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民主労総ゼネストの熱気と現場の温度差

[インタビュー]ゼネスト宣言大会参加者と会う

チョン・ジェウン記者 2015.03.25 15:24

民主労総は「労働者・庶民生かす」ゼネストを宣言した。 4月24日の先制ゼネストを控えて、加盟・傘下組織ごとにゼネスト総投票に突入した。 民主労総単位事業場の代表者と役員約600人は、 3月20日〜21日のゼネスト宣言大会でゼネスト準備程度を共有・確認し、決意した。

メディア忠清はこの日の決意大会で一部の参加者と会い、 各単位事業場と地域のゼネスト計画と決議、準備過程の難しかった点などについてインタビューした。 総連盟と一部産別・地域労組の関係者を通じ、 一か月先に予定された民主労総4月ゼネストについての雰囲気を見てみよう。

「ゼネストしてみよう! 雰囲気が形成されたのは明らかな事実」
-民主労総オ・ミンギュ未組織非正規室長

総連盟の4月ゼネスト準備の程度は?
4月先制ゼネストというものを一度もしたことがなく、時間が迫っていて、 各単位別の賃金や団体交渉の日程を考慮しながら、初めは 「おい、ゼネストは大変じゃないか」と考えたのは事実だ。 だが時間が経つほど、朴槿恵(パク・クネ)政権の労働弾圧情勢の中でそれぞれの組織の決議を集め始めた。 ゼネストができる組織があって、できない組織はあるが、 今は「それでもゼネストをしてみよう」という雰囲気が形成されたことは明らかな事実だ。 今まで2か月ほど組織してきた過程があるが、まだ1か月残っている。

特に非正規職労働者たちが今回のゼネストに率先していることが特徴だ。 プラント建設労働者とソウル地域大学非正規職労働者、学校非正規職労働者などが今回のゼネストに参加し、 色々な面で他の労組を引っ張っている状況だ。

ゼネスト総投票の意味は?
組織してきた方式もそうだが、ゼネスト賛否投票ではなく総投票だ。 ゼネストを決議して組織する過程だ。 法的要件を備えるための過程というよりも、これ自体がゼネスト闘争を組織する手段だ。

「4月ゼネスト蔚山地域集会1万人集結を目標」
-民主労総蔚山本部カン・ソンシン本部長

労組運動の歴史が深い蔚山地域の民主労総ゼネスト計画は。
蔚山地域闘争本部で「96〜97年労働法改正闘争の時の蔚山地域闘争の気勢をまた集めてみよう」と決議して、準備している。 4月24日の先制ゼネストの時に1万人が集まる蔚山集会を開こうといった。 蔚山を見れば、プラント建設労組は決議された。 昨年のゼネストの時、建設機械労組と現代車労組が投票で否決されたが、 今回のゼネスト総投票は圧倒的な可決のためにこれらの労組と組織的に議論している。

地域本部長としてゼネスト準備過程の難しい点があったか?
みんな朴槿恵(パク・クネ)政権に対するゼネスト闘争は避けられないと見ている。 だが政治ゼネストを組織する時間はとても短い。 すぐ来週から総投票だ。 ゼネストが組合員の中に入り込まなければならず、急がなければならない側面がある。 蔚山地域で1万人が集まった集会をしたのはずいぶん前のことだ。

しかし労働市場構造改悪、労働法改悪など、労組自体をなくそうとする政権の弾圧が露骨にあらわれているので「抵抗の力」が出てきている。 現場の幹部が動き始めた。 また、市民社会団体と力をあわせる方法を探している。 蔚山地域ゼネスト実践団に労働政治団体のほとんどが入ってきた。

民主労総ゼネスト総投票の圧倒的可決のためどんな努力をしているのか。紛らわしい部分もあるようだ。
投票の原則と手続きがあるが、最初に決めた方式と違って開いているので紛らわしい点はある。 初めは地域本部別に集めて開票することにしたが、産別労組で開票する所もあって、総投票が署名方式もある。 投票内容が事業場の懸案問題と共に行ったりもする。 一つには総投票が圧倒的に可決されなければ、気力がなくなるという心配がある。 しかし、今回の総投票は4月24日ゼネストだけのための総投票ではなく、 11月の労働法改正闘争まで行く計画の一環と整理されると見る。

