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仁川空港鉄道売却、「最も悪質な民営化」が本格化

「利益は民間資本が、良くないことは公社が...経営悪化は必然的」

ユン・ジヨン記者 2014.02.14 12:01

水西発KTXの分割民営化議論で疲弊した鉄道公社が、今度は仁川空港鉄道の株式売却に乗り出した。 毎年1500億ウォンの営業利益をあげる絶好調の会社を民間に譲り渡す形で、反発が起きている。

鉄道公社は2月13日、企画財政部に仁川空港鉄道の株式売却を骨子とする「公共機関正常化履行計画」を提出した。 この計画は政府の公共機関正常化政策の一環で、鉄道公社は仁川空港鉄道の株式売却により約550%以上の負債比率を400%以下にする計画だ。

仁川空港鉄道は2007年に民間投資事業として開通した。 当時、公社は民間会社と最小運営収入保障(MRG)方式で協約を締結したが、これによって2007年から2008年まで、民営鉄道会社に何と2700億ウォンを支払い、「血税の浪費」という社会的非難を受けた。

その後国土部は2009年、鉄道公社に仁川空港鉄道を買収させ、公社は買収の代金として1兆2千億ウォンを負担した。 鉄道公社が買収した後、仁川空港鉄道は黒字企業になり、2012年には売上額3千億、営業利益1500億ウォンを達成した。

だが公社がまた仁川空港鉄道の株式を売却するという方針が知らされ、また民間資本に利益を渡そうとしているという批判が提起されている。 特に市民社会は、絶好調の会社である仁川空港鉄道の株式を売却すれば、今後の鉄道公社の経営合理化にも莫大な打撃があると見通している。

社会公共研究所のパク・フンス研究委員は2月13日、CBSラジオの"鄭寛容の時事ジョッキー"とのインタビューで 「長期的に見れば、売ることは損害になるのは当然だ」とし 「今後可能な期待利益をすべて諦め、負債を返すためだけに今持っているものを売り払うと、負債を返した後に発生するさまざまな財政的な問題に対して経営を合理化する手段が消える」と指摘した。

パク・フンス研究委員は 「当面の財務構造をよくすることはできるが、長期的に見れば永久にコレイルの経営合理化をできなくするやり方」とし 「核心事業をすべて手放して既存の赤字路線、一般路線だけを引き受けることになれば、経営状況はさらに悪化して鉄道産業はさらに低迷する悪循環が繰り返し起きる」と展望した。

特にパク・フンス研究委員は今回の仁川空港鉄道の株式売却は 「最も悪質な民営化方式」と評価した。彼は 「株式を売ればその株式からの配当収益や利益は民間資本が持っていくことになり、悪いものはコレイルが引き受けるほかはない」とし 「さまざまな民営化方式のうち最も悪質な方式」と批判した。

また「今、競争体制が導入されているのは水西発KTXしかない」とし 「だが仁川空港鉄道に競争体制を導入すれば、民営化を前提とした鉄道産業体制を固める効果がある。 優先的に株式を売却し、民間に譲り渡す方法が加速する」と分析した。

政界も株式の売却を 「金の卵を生むガチョウの腹を割くようなもの」と強く批判した。

朴洙賢(パク・スヒョン)院内報道担当者は2月13日午後、ブリーフィングで 「朴槿恵政権が『公共機関正常化』という名分で絶好調の会社まで売ろうとしている」とし 「水西発KTXに続いて黒字をあげる路線を鉄道公社から奪うのは、鉄道公社の長期的な経営改善に全く役に立たない。 民間企業に渡せば不健全化する事もあり、料金値上げなどで国民に負担を負わせる可能性が高い」と憂慮した。

続いて「何よりも仁川空港鉄道の株式売却は結局、水西発KTX子会社設立と共に今後完全な鉄道民営化に進む出発点になりかねない」とし 「政府と鉄道公社は、名分もなく実益もない仁川空港鉄道の株式売却を今すぐ撤回しろ」と要求した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-02-17 10:47:42 / Last modified on 2014-02-17 10:47:43 Copyright: Default

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