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14日間の物流崩壊事態が残したもの | |
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[解説]14日間の物流崩壊事態が残したもの「開始」から 政府の負けだったゲーム ワーキングボイス *交渉テーブルに座った政府-貨物連帯[写真提供:ワーキングボイス・イジョンヒ]* 「公権力を投入するって? どうぞ。いったいどこに公権力を投入するつもりですか? 政府が直接費用の引下げ方針さえ明らかにすれば、われわれはまた業務に復帰します。 それ以外に方法はありません。組合員が自分の車を運行しようとしないのだから、 指導部にも対策がありません。」 13日の午後3時、政府果川庁舎の建設交通部会議室で、建設・交通部の ソンボンギュン輸送物流審議官、労働部のノミンギ労使政策局長などの 政府部処関係者と会った運送荷役労組チョンホフィ事務処長の一声だった。 去る2日、浦項支部のストライキが始まって以来、実質的なストライキに入って2週程 過ぎたのに、政府が中心的な争点についての立場を出すかわりに「先操業・後交渉」を 主張するばかりで、公権力投入、指導部拘束などの強硬対応方針を主張し続けた ことに対する荒々しい抗議であった。 結局、「他の案を出せない」と頑張り続けた政府は、15日の明け方1時30分から開いた 緊急深夜交渉で、軽油税の政府保全分拡大、特殊雇用労働者の労働三権保障方案の協議 及び2004年からの労災保険加入などの案を提示して、およそ4時間後に合意した。 政府との間で続けられる制度改善関連交渉と、運送事業主との間での運送料値上げなどの 交渉が残っているが、今回の合意で釜山港、議旺内陸コンテナ基地(ICD)までが ほとんど完全に麻痺し、「物流大乱」ではなく「物流崩壊」の事態につながった 貨物連帯のストライキは一段落した。14日間の物流崩壊、その原因は何だったか、 ストライキと合意の意味、今後の課題などを点検しよう。 ▲前近代的・労働搾取的な物流体系が矛盾を露呈=今回の事態の最も中心的な争点は「持ち込み車主制」と「多段界斡旋」に代表される 前近代的で労働搾取的な物流体系の問題だった。 いわゆる「ナンバープレート商売」とも呼ばれる持ち込み車主制は、事業免許基準 (台数五台以上)及び1億ウォン以上の資本金がないトラック車主が、名義を保有する事業者に 免許権を借りる対価として車両管理費名目の持ち込み料(1台15〜20万ウォン)を 納付する事業形態を言う。 *"物流を止めて世の中を変えた"貨物労働者たち[写真提供:貨物連帯]* 国内のトラック13万余台中、持ち込み制車両は97.3%に達する。 持ち込み制の元祖というべき日本では19.8%に終わっているのとは対照的だ。 また、昨年7月に国会を通過した貨物自動車運輸事業法改正案では、 3年以上の中古車は、現在所属する会社から他社に移転できないようにした。 会社を移動するには、車両の所有権を放棄しなければならず、現在の政府の計画通りに 2005年から個別登録制が施行されても中古車を保有する個別の車主は、 新規事業主登録をできないため、運輸業から退出させられる危機に瀕する。 これと同時に、持ち込み会社が勝手に車両を担保に金を借りた後、 知らん顔をするケースも多い。実際に車を売って書類を確認してみると、 差押さえがかかっているという事実を一足遅れで確認することもある。 「多段界斡旋」も、貨物労働者の喉笛を絞める慢性的な弊害だ。運搬する荷物を 生産する大型荷主は普通、運送業者を通して物量運搬を代行するが、その運送業者が直接 運搬せず、手数料をとった後、また斡旋業者などに渡す。すると、その斡旋業者はそこで また手数料をとった後、もう一つの斡旋業者に渡す方式だ。 現行法上、多段界斡旋は不法だが、慣行のようにしっかりしている。業界では通常、運賃の 10%をとるが、たいていは3〜4回の斡旋を通るため、累積斡旋料は20~30%に達する。 