[出処:民主労総労働と世界ピョン・ベクソン記者]

「ゼネストために点検、扇動して実践団構成」
-民主労総忠北本部キム・ソンヨン未組織非正規部長

忠北本部のゼネスト計画と準備程度は?
産別労組の指針に従うが、地域本部がゼネストに服務できるように点検を続け、扇動し、宣伝している。 地域ゼネスト実践団を構成して巡回している。 地域産別労組とは4月24日のストライキに服務することができるように最大限努力している。

常勤者として地域でのゼネスト準備過程の困難は?
当面のところはない。 だが私の場合、未組織非正規部長なので、 未組織労働者に最低賃金1万ウォン争奪をどう知らせるかという悩みがある。

「4月ゼネストの雰囲気はまだ…最大限服務」
-民主労総富川始興金浦地区協イ・ウニョン事務次長

ゼネストを控えて地域の雰囲気は?
地域には製造業などの金属労組がないので雰囲気が盛り上がってはいない。 だが地域事務金融労組側は総投票を終え、全教組はゼネスト教育をしている。 保健医療労組は現実的にゼネストが難しいものの、労組幹部が有給休暇を使い、 一部を除き積極的に服務するといっている。

直ちに4月のゼネストは難しいと思うという雰囲気はある。 地域ゼネスト実践団も結局構成できなかった。 なぜなら労組専従常勤者がいる所があまりないので、 出退勤時間に直接出てきて現場と地域をまわり、実践するのが難しい。 その代わりに毎週木曜の晩のセウォル号キャンドル集会進行1時間前に先に宣伝戦などを実践する。 ゼネストに服務することが重要だから、いろいろ方法で実践している。 現在までは96年〜97年のゼネストのように丸ごと組織して、行く雰囲気ではない。

ゼネストの正当性に対する部分は?
誰もが現情勢が厳酷だということには同意している。 だが以前は危機意識とともに「私が出なければならない」という雰囲気だとすると、 今は情勢認識次元に留まっているようだ。 「地域で最大限服務する」という線を持っているようだ。

総投票準備と過程で難しい点は?
私は「総投票より、大企業も重要だが小さな現場まですべて訪問して巡回しながら、 ゼネストを作っていく方が良くないだろうか」という考えを持っていた。 現場には産別争議行為賛否投票から産別役員選挙、民主労総直接選挙制など、 昨年末からとても投票が多かったたので、「また投票?」という雰囲気がないわけではない。 また、一部の労組幹部と活動家は「ゼネストを宣言して当選したのに、なぜ総投票をするのか?」と問題提起する。 しかし「民主労総が今回の闘争を威力的に組織しており、 組織的に動いていることを見せることが重要だ」と考え、その過程としての総投票だと思う。

「ゼネスト、疑問から実行の雰囲気が徐々に高まっている」
-民主労総ソウル本部キム・サンヨン組織局長

民主労総はゼネスト計画で地域別実践団を構成した。ソウル側の構成状況と活動は?
ソウルは地域現場実践団と区ごとの実践団を構成した。 現場実践団は単位労組の幹部が参加し、組合員を対象とする総投票とゼネストを組織して、 主に区ごとの実践団は対市民宣伝活動をしている。 ソウル地域の特徴で、大工場がない。 また、ソウルが世論の中心なので対市民活動を多く配置している。

地域常勤者としては、ソウル側のゼネスト準備と雰囲気はどうか?
先制ゼネストの必要性は誰もが同意している雰囲気だ。 初めは「果たしてゼネストができるか?」と疑問を持つ雰囲気が優勢だったが、 現場巡回と現場教育などをしながら、ゼネストを実行しなければならないという雰囲気が徐々に高まっている。 税金問題をはじめ、労働政策など朴槿恵(パク・クネ)政権に対する不満がとても大きく、 労働者たちは危機意識を感じている。

