| 韓国:性少数者の人権感受性がない人権委員長? | |
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性少数者の人権感受性がない人権委員長?[人権オルム]国際人権基準に対する没理解、社会的少数者に対する狭い理解
ミョンスク(人権運動サランバン) 2015.08.10 11:31
人権は、いつ私たちの人生にやってくるのか? 人権は、個人にとってどんな言葉なのか? 悲しい経験を自分が悪いからだと言いながら胸の中だけにしまっていて、 人権の言語で会った時に自分のせいではないことを、 韓国社会が変えるべき問題であることを、 自分の権利の問題であることを気付かせてくれる言葉だ。 だから生活の太陽を隠す雲に、もうどいてくれと要求できる力を作る仕事だ。 人権の言語は当事者の苦痛に満ちた証言と闘争で作られる。 だから人権の言語は死んだ言語ではなく、生きて動く言語で、 人権の主体から出てくる言語だ。 人権の歴史ほどに人権の内容と権利目録と原則は豊富になるのもそのためだ。 だから国家人権機構の役割はどれほど重要だろうか? ぎっちりと固まった法の言語にとらわれないものを人権の言語でつかみ出し、 韓国社会の人権を増進させる役割がある。 生きた人権の定規で人権の現実を体験しなければ不可能だ。 人権感受性は知識だけで作ることはできず、 多くの人々との対話、人権侵害被害者との対話、省察的態度で不断に努力する時に作られるのだ。 だから一つの国の人権を扱う公式機構である国家人権委員会(以下 人権委)の首長に そのような感受性がなければ、人権委は本来の役割を果たせない。 だから国家人権機構に関する国際基準のパリ原則でも、 人権委の構成とその構成員の人選において、 人権関連の市民団体(NGO)と労働組合、専門家団体などの参加と協力ができるようにすると明示している理由はそのためだ。 市民社会との絶え間ない対話と絶え間ない人権侵害現場に対する関心がなければ不可能だ。 人権委員人選手続きと人権委の役割ところで7月20日、青瓦台の朴槿恵(パク・クネ)大統領は李聖昊(イ・ソンホ)ソウル中央地法院長を国家人権委員会委員長候補者に内定した。 国家人権機構間の国際調停委員会(以下ICC)が2008年から韓国に勧告してきた 「透明かつ参加的な人権委員の人選手続き」からは距離が遠い密室人選だった。 現在の国家人権委員会法には、人権委員の任命権者しかなく、 どのような過程を経て、どんな人を選ぶべきかはなく、 ただ任命権者として大統領、国会、大法院長だけが明示されているため、 こうした誤った慣行が人権委の設立以来続いている。 そのうちに人権委員としての資格がない人々が人権委員になり、 彼らは任命権者の気分を害さない人権委の決定を出す傾向がある。 それで独立的な人権委の役割から遠ざかり、人権の定規は失踪している。 人権委はセウォル号惨事や統合進歩党解散など、 政府が行った人権侵害について、一言も言わなかった。
▲青瓦台の人権委員長の密室人選を糾弾して7月21日、清雲洞事務所前で記者会見を行った。 また、人選手続きがないため法曹人を安易に任命するケースが多く、 人権委員会の多元性が失われている。 韓国社会に「法を知っていれば人権が分かる」という認識が広まっているためなのかわからないが、 これにより人権委の議論は人権の定規ではなく、 実際に施行されている法律の枠に閉じ込められていることが多い。 第3の司法機構になるのではないかという憂慮も出てくる。 その上、青瓦台は李聖昊候補者を推薦した理由として、 国家人権委員会を「準司法機関」と明示するなど、人権委に対する低い認識を見せた。 現在も法曹人(判事、弁護士、検事)と法学者など、 法律家が人権委員11人のうち8人もいるのに、また判事出身の人権委員長とは。 だからICCは「人権委員の多元性の欠如と人権委員の人選手続きの不在」を理由として 昨年3月、 韓国人権委の定期等級審査で等級決定を保留することさえした。 昨年だけではない。 2014年10月、2015年3月まで、合計3回も等級決定を保留した。 今年の3月の審査では、人権委員長が更迭される時期だという点に注目し、 きちんとした人選手続きを用意することを勧告した。 具体的には、1)空席を広く公開し、2)多様な社会的背景を持つ応募者の数を最大化し、3)応募、審査、選出、任命過程への広範囲な議論と参加を企て、4)あらかじめ決められた客観的で公示された基準に基づいて支援者を評価しろと勧告したが、 青瓦台はどれも守らなかった。 そして李聖昊候補者が人権委法に明示された資格の 「人権問題に関して、専門的な知識と経験があり、 人権の保障と向上のための業務を公正かつ独立的に遂行できると認められる人」なのか、 われわれはわからない。 人権委員長の候補者がどんな人権関連の活動や研究をしたのか、 青瓦台はきちんと明らかにしなかった。 