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「姉さんも、私も非正規職... あきらめません」

[インタビュー]占拠座り込み13日目の夜に会ったイーランド一般労組のキム・ジョンエ組合員

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年07月13日17時48分

彼女たちは九老にいて、トンイル紡績にいて、ホームエバーにいた

ホームエバーサンアム店の前はものものしかった。占拠座り込み13日目になっ た12日夜、座込み場を訪ねた。

▲警察の封鎖で座込み場に入れない組合員も多い。

組合員と共に、警官の暴力に対抗しながら到着した座込み場は、熱気でいっぱ いだった。警官は出入口をふさぎ、中の組合員が出たり、外部から連帯に来た 人が入ることを暴力的に妨害しているが、組合員たちは全く動揺していないよ うすだった。

外では生活必需品も入れさせないとか、公権力投入が差し迫っているとか心配 をしているが、座込み場の中は労働者の学校になったストライキと楽しい祭り を共に作る組合員たちの決意が満ちている。外での心配はただ心配でしかない。

彼女たちの横には85年の九老で同盟ストライキが何かを見せた女性労働者が、 30数年前に便水をかぶって労働三権保障を叫んだトンイル紡績女性労働者が、 2007年蔚山で、光州で、清州で、ソウルで戦っている女性非正規職労働者たち が共に戦っていた。

「約束を守れということです」

一角で力強い声でスローガンを共に叫んでいたイーランド一般労組のキム・ジョ ンエ組合員は、「最後までやります」と話した。

▲イーランド一般労組のキム・ジョンエ組合員は記者が話をさせるとすぐ涙を流した。

彼女は3年6か月、ホームエバー・クウォル店で働いてきた非正規職労働者だ。

「私たちの要求は、大きなことではありません。ただ約束を守れということで す。団体協約というものを作って、18か月以上の労働者をクビにしないと約束 したではありませんか。その約束を守れということです。非正規職を保護する と約束して非正規保護法というものを作ったんでしょう。それを守れというこ とです。約束を破ったのは使用者側なのに、なぜ私たちを犯罪者扱いして、こ こに閉じ込めておこうとするのですか」

彼女は記者が「ちょっとインタビューよろしいでしょうか」と言うとすぐ、涙 を流し始めた。

「私たちが犯罪者ですか? なぜ私達をここに閉じ込めて、損害賠償を請求して、 逮捕令状を送ってくるのですか。私たちがなぜ息子のような人が盾を持ってい るのを見なければならないのですか。なぜ恐れなければならないのですか。と てもくやしくてみじめです」

彼女は権利を取り戻すために入ってきたと言う。一日に10時間、ずっとホーム エバー・クウォル店の畜産コーナーでお客さんをむかえなければならなかった 彼女は、働いただけ受け取って暮したいといった。彼女が働いたお金でイーラ ンドグループのパク・ソンス会長は、130億を教会に十一租として捧げると言 う。彼女が働いた分も受け取れない金は、その善良な神様の名で教会に捧げら れた。

「私も教会のボランティアです。私はパク・ソンス会長、いやその長老様のた めに教会に行けず、2か月が過ぎました。私が信じる神様は善良なのに、なぜ あの人が信じる神様はこんなに厳しいのでしょうか」

彼女も、彼女の姉も、彼女の子供も非正規職の世の中

彼女の姉も同じ売り場で21か月働いてきた非正規職労働者だ。彼女の姉は解約 された。そうして彼女は姉と一緒に戦いを始めた。しかし彼女の姉は座込み場 にいない。

「姉は実家の母の世話をしていて、一緒に座り込みができません。何年か前に 夫が癌で死に、実家の母は中風にかかり、いつどうなるかわからない状況なん です。それなのにイーランドはうちの姉の生計を、命綱を切ったのです。姉は 毎日電話して、一緒にいられない残念さを伝えます」

姉も非正規職、私も非正規職、母も非正規職、私も非正規職、世の中は非正規 職天国だ。

「これは姉だけの問題でも、私だけの問題でもありません。非正規職労働者す べての問題、私たちすべて問題です。姉の分も、どこかでつらい仕事をしてい る非正規職労働者の分も補って、熱心に戦わなければならないと思います」

2日で終わったかもしれない座り込みが13日目を越えた日の夜、彼女はいつの まにか闘士になっていた。それでも彼女はあまりに荷が重くて心が苦しい。

「とても心が、あまりにも苦しいです。私たちが働いていた売り場を私たちの 手で占拠して壊しながらこうしているのに、気分が良いことがあるでしょうか。 私は闘争という声が何なのかも知りませんでした。ところが私たちを独立活動 家のようにしてしまいました。外の人たちは知るべきです。どれほど私たちが 焦り、涙を流しているのか...」

▲ホームエバーサンアム店の前では座り込みに参加しようとする組合員の小競合いが毎日行われている。

「はやく仕事場に戻りたいです」

彼女ははやく仕事場に戻りたいという。はやく戻って笑いながら、お客さんの 相手をしたいという。姉と一緒に働きたいという。だがそのまま戻ることはな いだろうという。

「一日過ぎ、また一日が過ぎれば過ぎるほど、さらに最後までやらなければな らないと思います。このままあきらめては、絶対にだめだ毎日、毎晩思います。 私はくやしくてみじめでも、そのままでは戻りません。無力なおばさんだとバ カにしているのでしょうが、もし私たちの委員長を捕まえたり、売り場の中に 警察が入ってくれば、じっとしていないでしょう」

そうしてまた一日が過ぎ、占拠座り込み14日目の朝はまた明るかった。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-07-15 00:39:22 / Last modified on 2007-07-15 00:39:23 Copyright: Default

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