ここに10年間、運送料は据え置かれているのに軽油価格と道路通行料だけは 3〜4倍程引き上げられ、運行をすればするほど赤字が出ざるをえない状況だ。 去る3月、釜慶大のユンヨンサム教授(経営学)が貨物運送労働者885人を対象に行った アンケート調査の結果、世帯当り平均3500万ウォンの負債を負っていた。 過度な負債に悩まされて、「今、行なわれている闘争できっと勝利してくれ」 という遺言を残し、先月27日に服毒自殺した貨物連帯浦項支部組合員の パクサンジュン(34)氏は、負債規模が8千万ウォンにもなったという。 *過度な負債に悩まされ弱冠34歳で自殺した貨物連帯浦項支部パクサンジュン組合員[写真提供:ワーキングボイス・イムイムブン]* ▲「開始」から政府が負けていたゲーム=昨年10月27日に釜山大で開かれた貨物連帯出帆式で、貨物労働者の憤怒は確認されて あまりあった。貨物連帯が所属する全国運送荷役労組関係者も、当初は500人ほどが 参加すると予想されていたが、実際の参席者は4倍に近い1800人あまりに達した。 集団行動による生存権確保に対する熱望は、その年の11月10日の全国労働者大会に つながり、今年に入ってからも浦項、果川、釜山の集会でも如実に表れた。 集会参加者の規模は、2000〜3000人規模から労働節前夜祭が開かれた4月30日には 7千人あまりに増え、メーデー当日は1万余人を越えた。労組のチョンホフィ事務処長は 「現在の組合員は2万余人だが、ストライキが始まると一日に100人以上の 加入願書が送られてくが、あまり数が多くていちいち入れることもできない状態」だと語る。 貨物連帯は、このような組合員等の憤怒を集めて軽油価格引下げ、運送料現実化、 高速道路休憩所運営改善、制度改善のための労政協議機構構成など、 核心十大要求案を用意して、3月31日に政府関係者たちに会った。この日の懇談会には 労働部労働組合課長、財政経済部消費税制課長、建設交通部貨物運送課長、 産業資源部資源政策課長などが参加したが、総連盟や産別連盟でもない単位労組の問題に 4つの部署の課長クラスが一つの席に集まる「異変」が演出されたのである。 これは、貨物連帯の要求案を管轄する部署が分れているからでもあるが、貨物連帯の 尋常でない組織化の速度に緊張した労働部の強力な要請の結果だと言われる。 だが、4月12日までに要求案に回答してほしいという貨物連帯の要請にもかかわらず、 どの部署も貨物連帯が納得できる答弁書を提出せず、「うちの部の管轄ではない」、 「うちの部に関する事項は譲歩できない」と言って責任を回避するのに忙しかった。 あげくの果てに、貨物連帯のキムジョンイン議長は4月30日、持ち込み制度と 多段界斡旋問題などの責任を負うべき建設交通部のチェジョンチャン長官と面談したが、 この席でも崔長官は「検討している。待ってくれ」という言葉を繰り返すばかりで、 強い反発をかった。 このように、「傷」を大きくし続けるばかりの政府に対して、貨物連帯は各支部別に ひとつふたつと本格的な闘争を準備していた。メーデー集会を終えて帰郷した翌日の 5月2日、浦項支部組合員800人あまりがポスコの貨物運搬を拒否したことを皮切りに ストライキが始まった。鉄を運搬することから、いわゆる「鉄運び」と呼ばれる 浦項支部に所属する組合員は、浦項進入路に自分が所有するトラックを止める方法で 貨物運送を中断させ、ついに最大の荷主であるポスコまで交渉場に引出して 運送料15%値上げなどに対する合意を引出すのに成功した。 浦項支部妥結により、他の支部も浦項が合意した水準で事態が収集されると考えた 政府の予想はみごとにはずれた。ストライキは9日、また釜山ではじまり、結局、 物流崩壊の直前に至った。釜山と浦項の最も大きな差は、彼らの雇用形態が違う点だ。 浦項は、東方などの大型運送業者に所属する委受託労働者だが、釜山はほとんどが ナンバープレート商売をする事業主に属する用車運転手だった。