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報告 レイバーネットTV第145号 : この「働き方」おかしくない? | |
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報告 : レイバーネットTV 第145号【特集:この「働き方」おかしくない?〜名ばかり「事業主」の現実】放送日:2019年11月20日(水) 報告=笠原眞弓◆動画ニュースは堀切さとみさんの編集で、4本 動画こちら �.肇奪廚�11月9日の「被曝を隠すな!新宿デモ」。13回目の「子どもを被爆から守ろう・自分も家も」のリレートークが行われ、令和新撰組の山本太郎氏も急遽姿を。神奈川県の中井美和子さんは保育園に汚染土を埋めていて、同じ保育園から2人の白血病患者が出たと訴える。福島の女たちの会の黒田節子さんは、被曝状況をほったらかしにしてオリンピックをやっている場合か!!と絶叫した。 ��11月14日、皇居と目と鼻の先、丸の内駅前広場で大嘗祭に反対する集会があった。民主主義とは相いれない天皇制に異を唱える150人の人が集まった。 ��11月18日の幕張メッセでの武器見本市反対の集会に、410人を集めた。DSEI JAPANがアジアで初めて開催する武器見本市に、たくさんの横断幕や手作りの小旗でのヒューマンチェーン、韓国からの連帯アッピール、イギリスからのメッセージ、コールの後ダイインで抗議した。 �て韻�11月18日夜、急遽行われた「桜を見る会」に抗議する官邸前集会に、野党議員も馳せ参じ、安部一強の空気も変わりつつあると報告。「嘘で逃げ切れると思ったら大間違い」ということだった。 ◆続いて映画紹介は、ケン・ローチ監督の最新作『家族を想うとき』 動画こちら 今日の特集はたっぷり労働問題だが、関連して久しぶりに“知る人ぞ知る木下昌明さん”の登場です。これは、家族を想うがゆえに転職し、その労働環境の劣悪さに家族に負担をかけていく物語。世界中がこの問題に直面しているといえる。12月13日から全国展開で、必見と。 ◆特集「自由な働き方」という個人事業主の実態は!? 動画こちら ジョニーHのクルドの現状を歌った『リボリューション』を挟んで、「最近政府が奨励している「個人事業主」という雇用によらない働き方は、労働者にとってバラ色の働き方なのだろうか」と、ジャーナリストの北健一さんが迫る。 <会社は雇用関係のない人に責任を負わなくていい> 「この働き方はおかしい」と声を上げた人とそれを支えた人たちに、現場の様子を聞いた。 まず店から宅配の依頼連絡を受けて大きなバッグに料理を入れて配達する人たちの組合、ウーバーイーツユニオンの執行委員長前葉富雄さんは、これまでの直接店に雇用されての出前配達とは違い、ウーバーイーツと直接契約している個人事業主として独立していると説明。その立場の問題点は、 ・労働条件など全く交渉の余地がない(突然報酬が下がるなど) ・交通事故などの労災がない ・「職場の同僚」がいないので、困っても誰にも相談できない(交通事故、会社の対応他) などを挙げた。 八木橋修(全国一般三多摩労組日本テクノ分会)さんは、日本テクノ社の紹介で高圧受電設備を持つ事業所と契約して保守管理をしている。それが7年契約になっていて、契約が切れたときに、日本テクノが勝手に契約者の印鑑を使って解約手続きをしていた。しかも、件数の多いところから切っていくので、収入に響く。これではたまらないと、「勝手な解約は無効」を闘っている。 工藤貴史(労評クリーニング労組書記長)さんは、現在、多くのクリーニング店は各店舗から洗濯物を集めて工場で洗い、また店舗に返すシステムになっていると説明。その店舗を個人事業主(オーナー店長)としている。こうすると会社はその人たちと雇用契約がないので、労働基準法を守らなくていいことになる。 映像で登場したクリーニング店舗オーナーのユニオンを立ち上げた一人は、その実態を語ってくれた。 ・受付の際のシミ、ほつれなどの検品漏れは、オーナー店舗が補償 ・362日休みなし(正月だけ休みらしい) ・契約期間中に、一方的に条件の切り下げをする ・時給で計算すると1日600〜700円にもならない。店舗のパートより安い 電話でつながった鈴木和幸さん(NPO法人クリーニングカスタマーサポート代表)も、クリーニング店の仕組みを説明。個人事業主にすることで、会社が長時間労働の責任を取らずに済み、店長がすべてをカバーすることになると話す。 