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米国労働運動 : 移民に関する神話が労働者を分断する | |
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【解説】レイバーノーツ3月号はトランプ政権が推し進めている移民排除政策を批判するアビバ・チョムスキーの投稿記事を掲載している。執筆者はノーム・チョムスキーの長女で、移民に関する六つの神話を暴いている。移民を巡る対立を理解する上で有益な記事と考え、翻訳した。(レイバーネット国際部 山崎精一)*毎月1日前後に「レイバーノーツ」誌の最新記事を紹介します。 移民に関する神話が労働者を分断する2025年2月26日アビバ・チョムスキー(サーレム州立大学教授)
神話� О槎韻�アメリカの仕事を奪う。移民が殺到していると言われているが、失業率は依然として過去最低に近い。これは、移民がアメリカ生まれの労働者から仕事を奪っていないことを示している。左派、右派、中道の評論家も同意見だ、 移民は地域的にも全国的にも雇用の増加に貢献している。 経済に新たな労働者が加われば雇用をめぐる競争が激化すると、論理的には思えるかもしれない。しかしこれは、仕事と労働者がこの2つの要素しかない実験室の中に存在すると仮定した場合の話である。現実の経済はもっと複雑だ。実際、移民は仕事に貢献し、お金を使い、実際に経済規模を拡大し、以前はまったくなかったところに仕事を作り出す。不景気、オートメーション化、事業の失敗、海外移転、政府の削減、需要の低下など、企業はさまざまな要因によって雇用を減少させる。これらはすべて、移民よりも影響が大きい。実際、移民を雇用することができる場合、企業が海外に移転するよりも米国にとどまることを選ぶこともある。 神話�◆О槎韻鰐そ藁�し労働者と競合し、賃金を押し下げる。農業、食品加工、清掃、メンテナンス、在宅医療など、低賃金、過酷な条件、雇用の安定性の低い、必要不可欠でしばしば望まれない仕事を、資源を持たずにやってきた移民が担っている。多くの場合、雇用主はそのような仕事に就く労働者を見つけることができない。組合員はこれらの仕事を改善するために闘ってきた。150年以上にわたり、差別にもかかわらず、多くの組合による闘いが移民労働者によって主導されてきた。しかし、労働者同士が対立していた時代には、労働運動の敗北もあった。すべての人の労働基準を引き上げる最善の方法は、移民が平等な労働権を持つことである。移民労働者の頭上に入管法の脅威がぶら下がっていなければ、より良い賃金を要求し、全員の賃金を底上げすることができる。経営者はこうした脅しを利用し、すべての労働者に不利益を与えている。 神話��:移民は税金を払わない。米国に住んでいる人はみな消費税、ガソリン税、固定資産税(持ち家であろうと賃貸であろうと)を払っている。しかし、「移民は税金を払わない」と主張する人たちは、一般的に所得税、つまり雇用主が給与から差し引く連邦税、州税、社会保障税、メディケア税のことを指している。彼らは、多くの移民がヤミで働き、税金が差し引かれない現金で給料をもらっていると思い込んでいる。ほとんどの移民は、合法的な就労許可(帰化市民、グリーンカード保持者、一時的保護資格保持者、DACA受給者、難民、亡命申請者または被保護者、一時的就労ビザ保持者)を持ち、正規経済で働いており、通常の控除をすべて受けた正規の給与を受け取っている。2023年には、3,100万人の移民労働者が、地方税、州税、連邦税で5,790億ドルを拠出している。 米国では移民の約20%、1,100万人が非正規労働者である。非正規労働者は、厳密には禁じられているにもかかわらず、正規経済にも参加している。友人や親戚の社会保障番号を使ったり、闇市場で偽のカードを購入したりすることもある。働いて税金を納めるために偽の番号を使うのと、被害者の銀行口座から資金を引き出すなど金銭的な利益を得るために偽のIDを使うのとはまったく違う。実際、非正規移民は2022年に257億ドルを社会保障に拠出している。非正規移民の多くは、拠出金による退職金を手にすることはない。 それでも米国では、移民であろうとなかろうと、多くの人々が現金で給与を受け取っている。非正規雇用労働者はこのグループに多く含まれている。実際、非正規労働者の多くは、強制されなければヤミで働くことは選択しない。実際には、就労権限のない非市民が納税できるように特別に作られた、国税庁のITIN番号を取得して納税することを選択している。2022年に非正規移民が支払った地方税、州税、連邦税は967億ドルであった。 神話�ぁО槎韻老从僂鯣菠世気擦襦�国境を接する州が、新しく到着した移民をリベラルな北部の州まで無料で移送し、ボストンやニューヨークのような都市でシェルターが溢れかえっているのを見ると、移民が貢献せずに公的資金を消費しているように見える。