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韓国:セウォル号は引揚可能という技術検討報告書の全文を公開
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「セウォル号、長時間の動揺にも大きな変形なし」

金宇南議員、セウォル号横倒しのまま引揚可能という技術検討報告書の全文を公開

キム・ヨンウク記者 2015.04.13 15:25

4月13日、農海水委の金宇南(キム・ウナム)委員長(新政治連合)が政府から提出させた「セウォル号船体処理技術検討のための現場調査用役結果報告書」の全文を公開した。 海洋科学技術院が遂行した技術検討報告書は、セウォル号が沈んでいる様子と具体的な破損の状態、 周辺海域の海底環境、船体の状態についての3次元音響写真が詳しく掲載され、 横倒しになった状態のまま全て引き揚げることが技術的に可能だという根拠になっている。

▲左舷船尾上段の損傷した部分[出処:技術検討報告書(金宇南議員室提供)]

報告書はセウォル号の状態について 「水深約44mの地点に船体の左舷が海底面に着地している状態で、船首は約53度の方向に向いている」と明らかにした。 また船体外部の形態については 「全般的に完全な状態であると識別されたが、海底面に接地している左舷後尾の部分には衝撃による変形が確認された」と伝えた。 続いて「沈没の過程で船体が転覆した状態で何回も海底に衝突したことで発生した船体の損傷の程度と、 船体により撹乱された海底の痕跡が区分される」とし 「一部浮力を維持していた船体が動揺して何回も海底面と衝突した可能性もあるが、 船体付近により撹乱された海底面は一部地域に限定された点を考慮すれば、 長時間揺れ動いたが衝撃は受けていないと分析される」と結論を出した。 沈没の過程でまず海底に落ちた船尾の部分の一部に変形があるが、 左舷-右舷間の船体が曲がったり歪むなどの大きな変形や、亀裂などの損傷はないという。

▲船首上部から見たセウォル号。船首甲板に設置されたクレーンが完全な状態で確認できる。中心部にレーダーマスト最上部の構造物が折れた状態で確認できる。[出処:技術検討報告書(金宇南議員室提供)]

技術検討は、セウォル号の状態が分かる精密な3次元高解像度船体探査の他に、 △セウォル号事故地点周辺海域の事前海底環境調査、 △セウォル号事故地点および周辺の流速と気象環境調査も行われた。 報告書は沈没付近の流速や気象条件についても、引き揚げ可能な潜水作業時間を確保でき、 船体周辺の海底地形も突出岩盤や傾斜はなく平坦であることが確認されたと明らかにした。

金宇南委員長は 「このような環境条件が調査されたことで、技術検討T/Fはセウォル号船体引き揚げが技術的に可能だという結論を出すことができた」とし 「セウォル号引き揚げは選択ではなく義務であり、政府はこれ以上引き揚げの決定を先送りせず、 迅速な引き揚げ作業にすべての力量を総動員しなければならない」と要求した。

▲船尾右舷から見たセウォル号。船尾下段にスクリュー、シャフト、方向舵(Rudder)が完全な状態で確認。[出処:技術検討報告書(金宇南議員室提供)]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-04-14 04:20:22 / Last modified on 2015-04-14 04:20:23 Copyright: Default

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