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「話し合いに応じてください!」〜尾澤邦子さん「株主総会」でサンケン高橋社長に迫る

動画(10分)

 6月24日、午前10時から「サンケン電気」の株主総会が本社(新座市)で開催された。韓国サンケン労組は、解雇撤回・工場再開を求めて、ソウルの「サンケンコリア」でハンスト籠城闘争を展開中である。一株主である尾澤邦子さん(写真上)は、「韓国サンケン労組の声を背中に背負って追及したい」と述べたあと、100人を超える支援者の声援を受けて本社内に入った。尾澤さんは尾澤孝司さんと連名で、廃業の根拠などを糺す12項目の質問書を事前に提出していた。

 サンケンの「株主総会」は講堂のようなところで行われ、全部で30人ほどだった。そのうちの15人が前列を固め「防衛」にあたっていたという。高橋社長の事業報告などのあとに質問の時間になった。発言したのは二人だけ。必死に手を挙げた尾澤邦子さんも指名された。その質問に答える形で、会社は韓国サンケン廃業に至る過程を説明したが、「廃業は赤字でやむをえないもの。韓国サンケン労組は当社と直接の雇用関係がないからどうしようもない」と切り捨てた。

 

 小一時間で終わった総会だったが、尾澤邦子さんは思わず壇上に駆け寄った。「社長、あなたたちが決めた廃業でしょう。責任をもって対応してくれ。話し合いに応じてください。ハンストで人が死んじゃうかもしれない」と叫んだが、屈強な男たちに阻止された。
 本社前で報告した邦子さんは「本当に悔しい!悔しい!」と顔を歪めた。「でも韓国サンケン労組の仲間はもっと悔しいだろう。これにめげずにたたかいをやっていきたい。やれることはまだまだある」とアピールした。


*韓国とインターネットでつなぐ

 現場はインターネットでソウルの「韓国サンケン労組」ともつなげる形で進んだ。スマホの音声も良好で、まさにキム・ウニョンさんらが現場にいる雰囲気だった。「韓国サンケン労組」も尾澤さんの報告を聞いて、「悔しいが頑張る」と応じていた。

 この日の行動には、全労協の各組合・争議団をはじめ、いまの日本で筋をとおして頑張っている労働者・市民が集まった。「サンケン通り」といわれる本社前車道は、組合旗とプラカードで埋まった。

 韓国KBS(韓国のNHK)も熱心に取材を続けていた。韓国ではサンケン問題に世論の関心が集まっている。30人以上の警備員を動員して開催された異常なサンケンの株主総会。その姿は、逆にサンケン電気の「優良企業のイメージ」を自ら壊し、孤立の道を歩んでいるのかもしれない。(M)


Created by staff01. Last modified on 2022-06-24 18:10:47 Copyright: Default

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