供者だけで約190人になり、そのうち約70人が死亡した。 情報提供されない被害者も考慮すれば、被害規模はさらに増えるものと見られる。

再発防止対策に関しても意見が交錯している。 パノルリムは、 △事業場の安全保健管理に対する総合診断、 △化学物質取り扱い現況などすべての情報の公開、 △安全管理に関して常時的・周期的な外部監督の実施、 △労組設立と活動の保障を要求しているが、 サムスン側は「総合診断」以外の要求は事実上受け入れられないという立場だ。

なおパノルリムは 「サムスン電子はパノルリムと職業病対策用意のための交渉を行いつつも 『再発防止対策』について何の意志を示さない」とし 「サムスンは故イ・ボムさんの死の前に百拝して謝罪し、徹底的な再発防止対策を用意しなければならない」と強調した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-08-07 07:28:19 / Last modified on 2014-08-07 07:28:21 Copyright: Default

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