実際には、移民は他の人々と同じように、働き、税金を納め、消費し、サービスを提供し、人々を雇用するビジネスを開くことで経済に貢献している。公立学校、公共交通機関、図書館など、身分に関係なく移民が利用できる公共サービスもある。しかし、非正規移民は、一時的なステータスを持つほとんどの移民と同様に、ほとんどすべての個人給付(生活保護、低所得者向けの健康保険など)を受ける資格がない。つまり、仕事で自立しようとした場合に頼れるものが少なく、医療や食事、適切な住居を得られないことが多いのだ。 合法的永住権保持者(グリーンカード保持者)であっても、5年以上はそのような個人的給付を受けることができない。多くの移民は、強制送還につながることを恐れ、受給資格のある手当でさえ申請したがらない。 バイデン政権末期の数ヶ月間、連邦政府の新たなプログラムは、亡命を求める移民を大量に受け入れる一方で、彼らを保護し、食料を供給し、労働許可を提供する規定を設けなかった。歴史的には、難民定住プログラムにより、政府は非営利団体と提携し、難民が住居や仕事のある地域に定住し、必要な支援を提供するのを助けてきた。 しかし、最近の移民流入の波では、合法的に入国を認められた難民が漂流することになった。多くの難民は、すでに住宅危機の渦中にある都市に送られたり、自分でたどり着いたりした。連邦政府の官僚機構は、その労働許可証の書類を処理するのに数ヶ月を要した。 移民と都市は危機的状況に置かれ、多くの非難が浴びせられた。連邦政府の透明性、思慮深さ、協調性を高め、党派的な争いに費やすエネルギーを減らせば、ほとんどの問題は回避できたはずだ。 神話�ァГ海旅颪鷲塰^槎韻念遒譴�えっている。米国内の不法移民の数は、1990年の350万人から2007年には1,220万人へと着実に増加し、その後緩やかに減少して2019年には1,020万人となり、2022年には1,100万人に増加する。これは全米人口の3.3%にあたる。この移民の流入の増減には様々な要因があるが、2008年の景気後退が最も重要であったと思われる。国境政策はこの傾向にはほとんど関与していないようで、代わりに仕事の有無が重要な要因となっているようだ。移民(すべてのステータスを含む)は米国人口の約14%を占める。これは1890年に記録した14.8パーセントに迫る高さである。しかし、この割合をマイナスに考える理由はないし、もっと多くても同様である。移民の半数は米国籍を取得しており、さらに4分の1はグリーンカードを持っている。移民の約20パーセントが非正規外滞在者である。(残りの4パーセントは一時的な合法資格を持っている)。 非正規滞在は問題であり、とりわけ本人たちにとっては問題である。彼らは排除され、差別され、特に労働搾取を受けやすい。この脆弱性は、労働基準を引き下げ、経営者に私たちを分断するくさびを与えるため、私たち全員にとって悪いことだ。移民労働者が賃金を引き下げるのではなく、彼らの不安定な状況を利用しようとする経営者が賃金を引き下げるのだ。 20世紀には、無許可移民の身分を正規化する法律は何度も施行され、最近では1986年の移民改革管理法がある。これを再び行うこともできる。米国に住む非正規移民のほぼ半数は20年以上、さらに4分の1は10〜20年住んでいる。集団強制送還は、地域社会や学校、職場を引き裂くだろう。 神話�Α�米国の移民政策を厳しくすれば、移民は減らせる。ほとんどの移民は、祖国で将来が展望できない時に、最後の手段として危険で費用がかかり、混乱を招く移民という決断を下す。米国が移民を犯罪化し、国境を軍事化するために費やしてきたあらゆる資源は、このプロセスをさらに危険なものにし、犯罪組織の役割を拡大してきた。しかし、移民を減らすことはできていない。なぜなら、移民を促す根本的な原因に対処できていないからである。ブッシュからバイデンに至る最近の政権は、移民を送り出す国の経済発展を促進することを提案してきた。残念なことに、外国投資、観光、天然資源の採掘、搾取工場に基づくプロジェクトは、そもそも人々を土地から追い出し、移民の流れに押し込んだ種類の「開発」を続けているだけである。もし可能なら、多くの移民は「国に留まる権利」を望むだろう。米国の政策(軍事介入を含む)が、現在移民を強いている危機の中心要因となっている。その上、増え続ける移民は、気候変動に起因する洪水、火災、暴風雨、干ばつなどの災害によってもたらされているが、米国の公式政策は現在、気候危機に対して何もしない。 Created by staff01. Last modified on 2025-03-04 13:49:45 Copyright: Default | |