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教基法メルマガ〜日教組が改悪反対の特別決議 | |
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□■ 日教組「教育基本法」メールマガジン No,44 2006.6.30 教育基本法に関する情報をお伝えするメルマガです 4月28日に上程された政府提出の教育基本法「改正」案は5月11日に 衆議院に設置された特別委員会で、「民主党案」とともに計10回、49時 間の審議の上、継続審議となりました。 ■ No.44 目次 ■ ――――――――――――――――――――――――――――――――
日教組は、6月22日、4月以降の教育基本法改正「政府法案」反対の運動の総 括をし、秋の運動にむけて意思統一をすることを中心議題にし、第146回中央 委員会を開催しました。特別決議と委員長挨拶(抜粋)を掲載します。 *◇*◇*◆*◇*◇*◆*◇*◇* わたしたちは、教育基本法改悪反対のキャラバン行動を全国各地で展開してきた。 多くの保護者、市民、なかまとつながった。「慎重審議」を求める地域の人々か らの声も高まり、寄せられた署名は、180万筆を超えた。 二度と戦争はしないと誓った日本国憲法の下、「この理想の実現は、根本におい て教育の力にまつべきものである」として制定された教育基本法を改悪させては ならない。 今国会では、「政府法案」にいたる与党内の審議経過は一切明らかにされず、「な ぜ、教育基本法の改正が必要なのか」「改正によって何がどう変わるのか」など について明確な説明もなかった。教育基本法の理念にそった教育や教育行政が行 われてきたかも、検証されないままである。 「愛国心」など内心にかかわることを法律に規定することは、断じて容認できな い。 かつて国家が「愛国心」の名のもとに侵略戦争をはじめ、人々を戦禍にまき こんだ歴史、教え子を戦場に送った私たちの先輩の慙愧の念、子どもたちの苦悩 と痛み、残された者の悲しみを私たちは忘れない。二度と繰り返してはならない。 教育基本法を読み生かす運動をすすめ、改悪反対の声をさらに大きなものとする 決意を改めて固める。 小泉構造改革は、規制緩和、競争主義、市場原理を強めた。その結果、年間3万 人を超える命、若者から仕事、高齢者から安心を奪い、地域間、個人間の経済 的格差を拡大させた。「改革」に起因する社会の荒廃が、子どもの「教育への権 利(子どもの権利条約)」、「機会均等」を奪いはじめている。若者は将来に夢が 持てなくなっている。 教育の機会均等や全国水準の維持には、国と地方による財源保障が不可欠である。 政府は「骨太方針2006」の中で、賃金・定数・教育条件のより一層の切り下 げを断行しようとしている。 「子どもの最善の利益(子どもの権利条約)」を求め、現行教育基本法を読み生 かし、ゆたかな公教育の実現をめざすとともに、わたしたち日教組は、改悪反対 のとりくみに組織の総力を結集する。 以上、決議する。 2006年6月22日 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 日教組 第146回中央委員会 森越康雄中央執行委員長挨拶 4月に2006年度がスタートするや否や、自民・公明両党は唐突に「改正案」 をまとめ、4月28日閣議決定し同日政府法案として国会に提出しました。 6月18日の会期末まで二ヶ月足らずという時期に、突然今国会中に成立させ ようとする強引な手法は、千葉七区の衆議院補欠選挙で追い込まれた与党が、教 育基本法「改正」を仕掛けることによって、この問題でまとまるはずがないとみ た民主党に揺さぶりをかけ、野党を分断することが狙いでした。勝負をかけられ た民主党は、党内での激論の末「日本国教育基本法案(新法)」を決定し、5月23 日国会に提出しました。 私たち日教組は、いずれにせよ教育基本法に「国を愛する態度」や「日本を愛 する心」を明記することには反対します。「国旗・国歌法」制定時にあったよう に、どれだけ政府が「強制するものではない」と強弁しようが、子どもたちの心 が遅かれ早かれ強制的に「愛国心」で支配されることになります。 子どもたちそして教育の深刻な問題は、「子どもたち一人ひとりを大事にしよう」 「そのためおとなは全力を尽くそう」と訴える教育基本法の精神をないがしろに し、ことごとく踏みにじってきたことにこそ原因があります。 