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哲学のない政府のグリーンニューディール…「民営化の名分になる」

「基層の要求が反映されない『マーケティング』、李明博の『緑色成長』と何が違うか」

ユン・ジヨン記者 2020.06.19 16:21

文在寅(ムン・ジェイン)政府の「グリーンニューディール」事業が原則と哲学なく、 イメージマーケティングで消費されるのではないかという憂慮があがっている。 政府のグリーンニューディールが李明博政権の緑色成長と違わないという指摘も続いている。 その上、政府がグリーンニューディール事業を名分として、 電力市場の民営化を推進しているという批判もあがっている。

原則も、哲学も死蔵された文在寅政府のグリーンニューディール
「電力市場自由化、民営化の名分になるか」

気候正義フォーラムは6月18日午後3時、 チャムセサンの会議室で「グリーン・ニューディール、気候危機の代案か?」集談会を開いた。 この場で気候危機非常行動のキム・ソンチョル執行委員は、 文在寅政府の グリーンニューディール事業が基層労働者と農民、地域社会の要求とは無関係に、 上層の専門家中心に議論されていると指摘した。

キム・ソンチョル執行委員は 「それでは韓国のグリーンニューディールは原則と哲学が死蔵され、 炭素排出ゼロ目標や正しい転換原則などの内容は含まれていない」とし 「過去に失敗した政策をまた持ち出して『グリーンニューディール』とブランディングする作業がなされている」と批判した。 一例として江原道の場合、平昌オリンピックに連係して大関嶺の一帯に 山岳観光事業を推進しようとしたが、失敗に終わった。 だが江原道は6月の初め、グリーンニューディール政策の一環として 山岳観光活性化事業をまた持ち出した。

米国民主党のアレクサンダー・オカシオ・コルテス下院議員と エドワード・マキ上院議員が議会に提出したグリーンニューディール法案には 「正しい転換」に関する原則が含まれている。 良い雇用の創出や労働者などが参加する民主的プロセスの保障、 労働者の健康と安全、良質の医療恩恵および住居保障などの多様な内容が含まれている。 キム・ソンチョル執行委員は 「これはパリ気候協約の正しい転換原則を発展的に継承した内容で、 グリーンニューディールの前提にならなければならないものだ。 だが現在推進されている韓国のグリーンニューディールにはこのような原則がない」と説明した。

その上、政府がグリーンニューディールを名分として電力産業民営化を推進するのではないかという憂慮の声もあがっている。 エネルギー労働社会ネットワークのク・ジュンモ企画室長は 「昨日(6月17日)民主党が主催したグリーンニューディール討論会で、 電力小売市場自由化と配電分割に対する提案があった」とし 「小売市場自由化と配電分割は金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が推進した電力産業民営化の最終段階だった。 現在これをグリーンニューディール政策提案の一部に含めている」と批判した。

ク・ジュンモ政策室長は 「現在、韓国のグリーンニューディールがむしろ市場自由化、民営化といった 資本と政府が望む念願事業を反映する事業に転落する恐れがある」とし 「グリーンニューディール談論そのものが政府政策で主流化され、 まるで4大河川事業のない李明博(イ・ミョンバク)の緑色成長と同じように進んでいる。 現在推進されている政府のグリーンニューディールに対して 原則的、談論的に線を引く必要がある」と強調した。

「政府と基本的な観点が違うことを強調せよ...進歩的内容で財政の必要」

市民社会が積極的に介入してグリーンニューディールを 進歩的、代案的談論として再確立しなければならないという注文も続いた。 漢陽大学校のキム・サンヒョン教授は 「正義党と緑色党がそれなりに努力しているのに、 進歩的グリーンニューディール談論が定着していない」とし 「グリーンニューディールを主流的な観点から差別化された進歩的な内容で再定義して、 これを積極的に説明する草の根気候正義運動の不在が最大の原因」と指摘した。

続いて「現政権と民主党が推進しているグリーンニューディールから 炭素排出削減目標やその他あれこれの点などが脱落しているといった批判に終わるのでなく、 基本的観点がまったく違うことを強調しなければならない」とし 「成長主義イデオロギーとの断絶も、もっとはっきり話す必要がある」と注文した。

これと共に排出権取り引き制など、炭素価格制に対する批判的接近と、 エネルギー・水資源・交通などに対する公的所有の検討、 金融資本の緑色産業投資がグリーンウォッシュや惨事便乗型資本主義式の 利益追求に流れないように規制と監視が必要だと伝えた。

正義党グリーンニューディールのイ・ホンソク推進委員長は、 現在グリーンニューディールが資本の要求と主導で進行しているだけに、 基層の要求を作り出す作業を先行させるべきだと強調した。 イ・ホンソク委員長は「現在グリーンニューディールに対して基層の要求はないのに 資本の要求はある。 これがジレンマだ。 資本は新規産業ができるのだから利害関係が明らかだ。 基層の要求を作り出す作業から行かなければならない」とし 「グリーンニューディールが全国民雇用保険などの民衆陣営要求とかみ合って、 政策パッケージに行かなければならない。 そのような意味で『グリーン』という用語より 『民衆ニューディール』のような用語で再確立することも考えなければならない」と伝えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-06-28 17:41:56 / Last modified on 2020-06-28 17:41:57 Copyright: Default

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