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セウォル号1年、本当のマスゴミは別にある

[ファクトを満たすメディア批評]朝鮮日報「朴槿恵=国民VS遺族」の構図

イ・ジョンホ(蔚山ジャーナル編集局長) 2015.04.17 11:35

セウォル号惨事1周年当日の4月16日の昼に大統領が彭木港を訪れた。 SBSはこの内容をこの日の午後12時過ぎに速報として扱った。 記事の中には「朴大統領は彭木港に用意された焼香所に立ち寄って、 セウォル号事故犠牲者の魂を賛えた後、 犠牲者遺族と不明者家族と会い慰労しました」という文章が出てくる。 しかしこの文章は誤報だった。 遺族は大統領が彭木港にくるという知らせを聞き、セウォル号特別委に関する政府措置などに抗議する意味で焼香所を閉鎖して彭木港からいなくなった。 結局、大統領は彭木の焼香所の前に遺族が掲げた「真相究明を源泉封鎖する大統領令を直ちに廃棄しろ」という横断幕だけを見て防波堤に行き、 対国民発表文を7分間読んで行った。

SNSは「大統領が遺族と不明者家族と会って慰労した」というSBSの報道にいきりたった。 また推測記事を書いたSBS記者の実名まで拠論して、マスゴミの典型だと非難した。 驚いたSBSは大統領が当初、彭木港で犠牲者遺族と不明者家族とも会い慰労する予定だったが 「遺族が『セウォル号特別法施行令の廃棄をはじめとする要求事項が受け入れられない状況では大統領と会えない』と彭木港を出て行ったため、 遺族や不明者家族とは会えませんでした」という内容に記事を修正した。(赤枠内)

マスコミは1年前のこの日にも、政府が出す情報だけを信じて「全員救助」と書き、 自分たちの名前の前に「マスゴミ」という認識票と共にこの長い対立の扉を開いた。 すぐ前の日に言論労組が言論団体と共に「マスゴミは果たして消えたか」という題名で討論会を開き注意を喚起したが、効果はなかった。

SBSはなぜそれほど急ぎ、確認もせず大統領が遺族と会って慰労したと書いたのだろうか。 一日に数百件の記事を吐き出す速報競争に遅れまいとする強迫が、 遺族と国民の心を傷つけているのに1年経った今もこうした取材構造は少しも改善されていない。

しかし本当のマスゴミは別にある。 朝鮮日報はこの日、3面トップ記事に 「彭木港遺族、大統領訪問の知らせに焼香所を閉鎖して離れる」という題名を付け、 彭木の焼香所の状況を分単位で詳細に報道した。 朝鮮日報がこの対立で狙ったことは別にある。 朝鮮日報は、対立を単なる対立としてだけ報道はしなかった。 朝鮮日報は3面記事では当時の対立状況をそのまま書いたが、 社説では遺族を猛非難した。 この日の朝鮮日報は、社説の題名を「大統領を拒否したセウォル号遺族、 大韓民国に背を向けるのか」と付けた。

朝鮮日報の才能には驚くばかりだ。 「朴槿恵政権 VS 遺族+国民」の構図を「朴槿恵=国民VS遺族」にするというすばらしい魔術を働かせた。 朝鮮日報の社説は「結局、大統領を拒否した遺族は大韓民国はもちろん、 大韓民国の国民に背を向けようとしているのか尋ねざるをえない」で終わる。 4月16日の彭木港の状況を「焼香所閉鎖... 背を向ける大統領」(ハンギョレ5面)という写真で終えたハンギョレも苦しいのは同じだ。

むしろ国民日報のように、政府が別に主催した国民安全決心大会の場面を几帳面に取材して「『長官が入ってくる時に拍手を』あきれる政府追慕イベント」という題名で載せた記事のほうが言論らしく見える。 政府が遺族とは別途にソウルのコエックスで行った第1回国民安全決心大会で、 国民安全処の朴仁鎔(パク・イニョン)長官がイベント会場に入場する時、 30人ほどの軍楽隊が立ち上がってファンファーレを鳴らし、 参席者が大きな拍手をするというとんでもない場面が演出されたという国民日報の17日付の6面報道は、単なるハプニングではない。 この国の為政者と官僚の頭がどれほど腐っているのかを生々しく見せる証拠だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-04-17 23:15:18 / Last modified on 2015-04-17 23:15:19 Copyright: Default

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