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弱者が弱者を憎んで殺す!〜こんな世の中変えなきゃいけない

     菱山南帆子(障がい者福祉施設職員)

 津久井やまゆり園の事。障がい者福祉施設で働いている者として悲しく、心の締め付けられます。殺してしまえばいい人なんて居ない。しかし、今回殺害をしてしまった男性は、なんと神奈川県の最低時給905円で夜勤をやっていたというではありませんか。

 私は学生の時、都内の重度障がい者施設に実習で行っていた時、夜勤を何度も経験しました。重度障がい者施設の仕事は重労働です。食事の時間はパニックを起こした方が食べ物を投げ合う。初めての日は壁に張り付いたままその様子をただ驚いて見るだけで何もできませんでした。

 夜勤は夜尿周りと言って夜中ずっと一部屋一部屋回ってトイレに行ける人はトイレに連れて行き、オムツを確認したりします。職員の数が足りず回っている間にもトイレが間に合わずベットの中で排尿をしてしまう。これが毎晩続くものだからベットのスプリングは錆びて浮き出てしまい、デコボコのベットで寝ているのです。イライラしてトイレにトイレットペーパーを詰めてトイレが逆流してしまい、とんでもない事になるのと日常茶飯事。それを走り回り、シーツを取り替え、トイレに行って…。

 それなのに給料は20万も満たない。これが福祉の現状です。保育もそうです。働いている内容に給料が見合わない。今回殺害をしてしまった男性は私と同い年。彼もまた社会では弱者だった。弱者が弱者を憎んで殺す。こんな世の中変えなきゃいけない。


 *鳥越候補を応援する筆者(右)

 小池百合子さんは親学というグループと一緒になってます。「発達障害は親の教育の責任だ」という考えの持ち主です。また鳥越さんのことを「病み上がりの人」と冷笑する人です。弱者が声を上げられないことを良いことに冷酷に切り捨てていく人です。それに引き換え鳥越さんのお父さんは福岡で障がい者施設の発起人だったそうです。どちらが弱者に寄り添う都政を行えるでしょうか。

 「弱肉強食の船」を皆んなで降りて、共に助け合い、共に生きる「共生共助の船」に乗り換えよう。もう苦しみの中で弱者が死んでいくのは嫌だ。心から。


Created by staff01. Last modified on 2016-07-27 20:37:55 Copyright: Default

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