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LNJ Logo 「朝鮮高校無償化裁判ー勝訴報告」第二弾〜歓喜の現場
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News Item 073001
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*転載情報

「朝鮮高校無償化裁判ー勝訴報告」第二弾 ---- みなさんへ 「四国朝鮮学校」市民基金の高井です。 引き続き、「朝鮮高校無償化裁判」大阪地裁勝訴の情報等、送らせていただきます。 以下は、「勝訴判決」現場の、中村一成さん(ルポライター)による報告と、 テレビでは少ししか報道されなかった「歓喜の現場」の映像です。 これほどまでの喜びを爆発させた「勝訴判決」現場を、私は、見たことが ありません。このことは、裏返せば、彼ら、彼女らが、 日本政府に、そして、日本社会のなかで、 差別され、虐げられている状況のはかり難き深さー重さを表しているのだと 思います。 朝鮮高校の生徒は、報告集会で、次のように発言したとのことです。 「私たちは手を握り合って抱き合って泣きました。やっと、やっと私たちの存在が認めら れたんだ。 私たちは、この社会で生きて行っていいんだと、そんな風に言われてる気がしました」 逆にいえば、この日本社会は、「あなたたちは、この社会で生きて行ってはいけない」と いう メッセージを送り続けているような社会だということになります。 肝に銘じ、変えていかなければならないと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ テレビでは報道されていない、現場の歓喜です。 高校無償化裁判完全勝訴 https://www.youtube.com/watch?v=ddNx349pHyo&feature=youtu.be 朝鮮高校無償化裁判大阪弁護団記者会見 https://www.youtube.com/watch?v=LWTWociSMv8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【ルポライター・中村一成さんの、フェイスブックへの投稿原稿】 代読とはいえ、妙に爽やかな裁判長の顔は、続く言葉への期待を抱かせるに十分でした。 とはいえあの広島判決の9日後です。「そうはいっても……」と自らを制する私がいまし た。  でも主文の読み上げは、棄却パターンの「原告の」でなく「文部科学大臣が」で始まっ たのです。 弁護団席の空気のざわめきが傍聴席に伝わり、期待と不安の入り混じった得も言われぬ高 揚感が 法廷内に充満していきます。  一項目目の末尾「処分を取り消す」が裁判長の口を衝いた後、私の記憶は断片的です。 突き上げる喜びはもちろんですが、何より目の前の光景が信じられなかったのです。 読み終わりを待たずに傍聴席で飛び交った「やったー!」「よしっ!」の声も、 歓喜の放出なのはもちろんとして、これが現実であることを確認したい思いの発露だった ように思います。  我に返ると廷内は拍手の渦です。泣きながら柵を越え、傍聴席に来た弁護士たちが原告 や支援者たちと 握手を交わしていました。広島地裁から9日後、ヘイト判決を吹き飛ばす凄い司法判断が 出たのです。 裁判で嬉し涙を拭ったのは徳島事件の高裁判決以来でした。  「旗出し」のあった裁判所正門前に出ると、そこは涙と抱擁、拍手と握手の渦でした。 全身で喜びを表す人たちの姿、身体性のある歓喜が、そこにはありました。 丹羽雅雄弁 護団長や金英哲弁護士が言うように、その肝中の肝は以下のくだりでしょう。 「朝鮮高級学校は、在日朝鮮人子女に対し朝鮮人としての民族教育を行うことを目的の一 つと する学校法人であるところ、母国語と、母国の歴史及び文化についての教育は、民族教育 にとって 重要な意義を有し、民族的自覚及び民族的自尊心を醸成する上で基本的な教育というべき である。 そうすると、朝鮮高級学校が朝鮮語による授業を行い、北朝鮮の視座から歴史的・社会的 ・地理的 事象を教えるとともに北朝鮮を建国し現在まで統治してきた北朝鮮の指導者や北朝鮮の国 家理念を 肯定的に評価することも、朝鮮高級学校の上記教育目的それ自体には沿うもの」。当然だ けど、 覚悟の記述だったと思います。    閉廷後、目を真っ赤にしながら、互いの腕をとり、抱き合い、飛び跳ねながら、突き上 げる思いを 持て余すかのように勝訴の喜びを分かち合うチマチョゴリ制服の高校生たちをみた時、こ の「当たり前」 だけど「歴史的」な判決の持つ、とてつもなく大きな意義を再認識しました。それは官民 からの露骨な 差別にさらされながら、多感な時期を過ごすことを強いられる人びとの「回復」、この社 会で対等な 人間として生きて行く「展望」の獲得です。  「私たちは手を握り合って抱き合って泣きました。やっと、やっと私たちの存在が認め られたんだ。 私たちは、この社会で生きて行っていいんだと、そんな風に言われてる気がしました」。 報告集会での、 どんな職業ライターの文章も敵わない強度を持つ高校二年生のアピールは、そのことを雄 弁に物語っていました。  行政訴訟という、ある意味、全国5カ所中で最もハードルの高い闘いをしていた大阪で の完全勝利は、 9月13日に判決が出る東京や、裁判体の忌避という苦渋の決断をした名古屋、証人確定の 交渉が大詰めにある福岡、 さらにはヘイト判決を覆す取り組みを進める広島と、各地で取り組まれてる闘いを後押し するでしょう。 高校二年生にこのようなことを言わせる社会を変えて行くために、私も力を尽くしていき たいと思っています。 本当にご苦労様でした。今日からまた前に進みましょう。

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