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全国単位でAPEC闘争を始めよう

貧困、戦争と差別を呼ぶAPEC会議にどう対応すべきか 討論会を開催

ラウニョン記者 hallola@jinbo.net

自由貿易の尖兵を自任するAPEC会議を控え、労働社会団体による闘争戦線の 形成のために集まった。 WTO香港閣僚会議阻止闘争へのかけ橋になるAPEC闘争について、 遅くなったものの釜山闘争を全国闘争に、 韓国民衆闘争の総集結を要する闘争について議論が始められた。

この日の会議に参加した多くの参席者たちは「反戦!反世界!反ブッシュ!」という APEC闘争の政治的基調に同意を示し、釜山総結集闘争について討論した。 特に、昨年の反世界化共同闘争団の後、流れが止まっている反世界化闘争について、 闘争基調の維持と総括的な闘争組織が必要だという意見が多かった。 しかし、現在のAPEC組織委員会ではそれは難しいという点で意見が一致し、 今後の議論で決定すべき課題として残された。 次の会議は29日に第二回懇談会として進める予定だ。

22日に民主労総会議室で開催された「貧困、戦争と差別を呼ぶAPEC会議に どう対応すべきか」の討論会は、全国民衆連帯のパクソグン執行委員長の司会で、 「APECと新自由主義世界化、そして闘争」について WTO反対国民行動のリュミギョン政策局長、 「APECと戦争拡大、そして反戦闘争」をテーマにタハムケのキムオジン運営委員、 「APECにどのような態勢でどう対応すべきか」について 全国民衆連帯のイジョンファ教育委員長の提案討論が行われた。 民主労総、全国貧民連合、全国農民会総連盟などの単位が討論を行った。

*討論で発言する「タハムケ」のキムオジン運営委員*

APECは新自由主義、自由貿易の尖兵だ

タハムケのキムオジン運営委員は、 「APECは帝国主義強大国等の利害関係を貫徹する道具だった」と説明し、 ブッシュの戦争を支持して、戦争を支援したAPEC 会議の過程を紹介した。 キムオジン運営委員は、2005年のAPECについて、 △反ブッシュイラク戦争反対の基調で △反新自由主義反戦連合の広範囲な社会運動の結合の試み △反ブッシュ闘争に適合した時期と戦術の必要 を争点として選び、 「アジア太平洋で、反ブッシュ、イラク戦争への反対の声を高めるために、 韓国の社会運動が団結してブッシュドクトリンを打倒する絶好の機会」 と強調、参加した団体に対して積極的な実践を訴えた。

自由貿易協定WTO反対国民行動のリュミギョン政策局長は、 「APECは開放的な地域主義を追求し、その枠組内での二国間交渉の強化と 金融自由化措置の強化」などの役割に言及した。 リュミギョン政策局長は、「現在、太平洋西側のFTAA創設、 アジア地域のASEAN+3(韓中日)、そしてEUの統合水準向上が同時に進められるという 三極分化の体制と、3極間での貿易競争の激化がAPEC内の開放的な 地域主義につながった」と説明した。 このような地形で、「APECは相互主義に立つ自由化の実施を強調して、 WTO体制の巡航と自由貿易を達成するために、アジア地域の巨大な市場を形成し、 その他の経済ブロックを引き込むことに会員国を押し進める役割をしている」 と指摘した。

リュミギョン局長は結論として「現在、盧武鉉政府が流布している 釜山の東北アジア物流ハブについての位置づけの再考と、 自由貿易協定の締結、そして海外資本の誘致に加速している状況で、 APECは地域経済の構造調整の契機として積極的に受け止められている」とし、 「APECを頂点に自由貿易を進める盧武鉉政府に対する批判も 重要なものとして配置すべきだ」と主張した。

11月のAPECに対する釜山と全国の闘争

全国民衆連帯のイジョンファ教育委員長は、 「国際フォーラムと11月のAPECに対する民衆闘争を組織するために、 至急、全国対策委を構成することが必要だ」と強調した。 イジョンファ教育委員長は、「APEC公開討論会をはじめ、 6月初めにAPEC通産長官糾弾闘争を済州での集中闘争にして、 イギョンヘ烈士2周期闘争と反世界化・APEC反対イベントを9〜10月にかけて行い、 10月末から11月を反戦・反世界化・反ブッシュ集中闘争期間として 力量を総結集すべきだ」と概略的な事業を提案した。

特に、釜山からきた釜山民衆連帯政策委員長は、釜山地域の悩みを告白した。 実際に市民の世論は、 盧武鉉政府の「物流中心都市」と国際会議の誘致の戦略への支持が高く、 闘争の組織が難しいという。彼は「決意はきっぱりと、 接近性は容易にし、市民が参加できるような広報政策力量の強化に努めている」 と釜山活動単位等の状況を説明した。

討論では、各単位の状況に関する議論の報告が続いた。 これについて民主労総のイチャングン国際部長は、民主労総内の争点を紹介した。 包括的な反世界化闘争を連帯組織に統合するのか、 APECをテーマとする組織に集中するのかという、二つの意見を紹介した。 しかし、イチャングン部長は、「WTOとFTAの反世界化共同闘争の組織を念頭においた 議論と闘争を展開すべきだと思う」と述べた。 また、「基調の内部的な立場を明確することはできないが、 中心的な主体を固めるほうがいい」という意見を示し、 「名称についてはさまざまな議論があるが、 反戦・反世界化・反ブッシュの基調は放棄できない」ときっぱり語った。

また民主労総は、10月のILOアジア太平洋地域総会と、 10月末から11月初めのアジア太平洋労働者ネットワーク会議の開催などに 国際連帯の力を集める計画だと付け加えた。

全国農民会総連盟も、11月に釜山で大規模な農民大会を開催する計画を明らかにした。 討論会に参加した全農のイヨンス政策部長は、「できるだけ時期を合せ、 参加は大衆的に、闘争は威力的にしよう」と述べ、 「釜山でブッシュをつかまえて、香港に行ってWTOを粉砕しようという 農民たちのスローガンを基調にして、反世界化闘争と関われるように 動員力を適切に配置しよう」と主張した。

特に、全貧連からの参加者は単位の状況について、政府がAPEC環境の整備など、 露天商の取り締まりに対する世論的宣戦布告をした状況であり、 全貧連も尻に火がついた状況だと説明した。 特に露天商のほとんどが貧民で、露天商の撤去以外の代案は無い、 市民への宣伝作業に取り組んでいる、と述べた。

放棄できない基調、反戦! 反世界化! 反ブッシュ!

討論の結果、APEC全国単位組織の基調の問題、事業構成の問題、事業体系の問題などが 争点としてまとめられた。しかしこの日の討論会では、 29日の執行責任者会議の決定を前に、多様な意見を取りまとめる形で進められた。

この日の討論会では、アペックとエイペックという用語が混じって使われたが、 参加者は「アペック」に用語を統一することにした。 APEC会議は11月12日の最終高位官僚会議(CSOM)を始め、各国の首脳が参加する 18日と19日の首脳会議という日程で進められる。 今日(22日)の討論を皮切りに、APEC対応闘争は弾みがつけられ、 全国的な準備が進むものと見られる。

2005年04月22日22時00分

原文

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2005-04-26 02:20:12 / Last modified on 2005-09-05 05:17:23 Copyright: Default

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