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経産省前テントひろばで「新春テント寄席」 | ||||||
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テントひろばで賑やかに「新春テント寄席」〜緊迫した状況の中で笠原真弓1月10日午後、経産省のお膝元「テントひろば」に着くと、すでに20人くらいの人が集まっていた。ちらほら知った顔も見える。その中心には、青の着物に鈍色の袴を着こなした粋な男性、森久織の「南京玉すだれ」がはじまるところだった。 「アさて、アさて、アさて、さて、さて、さて、さては 南京玉すだれ チョイと 伸ばせば、浦島太郎さんの、魚(うお)釣り竿に チョイと 似たり。浦島太郎さんの、魚(うお)釣り竿が お目に 止まれば おなぐさみ……」とのお囃子が響く。 テント入口には門松が飾られていた。国との裁判で、テントは昨年10月東京高裁判決で「立ち退き」を命じられている。現在最高裁にかかっているが、いつ撤去の強制代執行が行われてもおかしくない状態だ。そうした緊迫した状況の中で、神田香織主宰の「講談サロン香織倶楽部」有志による「新春テント寄席」が賑やかに行われた。 レインボーブリッジやスカイツリー、テント、錦帯橋などを見せてくれた「南京玉すだれ」の次は、ストリート・ミュージシャンのジョニーHさん。元気な声が響く。 テントの中に入ると、演者の目と鼻の先まで座るほど。そこで、十条亭趣楽さんの落語「宮戸川」、本間織峯さんの赤穂浪士からとった講談「三村の薪割わり」と続く。笑い声が絶えない。 中入り後は、森久織さんの名調子づくし。「恋の山手線、国定忠治赤城山の別れ、弁天小僧の名乗り、外郎売り」と、懐かしい口上を、ほとんど滑らかにくりだしていく。小田原の外郎売(ういろううり)が面白かった。 最後は、出囃子に送られて前に出てきたのは、なんと昨年末のレイバーフェスタに出演していた「劇団もっきりや」の杉浦久幸さんと門岡瞳さんのお二人。 ご夫婦ならではの息の合った詩の朗読で、茨木のり子から始まり、小島功、竹内浩三など。力強い読みに、改めて朗読の面白さを感じた。その後、参加者全員による「木遣り節」で、めでたくしめた。 昨年判決が出てから行われた「アート・プロジェクト」による自由な絵や版画等は、テントが自由空間であるという事を印象づけ、いい雰囲気がさらに盛り上げられた感があった。 *写真撮影=笠原眞弓、shinya Created by staff01. Last modified on 2016-01-11 14:11:33 Copyright: Default | ||||||