したがって、 浦項は運送料値上げが最も大きな争点だったし、大型運送業者に貨物を運搬させる 大型荷主のポスコがあり、比較的容易に交渉が成立した。 *対話で事態解決を要求する民主労総の記者会見[写真提供:ワーキングボイス・イムイムブン]* ところが釜山は、400余の斡旋業者が乱立しており、交渉代表者を引出すことも難しいのに、 当面の運送料のいくらかを獲得するより、軽油価格引下げ、道路通行料引下げなどの 制度改善が一層切実だったため、政府が出てこない以上、事態の解決が難しい構造だ。 だが政府は、続いている釜山支部のストライキに対して制度改善などによる事態の解決に 乗り出す代わりに、公権力投入やストライキ主導者の拘束などの強硬対応方針を 明らかにするばかりで、釜山港の主な埠頭に警察機動隊を配置する等、 むしろ貨物労働者たちを刺激してストライキの熱気をあおるという不利な手法を取った。 実際、今回のストライキで工場の稼動が中断したり、中断の危機に瀕した所は 一つや二つではなかった。釜山港では、平時対応搬出入比率が12日には26.4%まで落ち、 事実上物流マヒの状態に置かれた。 GEコリアは、原資材難と出荷の支障によりチュンチュプラスチック工場を一時的に 稼動中断することにして、三星電子も冷蔵庫の生産ラインである光州工場の退勤後、 2時間残業勤務を中断したし、大宇エレクトロニクスも輸入部品調達に支障をきたし、 ヨンイン工場エアコン生産ラインの残業勤務をなくすことに決定した。 輸出打撃も少なくなかった。関税庁は、貨物連帯釜山支部ストライキがおきた 去る9日から14日までの輸出積み出しの支障分を調べた結果、一日平均の輸出額は 1億2400万ドルと普段の1億9300万ドルとくらべ、何と36%減少したと明らかにした。 このように、大部分の工場が稼動中断の危機に瀕していたのに、政府は本質的な事態の 解決策を出すのではなく、取り繕いの策を提示するに終わった。政府が主張した 軍用貨物車両と貨物連帯に所属しない貨物車両などを動員して、釜山港に滞積した 貨物を運搬するという方針は、貨物運送の流れをすこしでも知る人には 嘲笑されるような対策でしかなかった。 釜山港の入口に列を作って停められている大型貨物車両は、普通のレッカー車では 牽引もできないうえ、たとえ釜山港から貨物を運び出しても、ソウルに運搬するまでに、 各地で貨物連帯組合員に運送を阻止される余地が大きく、現実的な代案ではなかった。 結局、ストライキ中の貨物労働者がハンドルを握らなければ、事態を解決できないと 判断し、13日までは「軽油特消税引下げなどは他の業種との公平性などを考慮して 受け入れられない(建設・交通部ソンボンギュン輸送物流審議官)」と相変らず 「先操業・後交渉」を話していた政府は、「前提条件のない対話開始」に立場を変え、 「すべて与えたのではないか」と批判されながらも貨物連帯要求を受け入れざるをえなかった。 ▲産別交渉、労政交渉枠組用意=今回の合意過程のうち最大の成果に選ばれるのは、制度改善と運送料交渉のための 交渉窓口を用意したという点だ。貨物労働者が企業に所属せず、全国に散らばっていて 交渉窓口の用意が容易ではないと思われていたが、12日明け方、労政交渉で 軽油特消税引下げ、労災保険・労働三権保障、勤労所得税制改善などは 対政府交渉を通じて解決し、運送料値上げなどは事業者連合会を通じて交渉する 枠組を用意することにした。 最近は、続々と企業別から産業別に労組組織が転換されているが、数年間の要求と 闘争にもかかわらず、大部分の産別労組が代表性のある交渉相手が交渉に出てこず、 実質的な交渉に困難をきたす場合が多いという点を勘案すれば、 貨物連帯は2週程のストライキで何年間もの闘争の成果を確保し出したわけだ。 15日未明に作られた合意書も、これを明確にしている。
