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イタリア映画労働者、映画スタジオを占拠デモ

銀行資本に抵抗し「チネチッタ撮影所を救え」

チョン・ウニ記者 2012.09.24 17:38

イタリア映画産業の労働者がローマの有名な映画スタジオであるチネチッタ (Cinecitta)の閉鎖と私有化に反対する占拠デモを行い、注目されている。銀行 の投資家でもあるチネチッタのオーナーは、映画スタジオの収益が減り、大型 テーマパークに転換するという計画だ。

チネチッタ占拠を集中報道した〈libcom.org〉と〈BBC〉によれば、イタリアの 映画産業の労働者は3か月前にチネチッタのテーマパーク転換計画が伝えられた 後、現場を占拠して抵抗する新しい空間に変化させている。誤った経営と イタリア映画と労働者への政府による支援の不足が主な問題だ。

[出処:http://www.savecinecitta.org/]

映画産業の労働者たちは「チネチッタを救え」としいうスローガンの下に、 チネチッタ撮影所の入口と周辺を占拠している。照明技師、大道具などの映画 労働者は、大型スピーカーを設置していつも入口の向こうから抵抗の記録を 流している。デモのたびに揶揄、合唱、叫び声がスタジオに鳴り響いている。

経営陣は、チネチッタの競争力を高める計画だ。チネチッタ所有主のルイジ・ アベテ(Luigi Abete)は、チネチッタに温泉、レストランと駐車場を持つ5つ星級 のホテルと共に、年間4百万人の訪問客を誘致するテーマパークを建設する計画だ。

しかし、映画産業の労働者たちは、アベテによるチネチッタのリモデル計画は 映画スタジオの閉鎖につながると憂慮する。また、映画産業の労働者の整理解雇 と外注製作による費用削減も問題として提起されている。

チネチッタの映画労働者たちは「チネチッタにはイタリアの歴史と魂がある。 イタリアばかりかすべての外国映画のためにこの空間は維持されるべきだ」 という立場だ。ベルナルド・ベルトルッチとケン・ローチ監督は、映画労働者 を支持している。

▲22日、バレー劇場で「ライオットスイング」の公演が行われた。[出処:teatrovalle.it]

1950年代と60年代の全盛期を経て、チネチッタは「ティベルのハリウッド」と 言われるようになった。

1937年に設立されて以来、世界的に有名なウィリアム・ワイラーのベン・ハー、 フェデリコ・フェリーニの甘い生活、フランシス・フォード・コッポラの ゴッド・ファーザーもここで製作された。ウディ・アレンのTo Rome with Love もここで撮影された。

しかし2011年、チネチッタでは7編の映画しか撮影されないなど、その規模は 大幅に縮小され、4百万ユーロの借金をすることになる。映画労働者はホーム ビデオ、不法ダウンロードの拡散といった産業の条件が変化しているのに、 チネチッタはブロックバスター映画ばかりに固執したことに問題があったと見る。

1997年に民営化されたチネチッタを買収したアベテはイタリア文化産業グループ といくつかの海外企業を所有し、巨大企業の株式を持っている。彼はもまた イタリア6大銀行の一つである国民労働銀行(Banca Nazionale di Lavoro)の会長だ。

2010年、映画産業投資家減税法案が通過した時、アベテは銀行資本が2年間で11編 の映画に投資することにし、銀行に大幅な免税の恩恵を提供し、この映画のうち 9編がチネチッタで製作された。

労働者たちは、アベテが銀行のための減税法案を開発する一方、スタジオを 金儲としてしか見ていないと批判してきた。

閉鎖とテーマパークへの転換計画に対する抵抗だけでなく、労働者たちは文化的 な生産物である映画に対するより良い公的支援を主張する。労働者たちは討論 と文化イベントを組織して、演劇労働者たちが数か月間占拠しているローマの バレー劇場(Teatro Valle)のような似た文化的な抵抗拠点の支持を得て、連帯 している。ローマのバレー劇場の労働者たちは、整理解雇に反対して劇場を 占拠し、大衆フォーラムや即席演奏と公演など、実験的な公演を行なっている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-09-24 23:23:49 / Last modified on 2012-09-24 23:23:50 Copyright: Default

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