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韓国:新しい段階に入った朝鮮半島情勢
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新しい段階に入った朝鮮半島情勢

[ワーカーズ朝鮮半島] 1ラウンド終了、2ラウンド開始?

ペ・ソンイン(韓神大) 2018.05.26 14:53

[出処:キム・ヨンウク]

北朝鮮が米国から何の補償も受けずに5月24日、豊渓里核実験場の爆破の知らせを公式に発表するとすぐ、 トランプ米大統領は待っていたとばかりに6月12日に予定されていた北米首脳会談を電撃的に取り消した。 もちろん再開の余地があり、完全に取り消されたわけではないが、 朝鮮半島情勢がまた荒波に包まれた。 当分、責任をめぐる攻防が激しく展開するだろうが、 北側が即刻対話の意志を明らかにしたことにより、相変らずその展望は暗くない。

北朝鮮はキム・ゲガン外務省第一副長官の名前の談話を発表して 「米国といつも向かい合って座り、問題を解く用意がある」と明らかにした。 そして「一種類ずつでも段階別に解決していけば、 今より関係が良くなりはしても、悪くなることがあるかということぐらいは、 米国も熟考するべきだ」と主張した。 特に「朝鮮半島と人類の平和と安定のために全てをしようとする私たちの目標と意志には変わりがなく、 われわれは常におおらかに開かれた心で米国側に時間と機会を与える用意がある」と対話再開の意志を明らかにして緊張を緩和させた。

金正恩の太っ腹な決断と文在寅政府の安逸な姿勢

北米首脳会談を決めた時からまさかと思い、ドキドキした。 そんな取越苦労を遮断するためには北朝鮮と米国の双方がこれ以上後退できないほどの復帰不可能な水準を作らなければならなかった。 したがって労働者民衆を中心として韓国の市民社会はトランプ行政府の決定を批判して、 対話の再開を強く要求しなければならない。

今回の朝鮮半島情勢の大激変は、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の太っ腹な決断によって始まり、楽観的な展望を可能にした。 金正恩の場合、明瞭で原則的だった。 ICBMを完成させたわけではないが、核兵器保有国家になり、 その上で体制保障を条件として完全な非核化をするという宣言が、 米国を交渉テーブルにつかせた最も核心的な要因だ。

北朝鮮が豊渓里核実験場を爆破したことは、これ以上の核実験はないという核凍結の意志を示すものだ。 これは単純な施設閉鎖(シャットダウン)ではなく、本当の廃棄を断行したのだから、 非核化に一歩近付く有意味な行動だ。 また何の補償の約束を受けたり要求せずに取った先制的措置だという点に注目する必要がある。 「北朝鮮は決して核を放棄しないだろう」という国際社会の不信を打破する意志と解釈できるためだ。

金正恩は核兵器を保有すれば、 非核化を条件として米国の対北朝鮮敵対政策を無にして、 既存の核-経済並進路線の代わりに経済建設集中路線に邁進するという方針を以前から持っていたことと見られる。 このような点は、金正日の先軍政治路線を捨て、党中心路線を採択したこと、 核兵器完成を宣言するとともに、今は人民の経済生活を改善する経済強国の建設に邁進することを公言してきた点、 米国との敵対的関係を清算し、世界資本主義体制への編入により経済発展をしているベトナムモデルなどをすでにかなり前から研究するとともに、 改革-開放に備えた法制度の再整備などを積極的に推進してきた点などで確認できる。

金正恩はやむを得ず市場経済的改革を推進しながらも、 改革を中断したり縮小させたりもした金正日とは違い、 これまで市場経済的な改革を一貫して推進してきた。 そして相当な経済的成果を上げ、自信を持った点も重要だ。

ここに文在寅政府の対北朝鮮政策も力を補った。 李明博-朴槿恵政権の対北朝鮮政策が南北関係を最悪の対決状態に追い込んだという国民的不安感の増大、 キャンドルの抵抗により文在寅政府になって、韓国の対北朝鮮政策が変化したこと。 そして文在寅大統領の朝鮮半島平和に対する意志が共感を得たたためだ。

だが文在寅政府の安逸な情勢認識は、今回の事態から自由ではない。 板門店宣言の 「南北相互間の軍事的緊張と戦争の危険を解消するために一切の敵対行為を中止する」という2項に正面から反しているためだ。 文在寅政府は戦略武器を動員した韓米合同訓練はもちろん、テ・ヨンホの『偽りの非核化ショー』国会招請演説などを制御できず、無能を示した。

米国の顔色をうかがい、米国の裁可を受け、国の重大事が決定される韓国政府に対し、どれほどの信頼を持てるだろうか? その上、韓国では板門店宣言で平和共栄を考えるのではなく、 北朝鮮を韓国と同様の水準でしてから吸収統一をすることで副作用が最小化されると考える。 特に保守言論はすべて似たような論調で糊塗している。 韓国と米国の経済支援で北朝鮮社会が豊かになると勘違いしている。 相変らず板門店宣言について、我田引水式の非常識な理解から大きく抜け出せず、優越意識に満ちている。

いわゆる「朝鮮半島運転手論」を打ち出して韓国と米国が主導的役割を果たすという考えも錯覚だ。 北朝鮮はどこかの国に依存する外交はしない。 ただし、相互の信頼と役割関係が形成された時、特別な関係として存在することはできるだろう。 北朝鮮は板門店宣言以後、韓国の報道機関と保守政党の態度を見ながら、 文在寅政府の能力と意志に大いに失望しただろう。

