「PD手帳」全方向標的捜査中断一声

検察の捜査、放送通信審議委審査など常識を逸脱した圧迫

検察が農林部の捜査依頼を受けて「PD手帳」捜査チームを構成し、今日(7月 4日)午後2時までに番組原本映像と放送台本などの関連資料提出を要求したこと で物議をかもしている。

7月2日、MBC 『PD手帳』のBSE関連報道を捜査しているソウル中央地検刑事2部 がMBC側に番組原本映像と放送台本などの関連資料を要請し、MBCPD協会などの メディア構成員が強く反発している。メディア行動などは「PD手帳」の捜査と 審議は、李明博政権の放送掌握の試みと無関係ではないと見ている。

検察がMBCの「PD手帳」に要請した資料は、△動物虐待反対団体のヒューメイン ソサエティーが公開したダウナー牛関連の動画と原語の台本、翻訳本一切、△ア レサビンソンのお母さんとのインタビュー動画と原語台本、翻訳本一切、△アレ サビンソンの主治医とのインタビュー動画と原語台本、翻訳本一切など10種類と 知らされた。

農林部が「PD手帳」による歪曲と主張する事例は、「PS手帳」がダウナー牛を BSE感染牛と断定したのかどうか、アレサビンソンの死因を意図的に誤訳したの かどうか、韓国人の遺伝的特性に関連して、人間BSEの危険を誇張したのかど うかなどだ。

しかし特定の放送番組を対象に真偽を確かめる検察の捜査は例のない事件であ ることに加え、キャンドル政局を転換するための政府の意図的な介入だという 点で憂慮の声が高い。

PD連合会、「標的高圧的捜査を即刻中断しろ」

これに関して韓国PD連合会は7月3日「標的高圧捜査を即刻中断しろ」という声 明を発表し、検察の時代錯誤的な態度を非難した。

PD連合会は5人の検事による「PD手帳」専門担当捜査チームを設けたことに対し て「焦眉の関心事だった『サムスン特検』が特別検査1人と特別検事補3人で構 成されたことからみると、検察の『PD手帳』捜査がいかに常識から掛け離れて いるかがわかる」とし、番組原本映像などを要請したことには「今が2008年な のか第5共和国の維新独裁時代なのかわからなくなる状況」と批判した。

PD連合会は「検察が原本を見る必要もなく、見てもならない」とし、その根拠 として△「PD手帳」側がアレサビンソンの死因を人間BSEと歪曲していないとす でに明らかにした、△へたり込んだ牛を狂牛病にかかった牛だと歪曲しておらず、 △麺、スープや医薬品または化粧品等を通してBSEに感染する危険は、該当の専 門家の諮問と科学的な根拠により検証する部分で、△「農林部が米国の実情を知 らなかったり知りつつ隠して交渉を妥結させた」という「PD手帳」の主張は、 つまり農林部が米国との牛肉交渉を拙速に処理したとことを意味するというな どの内容をあげた。

またPD連合会は、参与政府当時に検察は「検察の独立」の意志を示して李明博 政権になると、独裁政権時期に帰ろうとしているのかと問い、「PD手帳」への 標的高圧捜査を中断しろと繰り返し要求した。

PD連合会は「検察の捜査は『PD手帳』ではなく農林部に向けられるべきだ」と し「国民の健康権と検疫主権を根こそぎ米国に渡すことで国益を傷つけた農林 部こそ、峻厳な法の審判を受けるべき対象」と主張した。

執筆作家、MBC PD一同、言論労組MBC本部など「強圧捜査反対」一声

「KBS、MBC、SBS時事番組執筆作家一同」も3日、MBCの「PD手帳」1、2編審議着 手に対する意見書を出して、放送通信審議委の審議結果が「製作スタッフの意 欲を失わせ、時事番組の萎縮につながらないようにすべきだ」と主張した。

執筆作家一同は「国民を街頭に出てこさせたのは放送の不公正、歪曲、扇動に よるものではなく、米国産牛肉と交渉をめぐる『ファクト』のため」と強調し 「この単純な事実をしきりに『PD手帳のせい』にする『怪談』が今この番組を 審判台にあげている」と放送通信審議委員の熟考を要求した。

MBC時事教養局PD一同も声明で、△「PD手帳」の放送は言論の社会的責任を全う する正当な放送で、△「PD手帳」への捜査は政治報復であり明白な言論弾圧で、 △検察の不当な捜査を即刻中断、△検察の資料提出要求を即刻中断などの立場を 表明した。

MBCの「PD協会」はこの日の午後3時から、編成、時事教養、スポーツ、ドラマ、 芸能、ラジオの6部門の運営委員が参加する運営委員会を開き、7日に「PD手帳」 への不当な検察の捜査を糾弾するMBC PD緊急総会を開催することに決めた。

全国言論労組MBC本部も、農林部の訴訟、検察の捜査、放送通信審議委などが 「PD手帳」に圧力を加える背景を伝える特報10万部を製作し、対国民広報を始 めることにした。また8日には全国MBC労組決意大会を開き、地域労組員のソウ ル結集による大規模糾弾大会を開く予定だ。

一方、放送通信審議委員会は7月1日の全体会議で、『PD手帳』の公正性と客観 性遵守について、9日に全体会議を開き、当事者の意見陳述手順を踏んだ後に 最終的に決定すると明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可（仮訳）に従います。