15日未明の合意で貨物連帯はストライキを解いて正常操業に入り、 一方では政府との制度改善交渉、また一方では事業主団体との産別中央交渉を しなければならない。去る12日の交渉は代表権問題などで決裂した事業主団体との交渉は 16日午後6時に予定されていて、運送料値上げなどに対する実質的な交渉がなされるのか 帰趨が注目されている。 ▲特殊雇用労働者の労働者性保障、いとぐちをつかむ *浦項で、果川で、釜山で、ソウルでの叫び声[写真提供:ワーキングボイス・イジョンヒ]* =今回のストライキの過程で多くの人々を混乱させたのは、まさに貨物運送労働者たちの アイデンティティの問題だった。大部分のマスコミは「ストライキ」という用語を使い、 一部の意識(?)的な新聞が「トラック主」と表現したことを除いて、 「貨物運送労働者」という表現を使った。 厳密に言えば、ストライキを主導した貨物連帯は労働組合ではない。 全国運送荷役労組に準組合員の形態で加入する貨物運送労働者の連合体だ。 現行の労働組合及び労働関係調整法上、ストライキ(争議行為)は「労働組合」にしかできず、 使用者との交渉決裂後、労働委員会の調整を通じてのみ合法的に可能になる。 だが、今回の貨物連帯事態は労働組合でもない団体が、法的手続きを全く経ずに 進めた運送拒否行為である。したがって、大韓民国の物流崩壊を招くほどの途方もない 事件を起こした(?)人々を処罰しようとしも、適用法理があい昧だ。 形式的には、彼らは大型貨物車両を所有する車主で、自分が所有する車を自分の判断で 運転しなかっただけだからだ。 例えば、スーパーマーケットの主人が、スーパーの扉を半月ほど閉じ、 近隣の住民が他の町のスーパーを利用せざるをえないという不便を与えたからと言って、 処罰できないのと同じではないか。 だが、カングムシル(康錦実)法務部長官は14日、「検討の結果、彼らを労組法上の 勤労者と見ることは難しいが、集団的な作業拒否だけに業務妨害罪を適用する」と述べた。 「集団」的に運行を拒否したことにより物流大乱を招いたので、それに対する責任を 「業務妨害」と見なすということだ。 しかし、去る2000年に医薬分業に反発した医師が集団的に診療を拒否した時、 政府はいかなる名目でも医師を処罰しなかった。あるいは、貨物連帯関係者に対する 司法処理問題が持ち上がれば、政府はまた再び公平性と客観性を失った処置で 批判に直面せざるをえないだろう。 ところが、注目すべき点は、15日未明に作られた合意文のあちこちで、 政府は形式上「トラック主」を「貨物運送労働者」と表現する等、 労働者性認定に対する余地を残したという点だ。
もちろん政府は、労働三権をすぐに認ないとしても、学習誌教師や保険募集人などの 他の特殊雇用労働者と比較して、相対的に従属性は強くないと見なされる 貨物運送労働者も含み、労働三権保障問題を議論するという立場を明らかにしたのである。 これは過度に「労働者」の概念を狭く解釈する労働法体系を再整備することと噛み合い、 労使政委の非正規特委で、特別法形式で手順が捕えられた特殊雇用労働者保護方案用意でも 争点になるものと見られる。 特に15日未明の合意により、当初は2005年から施行される予定だった持ち込み制廃止 (個別登録制施行)の時期が前倒しされれば、貨物運送労働者は来年中に一人車主及び 事業主になることができ、さらに論争が活発化するものと思われる。 付け加えれば、労働者性の議論は現在、厳密な意味で労働組合とはいえない貨物連帯の 今後の組織形態や組織発展方案の議論でも考慮すべき重要な要素として 作用するものと見なされる。 ワーキングボイス・イジョンヒ記者 goforit@kcwn.org 2003年05月16日19:54:27 クリッピング記事(chamnews@jinbo.net) http://cast.jinbo.net/news/show.php?docnbr=28476 Created byStaff. Created on 2003-05-17 21:01:09 / Last modified on 2005-09-05 08:14:40 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ | |