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「30年前の夏、世の中を揺るがした100日の精神の復元を」

民主労総、87年労働者大闘争30周年を迎えて記念討論会を開催

パク・タソル記者 2017.09.06 18:40

87年労働者大闘争30周年をむかえ、民主労総が「労働世界の変化と民主労組運動の未来」を主題に討論会を開催した。 この席で参加者らは近づいている労働運動の危機を克服するために、87年労働者大闘争の精神を復元しろと注文した。 床を打つ労組の組織率、消えた連帯闘争、単独で戦う非正規職労働者の問題を解決するために、 民主労組の精神を生き返らせなければならないということだ。

9月6日にフランシスコ会館で開かれた討論会で、民主労総は 「87年大闘争から30年が経過した今、韓国社会は深刻な不平等社会、 労働者の半分が非正規職という社会になった」とし 「労働者たちの権利を実現するために団結して闘争すべき組織の労働組合は、 組織率10%に留まっており、憲法が保障する労働三権は絵に書いた餅になっている」と現実を診断した。

民主労総は「労働者大闘争から30年をすぎた今日の現実において、 87年労働者大闘争の精神を記憶して今日の現実を再確認し、 労働組合の必要性と実質的な労組をする権利が適用されるように、 その精神と課題を討論する場を作った」と討論会の趣旨を説明した。

討論会は「87年以後30年間の韓国社会の労働世界の変化』を主題とする1部と、 「民主労組運動30年の現在と未来」を扱った2部に分けて進められた。

2部の発表者として参加した労働者歴史ハンネのヤン・ギュホン代表は、 87年労働者大闘争の展開過程と成果などの歴史的意味を取り上げた。 ヤン代表は「7、8、9月の労働者大闘争は、全国、全産業にわたり爆発的な形態を帯びなて同時多発的に発生し、 自発的闘争を組織した主体があった。 法手続きを無視した非合法闘争であり、連帯闘争の典型を創り出した。 多数のストライキ現場から連行され拘束された労働者と解雇者に対する原状回復闘争だった」と特徴を説明した。

労働者大闘争の出発は、運輸労働者たちのストライキだった。6.29宣言の直後、 城南のタクシー労働者たちが月給制を要求してストライキに入り、街頭デモを展開した。 これは蔚山に広がり、1987年7月初めに蔚山の現代グループと蔚山の中小事業場まで闘争に立ち上がった。 蔚山は造船、自動車、機械、化学などの大規模事業場が多く、労災も頻繁にあったことで起きた。 蔚山の労働者たちは不当労働行為を糾弾して人格的な待遇を要求した。 7月末には釜山、馬山、昌原、巨済の工場のストライキ座り込みと街頭デモが展開された。 8月に入って大邱、亀尾、浦項地域に広がった労働者大闘争は、 忠南地域、仁川、富川、城南、全北、忠北、全南から京畿南部地域とソウルへと全国を貫いて、 江原の鉱山まで同時多発的に全国を強打した。 7月から9月までの3か月間、ストライキに参加した労働者の延べ人数は200万人、 ストライキの件数は3341件に達した。

ヤン代表は、労働者大闘争の最大の成果として「労働者の認識の成長」を選んだ。 「労働者は一つだ」、「機械を止めれば世の中が止まる」、「この世の主人は労働者」 という認識が労働者大闘争から始まった歴史的な成果だと言う。

労働者大闘争以後、未組織事業場の組織化が急速に拡大したのも変化だった。 1986年末の労組組織率は15.5%だったが、労働者大闘争以後に労組運動が活性化し、 1988年の労組組織率は22%にまで上がった。 賃上げも大幅になされ、1988年に集計した韓国開発研究院(KDI)の資料によれば、 1987年の4/4分期の賃金上昇率は20%以上だと報告された。 100%賃上げが行われた事業場もあった。

ヤン代表は現在の労働運動が暗たんたる状況だと憂慮した。 ヤン代表は「『労働者は一つ』という階級性はもちろん、 連帯闘争の熱さも見られず、雇用形態が違うという理由で現場の労働者が一つの組合員になれない今日が組織労働の現状」とし 「1970年代以来、最低の労組組織率が見られるが、 具体的な組織化戦略も見つからない」と苦言をした。 また「組織労働者と未組織労働者はもちろん、 正規労働者と不安定労働者間の感情の谷が深まっているが、その谷をどう埋めるのか、絶望的なほどだ」とし 「闘争性も弱まり、民主労組運動の精神もまた忘却して久しい」と指摘した。

ヤン代表は、労働運動の危機を労働者大闘争の精神で克服しなければならないと話した。 ヤン代表は「1987年の労働者大闘争を振り返って評価する理由は、 その時の精神を復元するところにある」とし 「とても難しい状況だが、民主労組の精神に戻ることこそ、30年前の夏に世の中を揺るがした100日の歴史的闘争が投げる要求」だと話した。 続いて「民主労組運動の精神の自主性と民主性、階級性と闘争性、 そして労働解放性をもう一度よみ返らせることが大闘争の精神を継承することであり、 戦略とともに民主労組運動の路線を確定させなければならない」と強調した。

民主労総は今日の討論会を契機として、 労組をする権利が全面適用されるように労組法改正を要求すると明らかにした。 来る16日にはソウル都心で 「労組する権利ILO中核的協約批准および労働法全面改正争奪民主労総決意大会」を開き、 政府を圧迫する予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-09-10 02:52:53 / Last modified on 2017-09-10 02:52:54 Copyright: Default

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