それらを受けて指宿昭一弁護士(日本労働弁護団)は、雇用によらない働き方には2パターンがあると。 1つは形だけ業務委託契約するもので、賃金や休暇労災など労働法の適用を免れるとして、違法行為をしている。もう1つは会社の立場が強くて委託される側の立場が弱く、権利が侵害されやすいタイプ。 つまり、会社はリスクを負わないでいいうえ、雇用によらないので権利が侵害されやすい力関係にある仕組みが問題だとのことだ。 <ユニオンを立ち上げたら社長が小さく見えた> では、実際にはどんな問題があって、ユニオンを作ったのか。 ウーバーイーツユニオンの前葉さんは、個人事業主だがその実態は ・圧倒的な力の差があり、一方的に条件の変更をいってくる ・仕事内容や報酬も向こうの言いなりで、急に報酬ダウンがある ・労災がない 以上のことで、このまま働き続けるのは不安だと、ウーバーイーツで働く仲間が集まってユニオンを作ったという。会社からは、「雇用関係ではないからお話は聞きません」といわれているが、弁護士に手伝ってもらいながら、要求を出しているところだという。 日本テクノの社員はおよそ100人だが、八木橋さんのような定年退職後の技術者6,000を個人事業主として契約して責任だけ負わせている。そのこと自体が、電気管理業務の法律に違反しているわけだが監督官庁の経済産業省は法的にグレーゾーンだからと突き放されたので、自分たちで解決しようということになったという。まず法整備を求め、そこから相手を追い詰めたいという。 会社とは団交をしてきたが、会社は「団交」と認めず「話し合い」といってごまかし、今のところ、こちらの要求を全く受け付けていない。 先のクリーニング店の場合は、オーナー店長制にして以降、契約した年俸も全額払わないし、社長の責任の押し付けがひどく、高圧的で怒鳴ってばかりいた。ところがユニオンを立ち上げてからの社長は、怒鳴ることもなくなり、社長が小さく見えたとのこと。大成果といえよう。前葉さんは店長たちが、自分たちのことばかりでなく、工場を含めた人たちの雇用環境を改善したいという姿勢にも共感したという。現在、ほぼ要求は満たされている。 <雇用関係がなくても組合(ユニオン)はできる> 指宿さんは、どんな人でも労働組合を作ることも、加入することもできる。団交申し入れはできるが、相手が受け入れるかどうかだという。労働基準法の労働者より、労働組合法の労働者の方が権利の範囲が広いので、後者として遠慮しないで闘えばいい。 指宿さんは前出のクリーニング店とかかわっていて、ストライキをするぞという構えを見せたから、会社側も折れて、定休日を勝ち取れたという。 電話で参加のOさん(ヤマハ英語講師ユニオン)は、働き方のことで労働局に相談に行ったら、「労働者ではない」といわれて、逆にユニオンを作るきっかけになった。まだ進展は見られないが、雇用関係の労働者になりたいと申し込んでいるそうだ。
<雇用されない職場の環境は> カリフォルニアでは、雇用されない働き方の人たちも、「雇用」として守る法律ができた。イギリスでもウーバーの運転手は労働者であるという判決が出ている。 指宿さんは、世界は雇用類似の働き方が問題になり、雇用されている労働者と同じように保護していこうという方向にある。それには、当事者の闘いや裁判判決が大きな力になっているとみる。 ひるがえって日本では、問題が十分に認識されていないことに加え、法整備もまだ手付かずのままといえるということだ。 北さんは、何もやっていないというわけではなくて厚労省検討会が開かれていて6月には中間報告が出た。相談窓口設置やセクハラ防止対策、労災拡大も検討されているが、肝心の「労働者の範囲」は手つかずのままであるとか。ということは、カタツムリのようにゆっくり進んでいるのだろうか。 <上司がいないからパワハラがない> フロアからこのような働き方のいいところは? という質問に前葉さんは、ウーバーイーツの場合は上司がいない(上司はAI)から、パワハラがないのと、働く時間が自由になること。いいところは尊重した上で、安全は確保したいという。 もう1件のフロアからの質問は、労組のナショナルセンターの取り組みについてだった。それに答えて指宿さんは、労働現場では問題が起こりつつあるのに、ナショナルセンターの動きは鈍い。もっと動いてほしいとのことだった。 *写真=小林未来 <「個人事業主」問題の労働相談先> Created by staff01. Last modified on 2019-11-24 15:28:12 Copyright: Default | |