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ついに双竜自動車武力鎮圧か

[寄稿]遠慮なく威嚇する公権力の対策会議

コ・ミンテク(社労準)/ 2009年07月17日15時50分

秒読みに入った武力鎮圧

7月14日、京畿地方警察庁と警察庁が連続して双竜自動車を武力で鎮圧するため の対策会議を開いた。公式/非公式報道と知らせによれば、武力鎮圧のすべての 準備は終わり、タイミングだけだという。事実上警察力投入が秒読みに入った。

それと同時に連帯に参加した人々に召喚状が飛んできており、連行/拘束者が続 出している。特に金属労組幹部の召喚/連行/拘束は、単一労組としての産別労 組自体を無視する処置だ。それだけでない。すでにごぞんじのように損害賠償 請求/仮差押さえなどで、最後の喉笛も絞めている。これに双龍車使用者側は 給水停止に続き、ガス供給中断、停電までを公然と要求している。

李明博政権、債権団、双龍車使用者側は、本当に別の方法がないのかを尋ねざ るをえない。ここまでくれば、誰かが言うように『乱暴しようということ』だ。 それでも彼らはむしろ反対のことを強弁している。つまり今工場の中で闘争し ている労働者がすでに『乱暴して』いるというのだ。今、闘争は『不法ストラ イキ』で、整理解雇撤回要求は『わがまま』で、そのために双竜自動車が破産 /清算になるかもしれないという。その責任がすべて今闘争している労働者のた めだと言う。その責任がすべてこの闘争を支持/支援している連帯闘争のためだ と言うのだ。

世の中のどこにこんな居直りがあり、世の中にこんな厚顔無恥なことがどこに あるのか? 双龍車事態が起きてから、彼らの誰もこれに対する責任を自白/告白 していない。彼らは何の誤りもなかったという姿勢だ。いや間違っていても、 それが何だという態度だ。双龍車事態の後、彼らがした事はただ労働者を工場 からどれくらい、どう追い出すのかだけを深く考えた。労働者を無慈悲に世の 中の外に投げ出し、何の問題もないと叫んでいる。

事実上の内戦状態

龍山ですでに六つの命が失われた。警察特攻隊が投入された鎮圧作戦の結果だ。 これを単に『過剰対応』で起きた偶発的な事態とだけ見ることはできない。単 純な未必の故意ではない。途方もない不祥事が起きることが十分に予想される 状況で行われた惨事であり、虐殺だ。いくら事前に意図され計画されたことで はなくても、免罪されるような情況では明らかにない。それでも警察は先日、 龍山をモデルにした模擬訓練を実施した。何の意図か? 鎮圧技術を補強すると いうのか。それにより人命を守ろうとする忠実な気持ちなのか。本当に涙が出る。

李明博政権と警察は龍山でのミス(?)を繰り返さないために、そんな途方もなく て気ぜわしい対策会議をしているのか。今回は密かにではなく、完全に透明に 鎮圧を予告してからするというのか。だからよく考えて手をあげろと威嚇しよ うというのか。誰かが言ったように、悪い行儀を直すつもりなのか。李明博政 権と警察は、韓国社会をどこに、どう引っ張っていこうとするのか。自身に従 わないすべての人を武力で押し、踏みにじり、一人で自分の道を行くというの か。本当にくやしく、殺伐とした気分だ。

韓国社会は今、事実上の内戦状態に置かれているのと違わない。『整理解雇は 殺人だ』という叫びが全国を覆っている。労働者民衆は命を担保に闘争に立ち 上がるか、そのまま命を失うか、二つのうち一つしか選択の余地がない。文字 通り『悪いか、死ぬか』の一つを選択することを強要/強制されている。李明博 政権と資本は少しも退かない考えだと連日公布している。ただ力と力がぶつか る局面だ。死ぬか、生きるかは、どちらがもっと丈夫に粘り、どちらがさらに 力を使い、どちらがさらに粘り強いのかによってのみ決まる。

論理と対話はどこにも使い道がない。誰の代案と処方が正しいのかを確かめる ことなど、彼らにとって贅沢に過ぎない。ただ政権と資本があらかじめ広げた 境界の下だけで遊ばなければならない。ポリスラインだけが世の中の真理を明 らかにする唯一の基準であり準拠だ。その限度を越せば即刻報復があるだけだ。 ポリスラインの中でいくら人が死んでも、生きようと少しでも飛び出せば、ま るでモグラ叩きのように人の頭を棒でたたくだけだ。これが法と原則だと話し ている。その渦中で双龍車労働者三人がすでに命を失った。これが内戦状態で なくて何か?

