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進歩陣営、北朝鮮人権決議案を語る

北朝鮮人権決議案をめぐる 進歩陣営のスペクトラム

イ・ユノン記者 sisyphus@jinbo.net / 2006年11月17日22時51分

国連北朝鮮人権決議案に賛成する予定の韓国政府の方針について議論が起きて いる。2003年から始まった北朝鮮人権決議の投票では、政府は1回は不参加、 3回は棄権、今年初めて賛成することに決めた。

突然の政府の方針変更に対する背景と理由に関心が集まっている。政府の関係 者は、「北朝鮮人権決議案賛成の決定は、PSI不参加や六カ国協議とは無関係」 と一蹴した。

政府は今回の決定が「核実験以後、北朝鮮の人権に対する国際世論の悪化、人 類普遍の価値としての人権問題に対する重要性の強化とともに、北朝鮮が国際 社会で人権分野での対話と協力を具体的に促進する契機とする必要性」による ものだと強調している。

なぜ賛成を決定したか

民主化のための教授協議会のペ・ソンイン執行委員は「PSI不参加への米国の 圧力に対する反対給付として人権問題を渡すだろうという憂慮が現実化した」 と伝えた。

北朝鮮人権決議案賛成に対し、盧武鉉政権には打ち出せるような名分は事実上 ないとペ・ソンイン執行委員は分析する。すでに3度も棄権したうえ、PSI不参 加宣言でさらに立場が狭くなったことも、政府の立場を賛成に傾けた原因だ。

ペ・ソンイン執行委員は「今回の決定に関連し、韓米間で対等交換がなかった だろうかということが最も説得力ある接近」と付け加えた。

社会進歩連帯のイム・ピルス執行委員長は「政府の北朝鮮人権問題は、一定の 路線なく政略的に活用されてきた」と指摘し、政府の決定が「米国の立場と政 権任期末での執権勢力による戦略的な選択であり、政治ゲームだ」と語った。

続いて「国内で北朝鮮人権問題に対して発言してきた主導的な勢力は、大きく 反共主義的な保守勢力とキリスト教福音主義の保守勢力に分れる。彼らは人権 問題そのものについての接近より、社会主義国家に対する政治工作の道具とし て人権を活用してきた」と明らかにした。

「誰のための」「何のため」人権なのか

国連の人権決議案での争点は、国家主権と人権の衝突だ。イム・ピルス執行委 員長は「現在の国連による介入は、世界的な正当性、普遍性を持つことは難し い」と釘をさした。国連の常任理事国、特に米国の特定の利害関係により主権 国家の枠組みを超える形態で介入が形成されていると彼は主張する。

国連による介入において、民主主義や人権は見せ掛けに過ぎないというのであ る。イム・ピルス執行委員長は「機構的介入による解決は、中東の民主主義の 確立という名分でイラク戦争が行われたように、民衆の決定権を破壊する方式 で作用する」として「北朝鮮の人権問題は人民自らが決める問題」と強調した。

タハムケのキム・ハヨン運営委員も「北朝鮮の人権問題は、米国中心の国連と 南韓政府の圧迫方式では解決できない」と同調した。北朝鮮人権決議案は、逆 に北朝鮮社会の内部統治と先軍政治強化の口実を提供するという逆効果を持た らしかねないという。

キム・ハヨン運営委員は「米国の軍事的圧迫が動員される外圧の形では、北朝 鮮の民主主義と人権問題の解決には役に立たない」として「北朝鮮の労働者民 衆が自身の力により、民主主義と人権を伸張できるよう支援すべきだ」と主張 した。

禍を転じて福とする契機にも

一方、北朝鮮の人権決議案に肯定的な側面を見る立場もある。世宗研究所のパ ク・ヨンジャ客員研究委員は「これまで政府が北朝鮮の人権問題を無視して、 保守陣営が論理を先行獲得してきた」とし「北朝鮮人権決議案により、客観的 な現実を見せ、解決できるようにしなければならない」と伝えた。

ペ・ソンイン執行委員は六カ国協議再開と関連して、独特の論理を提示した。 北朝鮮が国際社会の世論を意識して六カ国協議に復帰する前に人権問題の 実質的な成果を上げるかもしれないという。

ペ・ソンイン執行委員長は「最近、北朝鮮が国際社会からの人権問題の指摘に ついて、前より肯定的な姿勢で受け入れている。今回の決議案でむしろ人権問 題について、真摯かつ誠実に国際的な要求に応じ、いくつかの追加措置を取り、 六カ国協議に戻る可能性もある」と伝えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2006-11-21 01:51:05 / Last modified on 2006-11-21 01:51:07 Copyright: Default

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