性少数者の人権感受性ない候補者ところでこの前、マスコミを通じて伝えられたことによれば、 李聖昊候補者は2013年ソウル南部地方法院法院長に在任中、 性別訂正を申請したMTF(Male To Female)性転換者に 「女性としての外部性器を備えていることを識別できる写真を2枚以上提出しろ」という補正命令をした。 当時、裁判所は性転換者の申請者に対し、大法院が制定して施行している 「性転換者の性別訂正許可申請事件など事務処理指針」(以下大法院指針) 3条にはない写真を要求したのだ。 大法院の指針には、 △精神科専門医師の診断書か鑑定書、 △性転換手術医師の所見書があるだけなので、 このように写真を要求することは殆どない。 この事件で当事者は非常に羞恥心を感じたという。 だがこれについての候補者の回答は責任回避一色だった。 「(性器の写真要求は)当然間違っていて、当時、担当事務官にも間違っていると話し、 その後はそのようなことはない。 個人的に所信を持って補正命令書を送ったのではないが、間接的に責任を感じる」と言論に釈明した。 だが補正命令は「裁判長」が決めるもので、事務官の権限でできる補正勧告とは形式的に違うため、知らないはずがない。 事務官に責任を転嫁してウソの釈明をしたという疑惑を買っているのだ。 むしろ当時、候補者が性少数者に対する人権意識や大法院の指針のため、 そうした人権侵害的な補正命令について何も考えずに決裁したと答えるのが率直な態度だ。 事実、大法院の指針には人権侵害的な要素があり、 2008年に人権委は大法院の指針が差別的な規定を含んでおり、 性転換者に対する秘密漏洩禁止条項がないとし、 国会に特別法制定を勧告している。 人選手続きがあれば、大法院の指針より低い人権意識と人権感受性を持った人が候補者に上がることはなかっただろう。 少なくとも参加的で透明な手続きにより、見つけることができただろう。 事実、大法院の指針を知らなかったとしても、 性別を変えるのに性器の写真を見せろいう要求がいかに無礼で侮辱的なのかは最低の感受性があれば判断できる。 個人の隠密な身体の部位を法院長が見ると考えたのは、 判事の権威を個人のプライバシーと人格権の上にあると考えているのではないか疑わしい。 とりわけアラム会スパイでっち上げ事件を無罪判決し、 先輩判事の代わりに謝罪した彼なので、さらに残念だ。 彼は「法治主義は民主主義の最も重要な価値で、 裁判官には少数者保護という核心課題があり、 絶対権力者が真実に反する要求をしても少数者を保護しなければならない」とし、 少数者保護を強調していた。 しかし彼の社会的弱者、社会的少数者の範疇が非常に狭いということを今回の事件が語っている。 最近、性少数者に対する嫌悪勢力がばっこしている現実で、 彼の前歴は非常に心配される。 彼の人権関連経験や国際人権基準に対する理解がないことは、 カン・ホスン死刑判決や実践連帯の国家保安法違反事件の判決でもあらわれる。 彼が20余年前から、国連人権機構が「国際人権基準に遅れた韓国人権状況を改善」するためにも、 国家保安法と死刑制度の廃止が必要だという勧告をしていたことを知ってかどうかは分からないが、 そうした悪法の廃止をどう受け入れるのか疑問だ。 韓国が加入した国際人権規約(市民的政治的権利に関する国際規約、経済的社会的文化的権利に関する規約など、 韓国が批准している国際人権規約は10本程度だ)は国際法に準じるため、 行政府だけでなく立法府、司法府も受け入れなければならない。 ところが彼の判決文には、国際人権基準や勧告を引用していることを見たことがない。 私たちが望む人権委員長は、 人権感受性と人権経験を十分に持っている人だ。 途方もないエリートや知識人を望んでいるのではない。 社会的弱者の側に立ち、国家権力と資本権力に対抗し、人権の言語で侵害された彼・彼女の人権を擁護することを望むのだ。 そのためには市民社会が参加する透明な人選手続きが必要だ。 権力者が指名する人権委員長は、そのようにして作られるのではない。 韓国を公式訪問した国連表現の自由特別報告官のフランク・ラルィのように、 労働弁護士として人権運動をしたり、軍部独裁の刃を避けて米国で12年の亡命生活をしたり、グアテマラの民主化以後に過去史清算のための特別委員会関連活動をする人物を望んでいるのではない。 少なくとも、韓国社会の人権懸案について関心を示し、 人権感受性を発揮できる程度は必要ではないだろうか! 韓国で、国家保安法により相変らず多くの人々が身体の自由と表現の自由、結社の自由を侵害されていて、 性少数者嫌悪で完全な人生を営めない現実を無視する人物が人権委員長になるということは、恥ずかしいことではないか! 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2015-08-12 08:54:52 / Last modified on 2015-08-12 08:54:55 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ | |