韓国、コロナ保健の支出低く、金融支援高く

韓国コロナ追加総支出、他国の半分...「公共医療の拡充が必要」

韓国の新型コロナ財政支出は他の国家より低い水準だが、 金融支援は高い水準だという指摘が出た。 新型コロナの時に第一線の保健医療分野の大幅な財政支援を通じ、 公共医療と人員を拡充する方式へと政策の方向性を転換しなければならないという主張だ。

社会公共研究院は3月9日にイシュー・ペーパーを発行して、 韓国は4次災害支援金だけでなく、 多様な新型コロナ危機克服政策を実行しているが、 他の先進国と比較すれば低い水準だと指摘した。 研究院は所得保障政策と財政支出を中心として新型コロナ関連の国際的対応を分析した。

▲資料:IMF. Fiscal Measures in Response to the COVID-19 Pandemic(2021)で再整理。2020年12月末基準［出処:社会公共研究院］

新型コロナの追加総支出は全世界(180ケ国)GDP対比平均7.4%、OECD 7.3%、 G20国家の7.6%水準だが、 韓国はこの半分にも至らない3.4%に過ぎなかった。 全世界180か国中、韓国は共同82位だった。 G20国家の中でも15位と非常に低い水準で、OECD国家の中では32位に過ぎなかった。

しかし新型コロナ関連の金融支援は韓国がGDPの10.2%で他の国家より高かった。 G20平均9.4%、OECD平均(35ケ国、韓国除外)8.2%、全世界189か国の平均は6.1%だ。 全世界110か国中12位で、韓国よりGDP対比金融支援比重が高いOECD国家は イタリア(35.5%)、日本(28.4%)、ドイツ(27.8%)など8か国がある。

研究を行った社会公共研究院のイ・ジェフン研究委員は 「韓国は他の先進国と比較すると、 新型コロナ対応のための財政支出が低いだけでなく、 特に保健分野の財政支出がとても低いことを確認できる。 それでも金融支援は非常に高い国家に属する」と伝えた。

▲資料:OECD(2021) 上のデータの中でポルトガルとギリシャの医師のデータは免許を持つすべての医師を含み過多推計され、オーストリアとギリシャの看護師データは単に病院で働くケースだけで過小推計された。韓国は2018年資料基準［出処:社会公共研究院］

韓国は、新型コロナに対応するための財政支出規模が低い水準だが、 特に保健分野関連の支出はさらに低い。 韓国の追加総支出のうち保健分野が占める比重はGDP比0.3%で、 G20の1.1%、OECDの1.0%、全世界1%の3分の１にも至らなかった。 全世界167か国のうち韓国は111位、G20国家で共同15位、 OECD(36か国)の中では共同30位だった。

韓国は公共医療だけでなく、 医師・看護師の割合もOECDの国家と比較すると非常に低い水準だ。 OECDの統計によれば、韓国の病床数は人口千人当り12.4床で、 日本の13.0床に続いて二番目に多いが、 このうち公共医療機関の病床数は1.24床で最下位圏に属している。 また、2018年の資料では全病床数に公共医療機関が占める割合も9.9%に過ぎない。

人口千人当り韓国の看護師の割合(2018年基準)は7.24人で、 OECD国家(35か国)平均の8.76人より低い。 医師の割合も2.39人でOECD国家(36か国)平均の3.5人より低い。

イ・ジェフン研究委員は 「韓国は最近、2021年の追加補正予算で地方の医療院内の感染病床・陰圧病床200床などの施設費を上半期より75％以上拡充できるように350億ウォンを投入すると発表した」とし、 だが「コロナが長期化し、感染病の危険が日常化されている状況では、 相変らず危機を予防して対応する公共医療体系が脆弱な状況」と指摘した。 特に「新型コロナの第一線にある保健医療分野の大幅な財政支援により、 公共医療と人員を拡充する転換の契機を作らなければならない」と伝えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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