豊渓里核実験場閉鎖を取材しようとする南側記者団に対する北朝鮮の訪問不許可は、 政府と報道機関、与野政党すべてに重い宿題を抱かせた。 これは韓国に性急な性質を捨て、自主的で対等な姿勢で正常な発展を企てる良い機会になるだろう。

[出処:キム・ヨンウク]

トランプ行政府の傲慢不遜な態度

残るのはトランプ行政府だが、彼の登場は初めから朝鮮半島の情勢分析と展望の予測を難しくした。 彼の激しく攻撃的言動が情勢的な対応なのか、意図されたものか不明だった。 ホワイトハウスの政策決定も内部の議論を経て決定されたのか、 トランプ個人の独断的な決定なのか、しばしばわからなくなった。 政治家としての役割と、事業家としての役割が不明でもある。 国政運営の原則と哲学を把握するのは難しかった。

それでもトランプが北朝鮮との対話に積極的にでたのは、北朝鮮の核能力が本土まで到達する水準に発展し、 これ以上「戦略的忍耐」政策を固守できなかったためだ。 対話による問題解決か、戦争かを選択しなければならない状況になったのだ。 それでトランプは制裁を強化して、北に対話に出て来させることを優先視しつつ、 制裁-圧迫でも問題解決が難しければ、最後の手段として戦争を選択するという威嚇を加えた。 だが北朝鮮が完全な非核化を約束したことにより、対話に積極的に動くことになったのだ。

その上、トランプはアメリカ的な価値を優先視しているが、 勝負師的な気質、企業家的な認識、そして自信過剰な人物であるという点も、 迅速な解決に動く要因として作用した。

しかし交渉の過程で米国の傲慢不遜な態度は状況を悪化させた。 5月9日、ポンペオ米国務長官が2次北朝鮮訪問後、満足できる合意と言い、 北でもトランプの新しい提案に対して金正恩が謝意を示したという言論発表を見れば、 首脳会談の取り消しが単に崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官の発言のためだというのはおかしい。

当時、米国は非核化の条件として北朝鮮が要求する敵対政策の撤回と安保威嚇除去などに対して答を与えたことという分析が支配的だ。多分一括妥結を主張した米国が段階を最小化する線で北朝鮮が主張する段階的解決法を認めたり制裁解除の時期を既存立場より柔軟に持っていく提案をしたかも知れない。

そしてポムペイオ長官が北朝鮮に抑留されて釈放された米国人3人と共に帰国して、当日トランプが6月12日シンガポールで北米首脳会談を開催することにしたと発表した点などを見れば大きな問題ない巡航を予告した。

ところで5月16日ある米空軍の例年的連合共同訓練の『マックス サンダー』を問題にする発言とボルトン安保補佐官を先頭にした強硬派らの圧迫および対北朝鮮発言から絡まり始めた。北朝鮮としては制裁と圧迫により屈辱的な交渉に出てきているように糊塗して、経済建設に必要な支援、リビア式解決などを云々するボルトンの事故およびアメリカ的事故に信頼を送ることはできないのだ。

国家間の関係は名分が重要で等価性の原則に立脚しなければならない。非核化に対する等価交換の問題であって強者のばらまき外交で考えれば大きい誤算だと警告するのだ。北朝鮮は米国が最も忌避する人物のキム・ゲガン第一副長官を前面に出して、非難することで不満を表わした。

北朝鮮は持続的に非核化に対する等価交換を正当に要求するという意志を明らかにしている。最近労働新聞の『自立自強の経済建設』というスローガンがこれを含蓄している。非核化に対するいかなる経済的補償を卑屈にもの乞いしないということを明言したのだ。

米国は相変らず自分たちの認識と経験の差異を克服できなかった。われわれは去る南北首脳会談を通して、12時間の間金正恩(キム・ジョンウン)委員長の多くの部分を目撃した。これを通じて、これまでの偏見を捨てて一定部分真の姿を確認しながら、信頼が形成されたのだ。

しかし米国の専門家たちは北朝鮮に対する懐疑感と、トランプの突発的で予測不可能性に対する不信を持続的に問題提起している。このような要因らが重なりながら、結局状況を悪化させたと見られる。

もう2ラウンド開始だ

北朝鮮はどこの国でも自分たちが選択して、自分に有利な方式で経済発展を推進するということを遺憾なく見せている。その誰も北の市場|市長や経済圏を左右するという事故を捨てるべきだ。優越性を打ち出して、惻隠の心やばらまきでない非核化の等価交換に合う協力的関係が提示されなければならない。このような処理方式は米国と韓国すべて同一だ。

北朝鮮が豊渓里核実験場を爆破したといって、核兵器を作る能力が引き締めることではなくないか。核により維持された朝鮮半島平和の未来を不安にしてはいけない。米帝国主義によって、北朝鮮住民が苦難の行軍を引続き朝鮮半島および東北アジア情勢を危険にすれば韓国、米国、北朝鮮すべて歴史的犯罪国になるのだ。もう2ラウンド開始だ。呼吸を整えて朝鮮半島平和の大長征に皆が早く参加することを望む。[ワーカーズ43号]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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