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おかしな国の性的自己決定権[ワーカーズ]レインボー
ナヨン(地球地域行動ネットワーク) 2018.08.30 13:23
[出処:キム・ハンジュ記者] 「男性優越的・前近代的社会構造や価値観に基盤をおき、 社会は保護して、女性は自らを守らなければならない保護法益としての『性徴』という概念は廃棄され、 性的主体性を持つ存在が行使する『性的自己決定権』の概念が保護法益に変わっただけでなく、 個人自らが選択した人生観・社会観に基づいて社会共同体の中で自己責任の下で各自の生活を決定・形成する 成熟した民主市民が韓国の憲法が指向する望ましい人間像という点からみれば、 女性は独自の人格体として自己責任の下で性的自己決定権を行使できることが当然で、 こうした女性の能力そのものを否定する解釈は むしろ女性の尊厳と価値に反し、さらに女性の性的主体性の領域を縮小させる不当な結果をもたらしているといえます。 つまり、女性が相手の男性と性関係を持つかどうかを 自由意志の制圧がない状態で決めても、 自分の決定を事後に翻意して相手の処罰を要求するのは 性的自己決定権を自ら否定する行為と見られるのです。」 被告人の安熙正(アン・ヒジョン)に無罪判決を下した判決宣告文の一部だ。 その後、裁判所は裁判での被害者の陳述を一つ一つ積極的に歪曲して棄却し、 被害者が「性的主体性と自尊感が決して低いと見ることはできず」、 「個人的脆弱性のために性的自己決定権を自ら行使できなかった人とも見られない」ために 「威力による姦淫」で加害者を処罰することはできないという結論を出してしまう。 この結論を意図的に導き出すために、 宣告文は冒頭から性的自己決定権をこのような形で解釈し、強調しているのだ。 その上、この判決文は被害者の被害事実を否定しているだけでなく、 「女性の性的主体性の領域を縮小させる不当な結果をもたらす」責任まで転嫁してしまった。 総体的に、あらゆる概念と用語がいかなる理解もなく、 ただふわふわ漂うこのおかしな判決文により、 性的自己決定権は被害者に責任を転嫁できるもっともらしい名分に悪用されてしまった。 性的自己決定権が陥穽になる人々単に今回の裁判だけではない。 韓国の司法府は性的自己決定権を非常に狭くて偏狭に理解しており、 何よりも今まで何度も性的自己決定権の本来の意図とは完全に反対の判決を出した。 個人の性的自律性と権利を保障せず、まさにこれを侵害した事件ではむしろ性的自己決定権の概念を利用して加害者に免罪符を与えてきたのだ。 そのため青少年や障害者は性的自己決定権を行使する能力が疑がわれ、 それにより権利を制限されることを当然と思い、 まさに性暴力事件が発生した時は性的自己決定権を理由として突然合意の有無が強調され被害事実が認められない。 性少数者は性的自己決定権が全て保障されないのに、逆に簡単に加害者に追い詰められたりもする。 性労働者はまったく基本的に不法な存在であり、疑いの対象だ。 権利主体として認められるのではなく、差別的認識と烙印が前提になる彼らにとって、 今の韓国社会の司法府が理解する性的自己決定権の水準は、 権利ではなく被害をさらに立証しにくくさせる陥穽に近い。 社会的にさらに境界に追いやられ脆弱な位置にある人々ほど、 権利ではなく責任だけが要求されていている。 性的自己決定権は「権利」だ性的自己決定権は「権利」だ。 いま、性的自己決定権は「権利」としてきちんと作動するようにしなければならない。 性的自己決定権は、一般的に性的価値観を形成する権利、 相手を選択する権利、意思に反する性的行為を強要されない自由、 性的羞恥心に耐えない自由、性生活の可能性を国家と社会に要求できる権利を含む。 そして、こうした権利と自由がきちんと認められるには、 性的権利の保障が土台にならなければならない。 世界保健機構(WHO)は性的健康を保障するための基本人権としての性的権利を提示して 「平等と差別禁止に対する権利」を最初に言及している。 14回世界性学会の香港宣言でも 「性的自由に対する権利。性的自由は個人が自分のすべての性的潜在力を表現する可能性を含み、 これは生活のすべての時間と状況で性抑圧、搾取と虐待のすべての形態を排除しなければならない」と強調する。 つまり、性的権利と性的自己決定権は、単に個人の主体的権利行使あるいは個人の権利侵害の次元だけで重要なのではない。 性的自己決定権が憲法により「権利」として導き出される理由は、 これを保障する責任が基本的に国家と社会にあるためだ。 したがって、この権利を侵害する法と制度を変えていくことは、 個人の自由を保障する方向であると同時に、 不平等と差別を除去する方向でともに形成されなければならない。 韓国社会は果たして性的権利、性的自己決定権をきちんと保障しているのか?性少数者を差別してはいけないという最も基礎的な原則が否定され、 性売買現場で行われた暴力被害を立証するためには、 加害者よりも被害者に対する処罰と烙印、果てしない疑いを甘受しなければならず、 職場で、家庭で、日常的な威力により自分の意志をきちんと表明することさえ、 もうひとつの被害になることを甘受しなければならない、 暴力を受けた翌日、生き残るために笑ったとすれば、 また加害者のために日常の業務を遂行したとすれば、 被害を立証できなくなる社会でだ。[ワーカーズ46号] 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2018-09-22 22:30:42 / Last modified on 2018-09-29 15:22:20 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ | |