雇い止め解雇は無効!〜東部労組市進支部 組合勝利の都労委命令
菅野 存
東部労組市進支部は並木委員長に対する「授業外し(追加コマ数削減)」(それ
による大幅な収入減)、2014年2月末日に不当にも雇い止め解雇された安田
書記長・土田組合員の職場復帰を求め、東京都労働委員会(都労委)に不当労働
行為の救済申し立てを行い、闘ってきました。
昨年11月、12月に審問(証人尋問)が行われ、今年2月に結審、そして6月
25日、都労委は命令を交付しました。
命令書において都労委は、並木委員長の「授業外し」、安田書記長・土田組合員
への雇い止め解雇につき、いずれも不当労働行為(労働組合法第7条1号・3号
違反)と認定し、概要以下のように会社に命じました。
■並木委員長につき、2013年3月1日から翌年2月末日までの間、追加コマ
数が割り当てられたものとして取り扱い、追加コマが削減されたことに伴い得ら
れなかった賃金相当額を支払うこと
■土田組合員を2014年3月1日をもって嘱託教務社員として再雇用したもの
として取り扱い、職場復帰するまでの間の賃金相当額を支払うこと
■安田書記長との雇用契約を2014年3月1日付で更新したものとして取り扱
い、原職に復帰させるとともに、復帰までの間の賃金相当額を支払うこと
■組合に対する謝罪文を社内従業員の見やすい場所に10日間掲示すること(ポ
ストノーティス)
組合の請求が全面的に認められた完全勝利の命令です!
その上で都労委は、並木委員長への「授業外し」、安田書記長・土田組合員への
雇い止め解雇につき、それぞれ概要以下の通り判断し、市進を断罪しています。
<並木委員長への「授業外し」>
会社は「授業外し」につき、並木委員長の勤務成績(「能力不足」)等を「理由」
として主張していましたが、都労委は会社の主張をいずれも排斥し、「並木委員
長の組合活動や労使関係の緊迫化に照らせば、会社が支部執行委員長である並木
委員長を嫌悪したため、同人に対して追加コマを割り当てないとの取扱いをした
と推認せざるを得ない」と会社の不当労働行為意思を認定し、「授業外し」は
「同人が支部執行委員長であることを理由とした不利益取扱いに当たるとともに、
支部執行委員長に不利益を課すことにより、支部の影響力の減殺を図ろうとした
支配介入にも該当する」と断じました。
<土田組合員の雇い止め解雇>
会社は、就業規則の「51才雇い止め規定」を根拠に土田組合員を雇い止めして
おきながら、都労委の審理が始まるや土田組合員の「能力不足」を「理由」とし
て後付けしてきました。
一方、土田組合員が雇い止め直前の会社職制との面談において、組合脱退を働き
かけられていたことも組合の立証で明らかになっていました。いわば「組合を脱
退すれば雇用継続の可能性がある」として会社は土田組合員を揺さぶったのです。
都労委は「能力不足」との理由を排斥した上で、この組合脱退の働きかけについ
ても事実として認定しました。そして「土田組合員が組合を脱退すれば嘱託教務
社員として再雇用される可能性があることを会社が示唆していることからすると、
会社は、同人の能力が・・・不足していたと考えていたわけではないといえる」
として会社の狙いが土田組合員の排除そのものにあり、土田組合員の雇い止め解
雇は「土田組合員が組合員であることを理由とした不利益取扱いに当たるととも
に、支部組合員を職場から排除することにより、支部の弱体化を図ろうとした支
配介入にも該当する」と明確に認定しました。
<安田書記長の雇い止め解雇>
会社は、クレーム等の「問題行動」を「理由」に安田書記長を雇い止め解雇にし
てきました。
しかし、会社が問題にしているのは実質上1件のクレームのみであって、そのク
レームにつき、会社は安田さんに対する詳細な事情聴取等も行っていないなど、
まさに「ためにする」理由と言わざるを得ない対応でした。都労委はこのような
会社の対応から、「クレームを本件雇止めの理由とする会社の主張は、採用でき
ない」と会社の主張を切って捨てています。
そして、安田さんの組合活動を会社が嫌悪していた、と会社の不当労働行為意思
を認定した上で、「本件雇止めは、保護者からのクレームを口実に、会社が安田
書記長を排除することを目的として行ったものとみるのが相当であり、同人が支
部書記長であることを理由とした不利益取扱いに当たるとともに、支部書記長を
職場から排除することにより、支部の弱体化を図ろうとした支配介入にも該当す
る」と断罪しています。
不当にも雇い止め解雇された安田書記長・土田組合員はじめ市進学院の専任講師
は一年の有期雇用労働者です。しかし、労働組合に結集して闘うことで継続雇用
の勝利命令を勝ち取りました。その意味で今回の都労委命令は、「労働組合で闘
えば不当な雇い止めも跳ね返せる」との希望を非正規労働者に与える画期的なも
の言えます。
このかんご支援いただきましたみなさま、本当にありがとうございます。
しかし、まだ闘いは終わったわけではありません。
組合は都労委命令の履行、今年2月末日に雇い止め解雇された並木委員長・大原
副委員長、そして2013年2月末日に雇い止め解雇となった佐藤組合員・�眸�
組合員の職場復帰など、争議の解決をかちとるため闘っていきます!
引き続き、みなさんのご支援をお願いいたします。
詳細(動画も)はブログ「労働相談センター・スタッフ日記」をご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/a328f87a7db9517796f43a7f500825f7
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Last modified on 2015-06-26 13:46:44
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