現行の教育基本法は、教育が政治に不当に支配された結果引き起こされた悲惨 な歴史を直視し、国のために殉ずる個を育成するのではなく、個人の尊厳を重ん じることを基本とする教育を追求することを決意したものです。それは今や、児 童憲章(1951年施行)、子どもの権利に関する条約(1994年発行)などなど、子 どもに関する国際的な諸規定の指標として燦然と輝いています。 今次第164回国会では、残念ながら継続審議となり廃案にはできなかったもの の、政府法案成立は阻止することができました。与党が、衆議院ならびに教育基 本法特別委員会でも三分の二を超える状況では、秋の臨時国会における闘いはよ り厳しくなることを覚悟し、「政府法案成立阻止」「拙速に走らず時間をかけて慎 重審議」などの方針で一致する野党共闘は、より強化されなければなりません。 論議をすればするほど、「愛国心」教育に執着する政府の危険で矛盾した考え が、ますますあからさまになっています。とりわけ自民党議員の教育勅語への執 着や、通知表の評価項目に愛国心が入ることを容認する文科大臣の答弁、そして 偉人などを教材とするといった修身の復活を念頭に置いたような見解など、公明 党と合意した内容さえそっちのけの本音が、特別委員会では飛び交っていました。 各種世論調査でも明らかなように、国民は早急な結論を望んではいません。私 たちがとりくんできた、「教育基本法調査会の設置に関する請願署名」は、この 二ヶ月余りの間180万筆を越えました。広く国民に開かれた論議をすればするほ ど、政府法案の矛盾は明らかになります。 秋の臨時国会に向け、拙速に走らず慎重に論議することを求める運動を広範な勢 力に広げ、より説得力を持った「教育基本法を読み生かす運動」を展開していこ うではありませんか。 学ぶ希望を見失いつつある子どもたちが心配です。「知りたい」「分かりたい」 「できるようになりたい」「より賢くなりたい」という、子どもたち一人ひとり の当然の願いが、かなえられにくくなっています。そして「信頼できる友だちが ほしい」「家族やみんなと仲良くしたい」「いろんな人と知り合いたい」といった 思いが、ますます実現できにくくなっているからです。 デンマークの教育について、次のように紹介があります。「例えば、デンマー ク国王の名前を答えなさいと言えば、おそらく10人中9人はわからないかもし れない。しかし、全員がどうすればその情報を得られるかを知っている」 社会に氾濫し飛び交う情報をどれだけ知っているかでなく、その情報から必要な ものを取捨選択し、つなぎ発信できる能力こそ今日的学力であると言われます。 PISSA2003の結果は、そのことを問うたものでした。ところが日本では、子ども たちの学力低下論が吹き荒れ、国際的には時代遅れとなった「量的学力」が再び 幅をきかせ、ドリル学習や塾通いが流行し、更にそれに拍車をかけるように文科 省は、「学力調査」を全国一律にそれも悉皆で実施しようというのです。 文科省は不開示情報として扱うとしているものの、秘密を暴くプロであるマスコ ミにかかっては、ひとたまりもありません。 PISSAでは常にトップクラスをしめるフィンランドでは、こうした学校や子ど もたちを比べるテストを撤廃し、日本では当然のごとく行われている習熟度別編 成についても「『できる子』にとりたててよい影響を与えず、『できない子』にと っては何らプラスにならない」と分析し廃止しました。 わが国では競争やランク付けなどによって、子どもたちを「不安」に駆り立て る教育に重点がおかれているように思われてなりません。それひきかえ教育で成 果をあげている国では、子どもが20人いればそれぞれに合った20通りの指導方 法を準備するといった、子どもたちを「安心」させることによってやる気を引き 出す教育を目標としています。 ちなみに日本は、それでも成績はまだトップクラスであり、それよりも危惧さ れるのは、子どもたちの学習意欲の後退と低位の子どもたちの急増による学力の 二極化なのです。 まさにかつて文部省の教育課程審議会会長をされた三浦朱門さんの、「できんや つはできんままでいい」といった方向に向かっています。「詰め込み受験学力」 に骨の髄までしみこまされたマスコミや教育行政は、テスト結果の点数や順位に 過剰反応するのではなく、そこから何を学び取るのかといった基礎学力を問われ ています。