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2024/05/26 花岡と安野の心を語り継ぐ ー中国人強制連行vol.3ー（東京・国立）
花岡と安野の心を語り継ぐー中国人強制連行vol.3ー
トークショー
2024年5月26日（日）
14:30開場、15:00スタート
一般：￥1500、学生：￥1,000（予約限定35名様）
お話：内田雅敏 花岡裁判・西松安野和解弁護士
池田香代子 ドイツ文学翻訳家、
「デモクラシータイムス」（YouTube 政治社会チャンネル）同人
参考上映：「50年の叫びー広島・安野への中国人強制連行の真相」1997年27分
「和解ー広島中国人強制連行の軌跡」2014年24分
「広島・安野を訪ねて」2024年15分（佐々木健作品）
終了後、懇親会もあります（別料金）
会場：キノ・キュッヘ：木乃久兵衛
（JR国立駅南口下車富士見通り徒歩15分、国立音大付属高校向い、中華「天福居」隣。
立川バス、多摩信用金庫前より立川駅南口行き、又は国立循環で約2分「音高前」
下車20メートル戻る）
186-0005 東京都国立市西2-11-32 B1
TEL 080-4110-2258 E-mail kenseisasaki74@gmail.com
花岡と安野の心を語り継ぐvol.3
●「花岡和解」の延長上の「西松和解」！
1937年、日本は中国侵略を拡大して日中戦争を始めた。翌年国家総動員法を制定し、国民徴用令を交付して労務動員計画を立てた。朝鮮人に対しては1939年~45年まで約150万人（朴慶植）を日本各地に強制連行したが、太平洋戦争に入るとさらに労務者不足が深刻化。
1942年東条内閣は、中国人労働者の内地移入を閣議決定し、1944年の次官会議決定を経て約4万人の中国人を日本に強制連行し、135の事業所で働かせた。そのうち現在の秋田県大館市花岡町の鹿島組（現在の鹿島）花岡出張所は、花岡鉱山から請け負った水路変更工事に986人を使役したが、重労働とわずかな食料、鹿島組補導員らの暴行や虐待に抗議し、1945年6月30日の夜に一斉に蜂起した。憲兵隊や地元住民らを含むのべ約3万人による鎮圧後の死者を含め帰国までに419人が死亡。日本敗戦後、中国人強制連行「花岡事件」は横浜のBC級裁判にかけられ、6人に実刑判決が下ったが、全員が仮出所し実際には刑は執行されなかった。
1989年「花岡事件」の生存者と遺族が花岡受難者聯誼会を結成し、「鹿島建設」に対する公開書簡」を発表。加害企業である鹿島建設（株）に対する謝罪と賠償を求め、極東軍事裁判でも断罪されなかった企業の戦争責任を改めて問うという大きな社会問題を提起した。過去の侵略戦争の中で拡大発展し、帝国主義的政策のもとで増長した大企業の加害の歴史とその存立の根拠を問うこととなったが、1990年から始まった鹿島との談判は進展を見せず、1995年生存者と遺族は鹿島に対し損害賠償請求訴訟を提訴。1997年一審では原告の陳述も許されず、事実認定もされないまま「損害賠償請求権は消滅した」と請求は退けられた。1998年、第二審の高裁では、裁判所からの和解勧告があり、戦後、日本人の引揚や中国人の遺骨送還に尽力した中国紅十字会に鹿島が五億円を信託するという形で2000年11月29日に、歴史的な「花岡和解」が成立。
「花岡和解」はその後の企業との和解の突破口となる役割を果たした。
広島では、西松建設による強制連行で、中国電力安野発電所の導水トンネル工事に360人の中国人が配置され、36人が亡くなった。
中国人受難者とその遺族は1993年に西松建設に対し�仝�式の謝罪�え廊�追悼碑と記念館の設立�え廊�しかるべき補償の要求を提示したが交渉が決裂し、1998年に広島地裁に提訴。2002年7月9日、同地裁は中国人受難者らの被害事実を詳細に認定したが、時効と除斥期間経過を適用して請求を棄却、2004年7月9日の控訴審で広島高裁は、請求を認め、西松建設に対し、受難者らに各550万円の支払いを命ずる画期的な判決を出した。
しかし、西松建設の上告を受理した最高裁は2007年4月27日、受難者らの被害事実を踏襲した上で、受難者らの請求権は1972年の日中共同声明により棄却、また同声明が1951年9月8日締結のサンフランシスコ講和条約の枠組み内でなされたものとされるとし、原告の逆転敗訴となった。ところが、付言という形で、以下のように述べた。「上告人を含む関係者において、本件被害者らの被害の救済に向けて努力をすることが期待されるところである」。この付言を受けた、西松建設との交渉はなかなか進展しなかったが、2009年に西松建設側からの解決に向けた申し入れがあり、10月23日に和解が成立した。
今回は、花岡・西松の両「和解」に立ち会い、和解成立に尽力した内田雅敏弁護士と、2008年「西松建設訴訟・最高裁勧告の実現を求める会」を共同で立ち上げて西松建設に働きかける活動をされた池田香代子さんを招き、お話を伺うことにした。