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韓国:ハニル製缶、原職復帰要求解雇労働者への暴力鎮圧で論議
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ハニル製缶、原職復帰要求解雇労働者への暴力鎮圧で論議

慶南梁山ハニル製缶解雇労働者、 「どれほど弾圧が無慈悲なのか...」

チョンヨヌ記者 adsjyw@jinbo.net / 2006年07月19日1時19分

12日、慶南道梁山市にあるカン製造業者ハニル製缶前で印刷物を配っていたシンヨンスク解雇労働者が使用側関係者と小競合の中で正門の壁にぶつかって倒れた/ハニル製缶解雇者復職闘争委員会*

この日シンヨンスク女性解雇労働者は使用側関係者から鎮圧されて出動した119救急隊院の助けを受け、病院に護送された/ハニル製缶解雇者復職闘争委員会

「ハニル製缶の弾圧がいかに無慈悲なのかしるべき」

慶南梁山のカン製造業者ハニル製缶から不当解雇された労働者が原職復帰を要 求して組合員に印刷物を配り、会社側職員から暴力で鎮圧されたという主張が 提起されて問題になっている。

事件の発端は12日の午前、ハニル製缶の正門前で解雇労働者3人が出勤する主 幹勤務組組合員にチラシを配る出勤闘争の過程で行われた。

解雇労働者、チラシを配り使用側関係者に鎮圧されて

ハニル製缶解雇者復職闘争委員会(ハニル製缶解復闘)によれば、出勤する昼間 組組合員に解雇労働者がチラシを配っていた時は、特に変わったことはなかっ たが、夜、組組合員にチラシを配るために会社の正門に入ると、突然会社側の 事務労働者10人ほどが現れて、正門を封鎖したという。

ハニル製缶解復闘解雇労働者は「組合員の資格がある正当な身分だから、正門 の出入を許可しろ」と要求したが、結局小競合になりソジフン解雇労働者が会 社側の労働者に押されて倒れる事故に遭った。またシンヨンスク女性解雇労働 者は会社側の事務労働者に押されて正門の壁にぶつかり傷を負い、救急車で三 星病院に移された。

そのため18日午後3時、ハニル製缶梁山本社前で「解雇労働者集団暴行に対す る謝罪と関連者の処罰、原職復帰のための糾弾集会」が開かれた。この日の決 意大会には、釜山梁山解雇者復職闘争委のクスジン議長をはじめ、釜山慶南地 域の労働団体会員30人あまりが参加し、会社側の強圧的な行動に対し解決を要 求した。

解雇労働者たちはこの日の集会で「これまで会社側から希望退職を強要され、 3月6日に整理解雇された」と問題提起した。

「長期勤続労働者、あらゆる非人間的弾圧の中で希望退職を強要」

ハニル製缶解雇労働者ソジフン氏。彼は会社に対抗する唯一の方法は会社内に民主労組を作ることだと伝えた

18日の解雇労働者集団暴行糾弾集会に解雇労働者ソジフン氏の夫人ペサンイン氏(写真左側)が暴行責任者処罰を要求するピケを持って参加した

最初は解雇労働者5人が原職復帰を要求してハニル製缶解復闘を組織して闘争 をしていたが、会社側の懐柔により今では解雇労働者3人だけが残り、18日現 在134日の原職復帰闘争をしてきている。

問題は、解雇労働者が5年以上の長期勤続労働者だということ。ハニル製缶は、 2月頃に労組と合意した後、約110人の希望退職者を募集して退社させ、希望退 職を拒否した5人を整理解雇した。会社側は経営上の理由で彼らを解雇したと 明らかにしたが、解雇労働者が語る実状はこれとは正反対であった。

ある解雇労働者は「ハニル製缶は韓国最大の製缶業者で、40年ほど黒字を記録 してきた。緊迫した経営上の理由で希望退職と整理解雇を断行するとは話にも ならないムチャクチャ」とし「ハニル製缶の弾圧がいかに無慈悲か知るべきだ。 これから会社が上手く行くために人を追い出した」と伝えた。

解雇労働者たちはその例として、会社が長期勤続労働者に希望退職を強要して 家族に電話しで辞表を要求することをはじめ、一日中、空の事務室に隔離する、 辞表を書かなかったという理由で通勤バスから労働者を路上に下ろして徒歩で 出勤させるなどあらゆる非人間的な弾圧をしてきたと主張した。

「ハニル製缶労組が組合員116人の追い出しに積極的に協力」

ハニル製缶解雇労働者ソ・ジフン氏、シン・ヨンスク氏、ソン・ヒョンジュ氏(写真左側から)が集会で発言をしている

集会参席者が会社に向かい解雇労働者原職復帰のシュプレヒコールをあげている

特にハニル製缶解復闘解雇労働者たちは、労働組合が会社側の整理解雇に積極的 に協力したと主張した。

解雇労働者たちは宣伝文で「ハニル製缶労組は116人の組合員を追い出すのに 積極的に協力した。これは組合員のための組織ではなく会社の利益を代弁する 態度」と指摘し「復職のために苦しい闘争をする解雇者を懐柔し、会社と合意 覚書を書かせるように追い込む労組委員長は、会社の労務管理部署長とどこが 違うのか」と批判した。

連帯発言に出た李ボウン梁山労働請願相談所所長も「長い間梁山地域で相談を してきたが、整理解雇では一度も負けたことがない」とし「だが順調なハニル 製缶で社会的弱者だけを選び整理解雇して問題になり、金で彼らを懐柔しよう とした。特に12日には会社で救社隊を動員し、暴力をふるって彼らを鎮圧した」 と悔しがった。

ハニル製缶、「関係機関の法の判断に従う」

糾弾集会は、雨が降る渦中で2時間近く進められ、12日の暴力事態に対する怒 りがいかに大きかったのかを推察させた。ハニル製缶解復闘はこの日の集会以 後、使用側に面談を要求して警察の立ち会いの下で使用側と面談がなされた。

だが使用側は面談で12日の暴力事態の謝罪とともに再発防止、正当な組合員活 動への解復闘対策委の要求に「関係機関の法の判断に従う」と明確な立場の違 いを示した。

この日、ソ・ジフン解雇労働者は記者とのインタビューで「ハニル製缶の韓国 労総傘下の労組は御用労組」と指摘した後「これから引続き宣伝戦で原職復帰 闘争を続ける計画だ。現在会社に対抗する唯一の方法は民主労組を作ること」 と伝えた。

一方、6月9日には慶南地方労働委員会がソジフン氏など解雇労働者5人が提出 したハニル製缶不当整理解雇に対する救済申請を棄却し、不公正判定という論 議を呼んでいる。現在、ハニル製缶解雇労働者は中央労働委員会に再審を申請 している状態だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-07-20 05:36:17 / Last modified on 2006-07-20 05:36:17 Copyright: Default

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