絶望の中の希望

ついに民主労総が出てきた。これ以上退く所も、譲歩することもない状況で、 労働者をそのまま死ぬまで放ってはおけないので、当然出てくるしかなかった だろう。金属労組も13日の代議員大会で、闘争の意志と計画を宣言した。現情 勢を突破するのには不十分な点もあるが、明らかにして宣言したことだけでも、 しっかり実践し、執行しなければならない。

しかし民主労総と金属労組は、『警察兵力投入時』にゼネストを含む総力闘争 を口にしている。事実、警察兵力はすでに投入されている。警察兵力が取り囲 み、中の労働者をすでに徹底的に孤立させている。これが警察兵力投入でなけ れば何か。今、実行に入らなければならない。武力鎮圧を事前に阻止しなけれ ばならない。武力鎮圧は考えただけでも恐ろしく、その時では遅いかもしれな い。民主労総は闘争を宣言する緊急代議員大会を即刻招集しなければならない。 金属労組にだけまかせる事案でない。

死の黒い影だけが世の中を暗鬱に覆う状況で、それだけが今、唯一の希望の火 だ。誰も労働者の人生に責任を負わない。そんな意思も、意志もない。ただ労 働者自身の集団的で団結した闘争だけが死の世の中を生きる世の中に変える。 絶望の世の中を希望の世の中にする動力は、それしかない。

今、李明博政権と資本に善意を期待するのは、見通しが暗い。彼らが立場と態 度を変えることは無い。だから双竜自動車闘争は今、最後ではなく、今からが 新しい開始だ。まず警察投入を阻止しなければならないが、たとえそんなこと が起きても、それが終わりではない。むしろさらに頑強で全国的な闘争を準備 しなければならない。

龍山もすでに半年が過ぎている。常識ではとても想像できないことが現実に行 われている。仮想の世界のようなことが現実に起きている。どんな小説やドラ マも、こんな話はとても作れないだろう。それだけ現実の対立が深く大きいと いうことを反映/反証するのだ。

死ぬか、生きるかの別れ目が、私たちの前に広がっている。生きようとする者、 死ぬことで死のうとする者、生きるという言葉が今の状況よりさらにふさわし い時はないだろう。血沸く胸と冷徹な考えのどちらも必要だ。怒りを感じて叫 ぶだけでは足りない。怒りを具体的に組織して発散しなければならない。李明 博政権と資本はただ帳簿上の利害の計算だけで世の中を見て、人と対している。 そんな彼らに心情的な呼び掛けが受け入れられる筈がない。峻厳で非常な対応 だけが彼らへの唯一のものだ。

そのために必要ないくつかのことがある。まず双竜自動車の家族に生計費を支 援する大々的で全国的な募金活動をしよう。中の労働者も労働者だが、外の家 族も生き残らなければならない。家族が疲れれば中の労働者の士気も落ちる。 工場を死守する現状態が続いても、違う状況になっても、これに備えるために は生計費を確保しなければならない。

同時にすべての休暇を双竜自動車で使う運動を繰り広げよう。心の連帯だけで なく、からだでの連帯が切実だ。中で闘う双竜自動車労働者が今最も切実に必 要とし、号泣して待っているのもこれだ。双竜自動車闘争がつまり労働者の未 来と希望だ。この大切な闘争と陣地を共に守って建設していこう。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2009-07-21 13:24:36 / Last modified on 2009-07-21 13:24:38 Copyright: Default

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