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ポピュリストが「ポピュラー」でいられる有効期限は?[ワーカーズ インター]階級なき大衆政治の陥穽
チョン・ウニ記者 2019.01.18 13:29
[出処:www.dissentmagazine.org] 英国ケンブリッジ大学が発表した2017年の単語は「ポピュリズム」だった。 2018年もこの単語は国際面を熱くし続けた。 最近のガーディアンの報道 [1] [2] によれば、 ヨーロッパでのポピュリズム政党支持はこの20年間で3倍に増加した。 最近の主な選挙でポピュリズム政党を選んだヨーロッパの有権者も4人に1人に達した。 今、ポピュリストと呼ばれる政党は20年前のヨーロッパでは約7%で、顕著に少なかった。 元ナチ勢力が1956年に創党したオーストリア極右自由党は1994年に20%以上を得票し、 ノルウェーやスイス、イタリアでも1990年代に極右が成功を収めることはあった。 しかし2000年代中盤までは高くても10%程度、そして地域的にも限定されていた。 ポピュリスト政治勢力が雪だるまのように大きくなった契機は、 2007-8年の世界経済危機であった。 その後2015年、ヨーロッパのいわゆる「難民危機」の後にこの傾向はさらに強まった。 2016年、英国独立党はブレクジットを主導して高空デモを行い、 2017年にフランス極右国民戦線のマリーヌ・ル・ペンは大統領選挙決選に進出して33%を得票した。 同年、ドイツのための選択肢は第2次世界大戦後の極右政党としては初めて90以上の議席を獲得して連邦議会に進入した。 2018年、イタリアでも極右北部同盟と反既得権主義の五つ星運動が50%近く得票した。 同年行われたハンガリー総選挙では「反自由主義的民主主義」という曖昧なスローガンを掲げた極右のフィデスがキリスト民主国民党と連合して49%を得票し4選に成功、 極右スウェーデン民主党も17.5%で善戦した。 最近浮上したポピュリズム政党は多様な姿を取ってはいる。 だがそれでも共通点があるが、それはまさに社会不平等の問題に注目していることだ。 それと共に既得権層、エリートに対する公憤を造成して世界化と国際機構に反対する。 そして彼らのスペクトラムは主に難民や移住労働の問題により分かれる。 執権には概して極右翼指向の政治勢力が成功した。 左側でも反緊縮を掲げたギリシャのシリザが2015年に36%で執権したが、 スペインのポデモスやフランスの「ラ・フランス アンスミーズ(屈服しないフランス)」と共に執権に至らなかった。 「ポピュラー」ではないポピュリスト政府「フランス市民を傲慢なエリートから自由にする時だ」 -フランス マリーヌ・ルペン 「人々は自分の国の、そして彼ら人生と家族の人生に対する統制権を取り戻すことを望む」 -米国ドナルド・トランプ 「ヨーロッパのエリートは失敗したが、この失敗の象徴はEU執行委員会だ」 -ハンガリーの独裁者、オルバーン・ビクトル ではポピュリズム政治勢力が執権した政府は、果たして彼らを選択した有権者の意思に応じたのだろうか? しかし数年を振り返ると、まず右翼ポピュリストの政治で世の中は変わったようには見えない。 最近、シュピーゲル [3] も 「今のところトランプ政治は自由市場の秩序を土台にしている。 今でも西欧市場民主主義体制は、 トランプ、マッテオ・サルヴィーニ(イタリア北部同盟代表)、 またはヤロスワフ・カチンスキ(ポーランド政府与党代表)のような 特別な人物を維持している」と指摘した。 シュピーゲルの報道のように、 世界のポピュリストらの動きはこれまでとあまり違わない。 実際にトランプは、米国連準の責任者として ウォール街出身の裕福な資産家で共和党員であるジェローム・パウエルを任命した。 トランプの貿易政策も彼が大統領選挙前に叫んだトーンよりも、はるかに弱い。 ハンガリーの極右オルバーン・ヴィクトルはさらに多くの市場開放を約束して、 外国企業を誘致するために死活をかけている。 ヨーロッパ連合の難民割当制を拒否したポーランド政府与党も 移住労働者は積極的に受け入れている。 ドイツでは連邦議会の第3政治勢力になったドイツのための選択肢の威力にもかかわらず 移民制度はあまり変わらなかった。 国際機構や交渉も何か大きく変わったものはない。 撤収するとトランプが叫んだNATOは相変らず健在だ。 WTOやIMFのような超国籍貿易・金融機構も、 トランプや他のポピュリストからきびしい発言は聞いても何も変わっていない。 韓米FTAや北米自由協定(NAFTA)にも異変はない。 米国が脱退した環太平洋経済パートナー協定(TPP)とパリ気候協約も議論は続いている。 左派ポピュリズムは?「左派ポピュリズムは左派が前進する唯一の方法だ。」 -ジャン=リュック・メランション では、いわゆる左派ポピュリズムはどうか? 彼らは執権に至らなくても、一部は各国で主要な政治勢力に浮上して注目を集めた。 まず代表的な左派ポピュリズム政党であるスペインのポデモスは、 経済危機後の15M運動の余波として2014年1月に創党、 2016年の総選挙で21%を得票して議会350議席のうち43議席、 地域議会では1248議席のうち136議席で第三党を維持している。 彼らは地域の現場サークルやオンライン投票行為といった 「草の根民主主義」の形式や社会運動との一定の連帯は維持しつつ、 彼らの政治を具現するために努力している。 しかし15Mのような大衆闘争よりも選挙に集中して「選挙機械」になったという批判も提起されている。 スペインの民族主義が浮上してカタロニアの選挙でも挫折して、 今では極右の「ボックス」に脅かされている。 一方、パブロ・イグレシアス党代表は、 豪華な住宅購入の議論の他にも党全体に与える影響によって批判にさらされる。 ポデモスは昨年12月中旬の支持率調査で16.7%、 スペイン社会党、国民党とシウダダノスに続いて4位となった。 