しかし現実は、ますます悪い方へと向かっており事態は深刻です。 そしてその深刻さは、教職員にも重くのしかかっています。子どもたちと日々 真剣に向き合い、子どもたちの願いや思いを叶えたいと奮闘する多くの教職員が、 今、一番求めているのは、「教育できる環境を整えてほしい」ということです。 議会対策や「説明責任」の下に義務づけられる膨大な量の調査・報告書のたぐい、 教育行政がばらばらに主催し錯綜する研修・会議や出張の数々、まさに学校現場 は「教育をする暇がない」ほどの多忙化に翻弄されています。それに追い打ちを かけるように、教員免許更新制なるものが導入されようとしています。 「指導力不足教員」「不適格教員」「成果主義」など、これまでも教職員管理に関 する制度が矢継ぎ早に導入されてきました。確かに不名誉な事件はあってはなら いことです。 しかし問題が発生するたび決まりを多くし子どもたちを管理していく教育が、い い方向に導くどころかより事態を悪化させるだけであることは、学校現場で教育 に携わる者であれば誰でも知っています。 問題は多忙化から引き起こされる教職員の深刻な心身の健康阻害であり、人間 関係の希薄化・悪化による教職員の孤立化です。教育行政やマスコミがこのこと を真剣に捉えるならば、事態は解決に向かうでしょう。 ところが、教職員の誇りを叩きのめすように、マスコミ・政府挙げてのバッシン グは続きます。また子どもたちのプライドも傷つけられ、自分に誇りをもてない 子どもの割合が、国際比較では飛びぬけて高率になっています。いわゆるNEET の研究では、自分に自信がなく人間関係をつくれないといった悩みがもっとも深 刻でした。 昨年まで八年連続、自ら命を絶つ人が年間三万人を超えました。特に昨年は若者 が増えています。「競争はいいことだ」「競争こそが社会に活気を与える」とばか りにこの国の政財界は、わき目も振らずに市場原理・競争原理を推し進めてきま した。 経済の二極化について質問された小泉首相は、「二極化は悪いことではない。 成功者を妬んだり、能力のある人の足を引っ張ってはいけない」と答えました。 自分の生活が安心であれば、他人を妬んだりしません。 「人の心も金で買える」「金を儲けることは悪いことですか」という「名台詞」 が大手を振ってのし歩き、金の力で情報を操作し莫大な利益を上げることが時代 の寵児としてもてはやされてきました。 あろうことか金融の最高責任者である日銀福井総裁が、国民には預金にほとんど 利子がつかない低金利を押し付けながら、自らは濡れ手に粟の莫大な利益を懐に し、知らん振りを決め込んでいました。しかも次期自民党総裁の呼び声が高い安 倍官房長官は、そのことは問題ないと断定し、ホリエモン・村上ファンドなどの なりふりかまわぬ金儲け主義には、「戦後教育の責任」などとうそぶいています。 腐りきった政治を変えましょう。政権の交代がない政界は、淀んだ水溜りのご とく悪臭を放っています。どんな優れた権力であれ、長く続いた権力は確実に腐 敗します。国民を愚弄しまた愚弄される国民がそのことに慣れてしまい批判精神 が磨耗していることが、事態をより悪化させています。 政治の腐敗・教育の反動化を阻止し、平和・人権・民主主義を守り発展させまし ょう。 「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンを高く掲げ続ける日教組運動に、い
ささかの揺るぎもありません。学校・職場・地域で、私たちの声を大きく響かせ
ることこそが、今最もこの国に求められていることに自信と確信を持ち、地道に
着実にしかも断固たる決意の下に、ともに歩み続けようではありませんか。
全文は日教組ホームページにあります。 □■ 教育基本法「改正」法案に対する各地弁護士会会長声明等 **************************************** 発行 日本教職員組合 教文局 日教組ホームページ メールマガジンバックナンバー 日教組「教育基本法」メールマガジン mailto:kihonho@jtu-net.or.jp *************************************** Created by staff01 and Staff. Last modified on 2006-09-10 16:31:04 Copyright: Default | |