韓国:「病院人材不足、民間中心の医療システムだから」 | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバー映画祭(報告) ・レイバーネットTV(10/9) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班(10/31) ・ブッククラブ(10/12) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第94回(2024/9/10) ●〔週刊 本の発見〕第363回(2024/10/3) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/9/19) ●川柳「笑い茸」NO.157(2024/9/26) ●フランス発・グローバルニュース第13回(2024/9/20) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第95回(2024/9/10) ●「美術館めぐり」第3回(2024/9/23) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV
|
「病院人材不足、民間中心の医療システムだから」保健医療労組大討論会、良い雇用の創出を議論
イ・コンマム記者
iliberty@jinbo.net / 2009年03月10日18時32分
「看護師1人当りの患者数を1人減らすたびに、平均千人当たりさらに15人の患 者を救える」。 経済危機の中、雇用創出が最大の課題に浮上する中で、保健医療界が保健医療 サービスで社会的雇用を創り出そうと声を集めた。 3月10日、国会議員会館大会議室では保健医療労組が主管して『保健医療産業で 社会的雇用を創出し病院の人材を確保するための国会大討論会』が開かれた。 この日の討論会には労働組合だけでなく、大韓病院協会、白血病患友会、保健 福祉家族部と労働部、健康連帯など、業界、患者、政府、社会団体を問わず参 加した。 高強度・長時間労働に保健医療労働者の61.4%が筋骨格系疾患 『病院人材不足の原因とその影響および政策代案』の題で主題発表をしたユン・ ジノ仁荷大経済学部教授によれば、1人当り国民所得に対し人口千人当りの看護 師の数は2人で、OECD加入国中最下位だ。OECD加入国平均水準に上げるには、最 低6人に増やさなければならない。 また保健医療サービスに従事する労働者は週50.87時間働いており、週56時間以 上働く病院も全体の10%にのぼる。足りない人材により高強度・長時間労働に苦 しむ保健医療労働者の61.4%は筋骨格系疾患で苦しんでいた。 「世界に例がない民間中心医療体系」が呼ぶ人材不足事態 ユン・ジノ教授は、保健医療サービスの人材不足を呼ぶ制度的な要因の一つに 民間中心医療体系をあげた。ユン・ジノ教授は「世界でも珍しい韓国は、公共 医療部門が20%にも及ばない」と伝え「民間病院は運営費のほとんどを人件費が 占めるので、利益のために一番先にすることが人件費の削減だ」と指摘した。 このように民間中心の医療体系が保健医療サービスの人材不足現象を持たらし ている状況で、政府が進める各種の医療民営化措置は医療部門の人材不足現象 を加重するのは明らかだ。最近、企画財政部はKDIの世論調査結果を発表し、 営利病院許容に力を入れている。 ユン・ジノ教授はもう一つの原因として「病院で経営合理化を理由に人材を削 減し、しばしば非核心業務と言われる食堂、清掃、設備維持経費などをアウト ソースし、非正規職を拡大している」と指摘した。 急速な高齢化で増加する保健医療需要 だが急速な高齢化と国民所得の増加で、保健医療サービスの需要は質量ともに 高まっている。ユン・ジノ教授によればこの10年間、老人医療費の総支出は6倍 に増加し、これを1人当りにすると17倍の増加になる。 現在も人材が足りず今後も需要は増加し続ける保健医療分野で、雇用を作り出 すことがぜひ必要だ。 もう一人の主題発表者のイ・ジュホ保健医療労組戦略企画団長は「韓国は産業 別-職業別の雇用構造を見ると、全体的に保健医療と社会福祉分野就業者の割合 が非常に低く、個人サービス業より社会サービス業で雇用創出戦略が進められ る必要がある」と明らかにした。 保健医療労組は主要国の水準から見ても、医療職就業者数を増やすと2012年ま でに保健医療分野で100万を越える雇用が創出できると主張する。保健医療職就 業者の割合を現在の2.5%から4%に拡大すべきだという主張だ。米国は2006年現 在、7.6%だ。 雇用の質=保健医療サービスの質 保健医療労組は人材補充で『保護者のいない病院』を作ろうと提案した。この ためには、単に雇用の量を増やすだけでなく、雇用の質を保障しなければなら ないということも漏らさなかった。イ・ジュホ団長は「保健医療人材は、労働 問題と医療問題としての総体的な接近が必要で、量と共に質の問題も同時に検 討されなければならない」と述べた。雇用の質は直接医療サービスの質に連結 するためだ。 保健医療労組はこの日の討論会を基に、3月24日までに要求を確定し、労使政で 構成される『保健医療産業での良い雇用創出のための社会的対話機構』を提案 する計画だ。 この日の討論会に参加したソン・イクチェ大韓病院協会事務総長は、「病院の 特性上、他産業より雇用創出の可能性がはるかに高い」ことを認めつつ、「健 康保険点数が現実化されなければ多くの中小病院が現状維持に汲々とするだけ で、雇用創出は抑制されない」とし、政府の雇用促進支援予算拡大の必要に言 及した。ソン事務総長は「保護者のいない病院制度の導入に関して、介護人へ の依存の実態などの問題を解決し、雇用創出という一挙両得の政策だという点 で共感するが、予算の確保と不足している看護の人材供給などを考慮すると、 長い時間がかかるだろう」と述べた。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2009-03-17 15:28:16 / Last modified on 2009-03-17 15:28:17 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |