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「住宅手当9200円」を非正規全員に波及させた!〜メトロコマース「その後」報告集会

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 11月22日、東京・日比谷図書文化館小ホールで開催された「怒りの不当判決!その後の報告集会」が開かれた。約70人が参加し満席、共にたたかってきた郵政ユニオンの仲間をはじめ、たくさんの支援者、そして国会議員3名(福島瑞穂・宮本徹・大河原まさ子)が参加した。2020年10月13日のメトロコマース非正規裁判の最高裁判決は、高裁が認めた退職金支給も否定するひどい判決だった。認めたのはわずかに「住宅手当と報奨金」のみだった。

 しかしこの日の集会はとても明るく元気の出るものになった。女闘労倶楽部(めとろくらぶ・旧東部労組メトロコマース支部)の後呂良子さんが15分にわたってメインの報告をした。

 「私は退職し今ダブルワークをしている。たまたまジョブという求人情報誌5月17日号をみて驚いた。メトロコマース100%子会社のメトロセルビス(清掃業務)の求人広告だったが、そこに大きく“4月から住宅手当9000円が毎月付くようになりました”とあった。同じ子会社のメトロコマース売店ももしかして、と思った仲間に電話した。最初は口を閉じていたが後日、4月から支給されていることがわかった。会社は3月末に非正規B社員を全員集めて、住宅手当支給を伝えたが、“ただしこのことは絶対に口外しないように”と口止めしていたのだ。それをみんな守っていた。後呂さんたちが知ったのは、最近になってからだ。退職者には2年分遡って支給されてので、30万円になった人もいる。大きい金額が突然転がり込んできたのである。ある人はこう言った。“私はいつも神様にお祈りしていた。神様のおかげだ”と。とんでもない。私たちがたたかったからなのに」。

 そして後呂さんはこう続けた。「なぜ会社が折れたのか。最高裁では私たちが負けたが、あの時メディア報道をおかげで非正規問題が大きな世論に広がった。それを無視できなかったのだろう。会社を変えることはできない、でもみんなで声をあげれば動かすことができる、と思った。これから“女闘労倶楽部”という緩やかな形で非正規差別撤廃に向けて頑張りたい」。会場からは、大きな拍手が起きた。


*郵政ユニオン浅川さん「日本郵政は非正規底上げでなく正社員待遇を下げることで対応してきた。会社と巨大労組・JP労組によって正義が歪められている」


*郵政ユニオン宇田川さん「最高裁で病気休暇がとれたことがなにより嬉しかった。いま私もがん闘病中。この権利をもっと広げたい」


*竹信三恵子さん「非正規は今や基幹労働をしている。なのに旧来の偏見に基づく差別が横行している。どんどん声をあげよう」

 集会では、同じたたかいを続けてきた「郵政ユニオン原告」「大阪医科薬科大学原告」から、また非正規公務員(瀬山紀子)・介護職場(伊藤みどり)から報告があった。そしてジャーナリストの竹信三恵子さんが、これからの方向に向けて問題提起をした。集会発言から、日本の職場のあまりのひどさが浮き彫りになった。しかし、「まだまだたたかえる、たたかえば少しずつ変わる」と確信が湧いてくる集いになった。(M)


*「女闘労倶楽部」の加納一美さん、瀬沼京子さん

「女闘労倶楽部」HP


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