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韓国:証券業界初の非正規闘争
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証券業界初の非正規闘争

電算システム開発会社コスコム下請け労働者が労組を設立

チェ・イニ記者 flyhigh@jinbo.net / 2007年05月29日16時38分

製造業などの金属事業場で蔓延する不法派遣と偽装請負問題が証券業界でも 把握された。

証券会社の電算システムを開発・運用する会社のコスコム(KOSKOM)で働く 派遣労働者たちは29日、ソウル南部地方裁判所に勤労者地位存在確認訴訟を 提起した。これらの労働者は間接的にコスコムに雇用される非正規職労働者で、 正規職としての直接雇用を要求して労働組合を設立、事務金融連盟 全国証券産業労働組合のコスコム非正規支部に加入した。

汝矣島証券先物取引所にあるコスコム(KOSKOM)は証券電算システムを開発、管理してネットワーク維持補修などの業務を遂行する会社だ。

不法派遣、偽装請負疑惑

コスコムが契約を結んでいる会社は、子会社のチュンジョン・イーエンジー、 派遣業者FDLなど、何と約50社で、約500人の非正規職労働者がいる。証券労組 コスコム非正規支部が裁判所に提出した訴状によれば、コスコムは下請会社の 事業計画や方向、下請社に所属する労働者への採用、作業指示、勤怠管理を直 接遂行し、給与支給体系にも関与するなど経営面での決定権を行使してきたと いう。

非正規職労働者たちは、コスコムが下請け労働者の業務に必要な各種の工具と 資材、車両、コンピュータ、事務費品などを全面的に支給し、会社の資産に登 録している点、下請労働者の勤怠管理を社内コンピュータ・ネットワークで 直接統制管理している点、元請会社が直接職務任命、転職、作業場配置などを 行っている点を上げ、「実際にはコスコムに直接雇用されている」と 主張している。

証券労組によれば、コスコムの子会社であるチュンジョン・イーエンジーの 役員は事実上コスコムの管理職で、全面的にコスコムの資本と人材で作られた 会社で、これらの子会社と労働者が勤労契約を締結したとしても実質的には コスコムが労働者を直接採用したのと同じだと主張している。

賃金は正規職の3分の1、雇用不安に苦しみ

このような契約関係下で働いてきた非正規職下請労働者たちは、四大保険の他 には何の福祉恩恵もない所で長い人は20数年働いてきた。コスコム非正規支部 によれば、非正規職労働者の賃金は正規職労働者の3分の1程度に過ぎず、何と 5年間も賃金が凍結されても「次は賃金を上げる」、「次は正職員にしよう」 といった会社側の言葉だけを信じて黙々と働いてきたという。

非正規職の身分なので真夜中や休日にも呼びだされて働く一方、労災で入院し ても「休み続けるのならやめろ」と言われるので、つらくても休めないのが 常だったという。

全国事務金融労働組合連盟、全国証券産業労働組合は29日午前10時に証券先物取引所前でコスコム非正規職労働者の正規職転換を要求する記者会見を行った。

そんな状態なのに、コスコムは7月1日から施行される非正規法と改正派遣法を 前に、不法派遣問題にまきこまれることを恐れて約50社との契約を解除し、新 しく5社との契約を進める方針であり、再び非正規職労働者たちの雇用不安を あおっている。現行の派遣法上、「2年を超えて働いた派遣労働者は直接雇用 されたことと見なす」という雇用擬制条項を回避するための大量解雇の兆しも 見せているという。

「事実上の直接雇用、正規職に転換せよ」

これに対して証券労組コスコム非正規支部を設立した非正規職労働者たちは、 「もうこれ以上雇用不安に苦しみ続けることはできない。働いただけ分だけ報 酬を受取り、人間らしく生きるために」と労働組合を結成した背景を語った。 コスコム非正規支部は上級団体の事務金融連盟と証券労組と共に29日午前10時、 汝矣島証券先物取引所前で記者会見を行い、直接雇用を要求する一方、 コスコムのイ・ジョンジュ社長との面談を行った。

事務金融連盟のキム・チャンソク副委員長、証券労組のカン・ジョンミョン委 員長、コスコム非正規支部のファン・ヨンス支部長など、労働組合関係者10余 人の参加で簡単に行われたイ・ジョンジュ社長との面談では、労組は30日に予 定されている初交渉の文書を提示、「全社会的に非正規職問題が問題になって おり、民主労総も総力闘争を控えている。対話で円満に解決できなければ、 集中闘争を配置せざるをえない」と語った。

イ・ジョンジュ社長はこれに対して「(非正規支部との交渉に対して)全く準備 や検討をしていない」と特別な回答はしなかった。キム・チャンソク事務金融 連盟副委員長は「もし労組設立を理由に組合員に不利益を与えたり不当労働行 為があれば、容認しない」と警告して面談を終えた。翌日の交渉では支部専従者 認定などについて議論する予定だ。

記者会見に参加した労働者がコスコム社長との面談を要求して、証券先物取引所1階ロビー保安検索台の前でシュプレヒコールをあげている。

29日に集まった事務金融連盟、証券労組、コスコム非正規支部の労働者たちは 記者会見文で「これまで一度も文句を言わずに『世界金融ITソリューション リーダー』になるために働いてきた非正規労働者を正規職で直接雇用しなけれ ば、コスコムは証券労組はもちろん、民主労総をはじめとする全労働界の抗議 と闘争を避けられない」と明言した。

7月の非正規法の施行を前にして、事務金融連盟で初めて非正規職闘争を行う ことになったコスコム非正規支部の動きが注目される。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-05-29 23:39:13 / Last modified on 2007-05-29 23:39:14 Copyright: Default

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