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政府の横暴、「移住労組はだめだ」

大法院「合法」の判決も無視

ペ・ソンヨン記者 2015.08.10 11:36

移住労働者が労働組合を作って10年目。 労働部はまだ移住労組に労組設立畢証を渡していない。 しかも大法院で移住労組合法の判決が出たのに、 申告事項の労組設立について些細な書類の問題でけちをつけ、 事実上、許可権を持っているかのように振り回している。

6月25日、大法院は8年目に労働部が移住労組の設立申告を返戻するのは不当だと判決を出した。 そのためソウル京畿仁川移住労働者は、ソウル地方雇用労働庁に他の労働組合と同じように役員リストと規約を提出した。 しかし労働庁は今回は移住労組が勤労条件の改善と維持のために入れた規約が政治的活動に該当するとし、申告を受け付けずにいる。

▲移住労働者がソウル地方雇用労働庁の前で移住労組設立畢証を出せと要求している。[出処:ソウル京畿仁川移住労働組合]

「移住労働者合法化と労働許可制争奪」は労組の目的に必須

7月23日、ソウル地方労働庁は規約の中にある 「移住労働者合法化と労働許可制争奪を目的」とするという部分を問題視して補完を要求した。 労働庁はこの部分が労働組合法第2条第4号マの 「主に政治運動を目的にする場合」をあげて労働組合欠格事由に該当すると見たのだ。

これに対し、労働法の専門家たちは、 労働庁が労組の活動と労働組合法を誤って理解しているという意見だ。

チョ・ヨングァン弁護士(法務法人トクス)は8月7日、 「カトリックニュース・チグミョギ(いまここ)」に 「移住労働者合法化と労働許可制」は移住労働者の勤労条件改善と維持に必須の要素であり、 この一節のために設立申告証を交付できないというのは労組の活動を消極的で狭く解釈した見方だと話した。

チョ弁護士は「移住労働者合法化」は移住労働者が小さな法に違反して強制退去させられれば、 それだけで労働三権に対する根本的な侵害になるので、 安定した労組を作り活動するための必須の条項だと説明した。

彼は労働許可制も労働基本権を保障できるようにしようという趣旨で、 「韓国社会の改善すべき問題を指摘しているのでり、 政治活動とは見られない」とした。

ユン・ソノ労務士(京仁移住労組相談所長)も「カトリックニュース・チグミョギ」に 「移住労働者合法化と労働許可制」が労働組合法に明示された労組の定義である 「勤労条件の維持、改善、その他勤労者の経済的、社会的地位の向上を企てることを目的とする団体」に符合すると話した。

労組設立は許可ではなく申告

チョ・ヨングァン弁護士によれば、労働組合法第2条第4号マ目の 「主に政治運動を目的にする場合」は、 労組が政治団体、政党の下部組織として活動したり、 特定の政治団体の目的を達成するために活動する場合をいう。 彼はこの条項は、労組が何の政治活動もしてはならないということではなく、 特定の政策に対する支持や反対、政策に対する問題を指摘することが政治的活動でもないと強調した。

労組設立は労働三権に該当する基本的な権利で、 国家が設立を許可するのではなく申告制だ。 チョ弁護士は「労働庁がこのような形で審査をして設立申告を渡すのは、 勤労基準法の根本的な部分を傷つけるもの」と話した。

ユン・ソノ労務士も民主労総の目的に 「統一祖国・民主社会の建設を目的にする」と明示されているとし、 労働庁の補完要求が一般的ではないと指摘した。

労働庁は規約補完と共に「在籍組合員を確認できる資料」も提出しろと要求したが、 これについてもユン労務士は、 普通は役員名簿と会議録などを提出するが組合員リストを出せというのは一般的でないという。

チョ・ヨングァン弁護士は、 米国の教師労組がオバマ大統領に支援金を出した例を挙げて、 労組が政策を質問し、支持する意志を明らかにすることは世界的に普遍的だという。 また労組活動をしていると必然的に政策的意見を出すほかはなく、 勤労条件と密接な政治的活動はむしろ推奨されるべきだと主張した。

一方、移住労働者たちはソウル地方労働庁の前で労働部の補完要求が弾圧だとし、 12日間、座り込みを続けている。(記事提携=いまここ(チグミョギ))

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-08-12 08:55:26 / Last modified on 2015-08-12 08:55:27 Copyright: Default

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