スペインにポデモスがあるとすれば、フランスには「ラ・フランス・アンスミーズ」が左派ポピュリズムを採択している。 大統領選挙と総選挙を控えた2016年2月に創党を主導した社会主義者出身のジャン=リュック・メランションは、 今では誰よりも左派ポピュリストであることを自任している。 彼らの言及もポデモスと大差ない。 こうした左派ポピュリズム勢力は「階級」の代わりに「人民」を、 資本家の代わりに「カースト」や「オリガルヒ」、 そして社会主義の代わりに急進民主主義というスローガンで政治勢力化を追求してきた。 労働者階級から市民へと政治勢力化の主体が変わったが、 結局資本が率いる「脱労働」が今、左派内でも広がっている点を考えると、 非常に本質的な方向転換だ。 失業率の拡大や労働市場の変化、労組の弱化などの変わった情勢に腐心する姿は歴然としている。 しかし同時に労資問題や労働者階級中心の社会変革よりも執権を前面に出し、 議会主義と改革主義、または国粋主義に傾いているのではないのかという疑問も提起される。 最近数年間、資本対労働者間の階級闘争にこだわるマルクス主義左派は、 こうした左派ポピュリズムを批判してきた。 しかし少なからぬ左派が経済危機後の極右の突風となかなか上がらない支持率の中で突破口を見つけられず、これに視線を転じている。 特に左派ポピュリズムはベルギーの政治学者、シャンタル・ムフが 最近「左派ポピュリズムのために」という本を出して左派の間で注目をあびている。 [4] [5] ドイツでも左翼党のザーラ・ワーゲンクネヒト共同院内代表が、 メランションをモデルとして去る9月、 草の根民主主義運動のためのプラットホーム「アウフシュテーエン(Aufstehen、立ち上がれ)」 [6] を創設した。 しかしそのもアウフシュテーエンを作った後の発言は、政府に移民者を制限しろという、 極右ドイツのための選択肢と大差のない主張だった。 ムフの本が出版された後、最初の大統領選挙が行われたブラジルで、 有権者は暴力と麻薬、貧困と不平等がない社会を夢見なて極右の ジャイール・ボウソナロ候補を大統領に選んだ。 しかし彼は就任後、皆のための政治を行うと約束しながらも、 すぐに積極的自由貿易交渉により市場開放をする意向を明らかにした。 結局、ポピュリズムの言及だけを前に出しただけでまた新自由主義路線が繰り返されている。 今では2007-8年の経済危機以後に浮上した勢力の姿が徐々に確認されている。 ポピュリズムの名で労働と階級に目を塞ぐこのような政治勢力が「ポピュラー」でいられる有効期限はいつまでなのか? そしてポピュリズムを打ち出した左派の理論は、彼らとどれほど違うのだろうか? あるいはポピュリズムの名で右向け右しているのではないかと考えるべき時だ。
[ワーカーズ50号] [脚注] [1] ガーディアンは30人以上の政治学者とともに6か月間該当調査を行い、去る11月20日にこれを報道した。 https://www.theguardian.com/world/ng-interactive/2018/nov/20/revealed-one-in-foureuropeans-vote-populist [2] ガーディアンが該当研究を行なうにあたり採択したポピュリズムの概念は、オランダの政治学者カス・ムッデ(Cas Mudde)が提案したものだ。 彼は「ポピュリズムはしばしば『宿主(host)』イデオロギーと結びついて、左右双方に適用される」と前提にする。 また「ポピュリストは道徳的に『平凡な』大衆と、邪悪であるか腐敗したエリートの間の戦闘として政治をフレームに入れ、民衆の一般意志が常に勝利しなければならないと主張する」と説明する。 [3] http://www.spiegel.de/wirtschaft/soziales/weltwirtschaftwas-populisten-ausbremst-a-1226088.html [4] http://www.pressian.com/news/article.html?no=211807#09T0 [5] シャンタル・ムフはすでに「ヘゲモニーと社会主義戦略(1985、エルネスト・ラクラウ共著)」、 「政治的なものについて(2005)」等を通じ、経済的に決定された労働者階級の代わりに大衆を新しい政治主体と呼び、 多様な勢力のヘゲモニー的接合と急進民主主義に対する要求を通じて社会主義に進むことができると主張してきた。 それと共に彼はポデモスなどの政治勢力に関与したり、 今では米国のバーニー・サンダース、英国のジェレミー・コービンの政治まで、 すべて左派ポピュリズムと呼んでいる。 またムフは今の時期を「ポピュリズムの好機」と呼んで、これを左右の境界線が薄まったポスト-政治の状況に対する多様な抵抗を反映したものだと解釈する。 そしてこれらの抵抗はさらに多くの民主主義の要求を表現しているが、多様な方式で陳述され、必ずしも進歩的ではないと見る。 それでも彼はこの抵抗が進歩的な方向だと表現することもできるとし、これを「左派ポピュリズム」と呼ぶ。 https://www.redpepper.org.uk/fora-left-populism-an-interview-withchantal-mouffe [6] https://de.wikipedia.org/wiki/Aufstehen [7] http://www.taz.de/Populismus-aus-Sicht-eines-Politologen/!5554955/ 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2018-12-29 10:36:25 / Last modified on 2019-01-21 01:58:19 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ | |