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「労働者の命で金を稼ぐサムスン、きちんと謝罪しろ」

「安全な工場を作らなければ娘のような犠牲は防げない」

カン・ジョンジュ(金属労働者編集局長) 2015.10.21 18:56

2007年、23の若さで白血病で死亡したファン・ユミ氏。 サムスン半導体器興工場で働いて病気にかかって死んだ娘のくやしさを明らかにするために、 サムスンとの戦いを始めたファン・ユミ氏の父、ファン・サンギ氏は 「半導体労働者の健康と人権守備隊パノルリム(以下、パノルリム)」と共に 10月8日からサムスン電子の本館があるソウル江南駅8番出口の前で座り込みを始めた。

10月20日、ファン・サンギ氏は早朝から半導体労働者の象徴の防塵服を着てサムスン電子本社前で宣伝戦を始めた。 ファン・サンギ氏とサムスン半導体・ LCD職業病被害者とパノルリムは、 ▲交渉を破棄して一方的に補償手続き強行したサムスンの謝罪、 ▲調停委員会を通じた社会的対話に誠実に臨むこと、 ▲サムスンの交渉団の即時交替、 ▲排除ない補償、内容ある謝罪、実効ある再発防止対策を要求している。

パノルリムは2013年にサムスンとの交渉を始めた。 交渉は進展がなかった。 互いに立場の差を確認するだけで、1年以上の時間を送った。 交渉の過程で一部の被害家族が別途の家族対策委員会(以下、家対委)を作った。 昨年9月、家対委は第3の調停委員会(以下、調停委)の構成を提案し、 サムスンは直ちにこれを受け入れた。 パノルリムと被害家族は当事者どうしが直接交渉で問題を解決しようと要求したが、 2014年10月、サムスンは一方的に調停委の発足を発表した。

▲10月20日朝、ファン・サンギ氏がサムスンに真情性ある謝罪と公平な補償、実効性ある再発防止対策を要求して宣伝戦を行っている。ファン・サンギ氏とパノルリムは10月8日から江南駅8番出口サムスン本館前で座り込みをしている。[出処:金属労働者ソン・ミンギュ]

その年の12月に調停委がパノルリムに対し「独自の主体として調整に参加してほしい」と公式に要請した。 この時からパノルリム、サムスン、家対委の3主体は、調停委を通じて議論を進めた。 2015年7月23日、調停委は1次勧告案を発表した。

調停委の勧告案の核心内容は「サムスン電子と韓国半導体産業協会の寄付に基づいて独立的な公益法人を設立し、法人を通して補償と再発防止対策などを総括する」ということだった。 ファン・サンギ氏は「われわれは勧告案に同意する。 サムスンが勧告案を受け入れ、半導体工場の安全予防対策を作れ」と立場を明らかにした。

勧告案拒否、一方的に補償を強行するサムスン

ファン・サンギ氏は「サムスンは自分たちも同意して構成した調停委の調整手続きに無誠意に臨んだ。 勧告案を保留してくれとし、事実上拒否した」とサムスンの態度を糾弾した。 サムスンは家対委とは別途の補償委員会を構成し、補償手続きを進めると一方的に発表した。

「サムスンの補償委は、半導体労働者の安全を担保できない」。 ファン・サンギ氏は断固として話した。 「半導体工場を安全にしなければ、別の労働者たちが病気にかかる。 サムスンが何を間違えたのか、はっきり謝罪しなければきちんとした再発防止対策ができない。 サムスンの補償案には謝罪も再発防止対策の内容も何もない。」

ファン・サンギ氏は何よりも現在まで200余人にのぼる被害情報提供者や、 明らかになっていないさらに多くの労働者たちがなぜ病気にかかって死んだのか、 原因を明らかにしなければならないと強調する。 ファン・サンギ氏は「私の娘、ユミのような別の被害者が出てきてはいけない。 労働者が病気にかかり、それで家庭が破綻する状況を防がなければならない」と再発防止対策が重要な理由を何度も強調した。

▲10月20日にパノルリムの会員と支持する市民がソウル江南駅8番出口サムスン電子本社前で朝宣伝戦を行っている。[出処:金属労働者ソン・ミンギュ]

ファン・サンギ氏はサムスンが一方的に補償を云々すること自体がおかしいと指摘した。 ファン・サンギ氏は「補償委員はサムスンが選定する。 補償対象者、慰労金の金額もサムスンが決める」とし 「サムスンは加害者だ。いかに多くの半導体労働者が死んだのか。 文字通り殺人だ。 殺人者が慰労金の金額を決め、被害者に受け取るなら受け取れと開き直る局面だ」と強く批判した。

サムスンは補償対象を調停委勧告案より大幅に縮小した。 調停委は6か月以上の勤務、退社14年未満の者を補償対象とするよう勧告した。 サムスンは1年以上の勤務、退社10年未満の者に縮小した。 サムスンは難病、希少病被害者を補償対象から除外した。

「サムスンが毎年稼ぐ数十兆ウォンの金は、労働者たちの命の代価だ。 今まで労働安全を疎かにして治療すべき人を治療せずに稼いだ金だ。 グローバル企業とはいえない。 人としてして、してはならない偏狭で卑劣な行動だ」。 ファン・サンギ氏は早くサムスンが調停委の勧告案を受け入れて労働者に謝罪しろと強調した。

「安全対策がなければまた死ぬ」

ファン・サンギ氏は「初めてユミの白血病を知った時、私はサムスンが体に有害な物質を工場で使ったので病気にかかったようだと話した。 サムスンは自分たちは有害物質を使っていないと堂々と嘘をついた」とし 「サムスンは初めから最後まで嘘を言う。 いったいいつまで被害者と家族を放置するのか。 100年経って謝罪して責任を取るつもりか」と鬱憤を晴らした。

▲10月20日、サムスン電子で働いて白血病で落命したファン・ユミ氏の父ファン・サンギ氏は「これ以上サムスンが国民に詐欺を働き嘘をつかないように、家族とパノルリムが目を見開き、耳をすませている。労働者が健康に働ける半導体工場をサムソンが作るように関心を持って連帯してほしい」と頼んでいる。[出処:金属労働者ソン・ミンギュ]

ファン・サンギ氏は「昨年5月、 サムスン電子の権五鉉(クォン・オヒョン)副会長が初めて謝罪した。 今振り返ると、すべてが言論プレイであった。 また国民に詐欺を働いた」とサムスンの態度を糾弾した。

ファン・サンギ氏は今まで何度かサムスンから補償の提案を受けた。 個人の問題として片付けて、慰労金で整理しようとするサムスンの提案は受け入れなかった。 ファン・サンギ氏は「私の娘は病気にかかって死んだ。 今でも半導体工場で働く労働者たちは誰かの娘であり息子だ。 この労働者たちがまた病気にかかれば、親の気持ちはどれほどつらいか。 私のような苦痛をあじわう人を1人でも減らさなければならない」と強調した。

「労働者たちは一生懸命働いて、家族と一緒に暮らし、会社を発展させるという大きな夢持って会社に入る。 そうした労働者たちは当然、健康に働いて幸せに暮らさなければならない。 労働者は自分がどんな仕事をしているのか、どんな危険物質を使っているのかを知らなければならない。 同僚や労組と一緒に調査して、一緒に変えなければならない」。 ファン・サンギ氏がもうひとつの危険な職場で働く労働者たちに伝える要請だ。

ファン・サンギ氏は「サムスンがこれ以上、国民に詐欺を働いて嘘をつかないように、 家族とパノルリムが目を見開き、耳をすませている。 労働者たちが健康に働ける半導体工場をサムスンが作るように、関心を持って連帯してほしい」という言葉を付け加える。(記事提携=金属労働者)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-10-22 04:33:21 / Last modified on 2015-10-22 04:33:22 Copyright: Default

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