4月先制ゼネストの意味は?
2015年のゼネストは4月のゼネストで終わるのではなく、 下半期に政治ゼネストを準備する一つの段階だと見てほしい。 だから現場にゼネストの雰囲気を盛り上げる過程だ。

ゼネスト準備過程の困難は。
政府は不法ストライキと規定しているので、 危険を甘受しなければならないという現実的な問題がある。 労組幹部だけでなく、組合員にも影響が及びかねないからだ。 しかし対国民宣伝戦をすれば民主労総ゼネストに対する雰囲気は悪くない。

[出処:民主労総労働と世界ピョン・ベクソン記者]

「争議権を確保した事業場から4月ゼネストに突入」
-公共運輸労組連盟チョ・サンス委員長

賃金体系柔軟化、正規職解雇緩和などが核心の政府の公共機関2段階正常化が強行されている。公共運輸労組連盟は民主労総4月ゼネストにどう参加する計画か。
金属労組と違い、公共運輸労組は傘下単位労組のゼネストとは別個に産別労組のゼネスト宣言、いわば政治ストライキをした経験がない。 もちろん96年〜97年ゼネストは現場の雰囲気が高まり、争議が決議できていない状態でもストライキをした経験がある。 また、公共部門は民間部門と違い、合法的な争議権がない状態で、 ストライキすると労働現場の被害がとても大きい。 そのため公共運輸労組はソウル大労組と慶北大労組、学校非正規職労働者たちを中心とする教育公務職本部、 地域別にソウル京畿支部など、争議権を確保した闘争事業場を中心を4月ゼネストに参加する計画だ。

6月頃に争議権が確保されるのか。
公共機関労組は6月の経営評価時期に合わせて、現場での戦いが始まる。 公共運輸労組は現在100余りの労組が加入している。 規模が大きい事業場は、鉄道労組、教育公務職本部、貨物連帯、地下鉄労組、医療連帯などだ。 鉄道とガス、年金などの主要公共機関組織は6月2日以後に合法争議行為が可能な状態だ。 また、民主労総の4月ゼネストが、情勢の中でどう作用するのか、これによる政府の対応を見ながら、今後の闘争を確定することになるようだ。 公共運輸労組は現在、4月の1次総決起、6月の2次総決起を予告した。 11月には15万公共運輸労組傘下のすべての労組が日程を合わせられるので、 11月ゼネストと年間計画を確定した。

公共機関以外の運輸側は?
貨物連帯は労組指導部の再選挙が4月初めに終わる。 新しく当選した指導部がゼネスト計画を議論しなければならない状況なので、 すぐ力強くゼネストに合流するのは難しい。 そのためいくつか内部で議論しているが、まだ確定していない。 例えば交通物流労働者たちは順法闘争の一種である安全運行闘争、 車両を利用した警笛デモと横断幕デモなど、さまざまなデモ方法を議論している。

公共運輸労組の4月ゼネスト参加規模は?
現在は10%ほどが参加すると予想している。

4月ゼネスト準備過程の困難は? また、具体的な計画を教えて欲しい。
民主労総のハン・サンギュン委員長は昨年 「朴槿恵政権に対抗するゼネスト」を公約として、初めての直接選挙制委員長として選出された。 事実、産別ゼネストであれ総労働ストライキであれ、ゼネストの雰囲気を作って現場が熱くなる過程がなければならないと見る。 しかし時間が迫っている。 また、公共部門の特性上、合法ストライキでなければ難しい点がある。

だが争議権がある労組はゼネストに突入し、そうではない事業場は年次休暇闘争や組合員総会、 交代制事業場は非番制労働者総集結などの形態で最大限ゼネストを拡散させるために服務する。 また、公共機関労組は直ちに4月ゼネストに出るのは難しいため、 総投票と80億闘争基金用意に積極的に臨もうという雰囲気がある。 闘争基金は、民主労総1万ウォン、公共運輸労組1万ウォンの2万ウォンを決議した。 比較的円滑に進んでいる。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。この記事はメディア忠清にも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-03-27 03:23:18 / Last modified on 2015-03-27 03:23:19 Copyright: Default

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