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「都心のオアシス」新宿御苑に放射能汚染土壌?〜ありえない環境省の実証事業

根岸恵子

 新宿御苑に放射能汚染土壌を持ち込み安全性を実験するという環境省が行う実証事業について、新宿区の住民を中心に反対運動が起きている問題で、反対する市民たちは1月20日に東京都に対し申し入れを行う予定だ。

 環境省は大熊町や双葉町の中間所蔵施設に保管中の除染後回収した汚染土を再利用する目的で、新宿区と所沢市で実験的な事業を行う。これは放射性セシウムが1キロあたり8000ベクレルの以下の土壌を公共事業等で使用する目的。しかしこの8000ベクレルという値の安全性は担保されていないと専門家は危ぶむ。8000ベクレルの汚染土が100ベクレルになるのに190年かかるという。

 実証事業では新宿御苑の中に花壇として埋設し覆土して露出しないようにするというが区民からは放射能汚染への懸念の声が上がっている。環境省は周辺住民に対し説明会を行っているが、昨年12月21日に新宿区で行われた説明会は参加者が僅か定員50人のところ26人に過ぎなかった。これは説明会が新宿1丁目と2丁目に限定され、周知も徹底されなかったことが原因だ。新宿区も環境省も人知れずに行ってしまおうという目論見か。新宿御苑といえば不特定多数の人が集まる観光名所だ。区内の保育園児もよく遊びに来る都心のオアシスになっている。こんなところで被爆の危険のあるものを持ってきていいのか。住民たちの怒りの声は大きい。

 区民は危険性を訴え、「実証事業」の中止を求め反対集会を1月24日に四谷地域センター12 階多目的ホールで行う予定だ。それに先立ち昨年12月28日と今年1月7日に事前の話し合いを行った。予定していた参加予定者をはるかに超え、会議室の変更を行う事態となり、区民の関心の高さが窺える。

 また反対する区民たちは12日に新宿区に対し申し入れを行った。申し入れでは12月21日の説明会が非公開で行われたことに対し、徹底した周知と説明会の内容を開示すること、全ての人に対して安全性が保障されない限り実証事業は中止するよう国に訴えてほしいと訴えた。これに対し新宿区は国の言いなりという感じだ。そして挙句に国の言っていることを鵜吞みにしていましたと言い出す次第。

 新宿区は国に向いている姿勢を区民に向けるべきだし、区民が反対するなら実証事業に対し国にNO!というべきだ。環境省は「安全だ、安全だ」というなら実証事業などやる必要はないだろう。

 区民の会は20日に都に対し交渉する予定だ。1月20日(金)15時30分集合 集合場所は 議会棟(議事堂)6階 第一会議室。また24日には集会を行う。四谷地域センター12 階多目的ホール 18時30開場


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