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韓国:セウォル号家族、「施行令案の修正ではなく廃棄しろ」
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セウォル号家族、「施行令案の修正ではなく廃棄しろ」

施行令案6日までに立法予告、14日に閣僚会議で最終決定

チョン・ヒョンジン記者 2015.04.06 18:24

「真相究明を遮る施行令を廃棄しろ」
「海の中に閉じ込められているセウォル号を引き揚げろ」
「死の前で金をちらつかせる侮辱を中断しろ」
「いらいらしながら待つ、不明者を家族のふところに」

250余人のセウォル号家族と5000余人の市民が4月5日の午後6時、 光化門広場に集まって 「真相究明を遮るセウォル号特別法施行令案廃棄とセウォル号完全な引き揚げ決定」を要求した。

この日のキャンドル文化祭に先立ち、4月2日にセウォル号家族70余人は、 特別法施行令案廃棄と船体引き揚げを決めるまで、 賠償、補償手続きを全面中断するとして断髪し、 これに続いて4日から5日まで徒歩行進を行った。

「もうひとつの悪夢が私たちを押さえ付けるとは思いませんでした。 生ぬるいながらも制定された特別法が、こうして水の泡になる危機に処するとは、 政府が遠慮なく金を突きつけるとは、まさか思いませんでした。 不明者を家族のふところに返すという約束さえこうして放置されるとは思いませんでした。」

4月4日午前、安山合同焼香所で家族の遺影を探し、ふところに抱いて徒歩行進を始めたセウォル号家族らは、 記者会見でセウォル号引き揚げと政府施行令案廃棄、船補償中断などを要求して、 「大韓民国の真心が引き揚げられるまで、いかなる妨害や侮辱にも止まらない。 その過程の一区間である今日のデモ行進の末に、政府施行令廃棄とセウォル号引き揚げ決定がある」と話した。

安山合同焼香所を出発した家族らは、 安山檀園高、汝矣島と国会前などを通り、 5日の午後7時に光化門に到着した。

▲セウォル号家族250余人は政府の特別法施行令案廃棄と賠償・補償全面中断などを要求して断髪したのに続き、4日と5日に安山合同焼香所から光化門まで徒歩行進をした。[出処:チョン・ヒョンジン チグミョギ記者]

「青瓦台が主犯で、大統領が主犯だ」

この席に参加したハム・セウン神父は、 セウォル号真相究明のためには国民の現実認識から出発しなければならないと言い、 「犯罪者として指定された海水部が調査の責任者になるのは有り得ない。 しかしまさに海水部は下手人であり、主犯は青瓦台と大統領」と話した。 ハム神父はこの時代を生きて、家族らの痛みを皮相的かつ観念的に接近することに申し訳なく恥ずかしいとし、 「家族を失った父母の心、遺族の気持ちで近付くように、 すべての国民と共に悟り、行動し、施行令が廃棄されるように努力する」と話した。

一方、光化門広場でキャンドル文化祭が進められる中で、 特別調査委員会のイ・ソクテ委員長は、セウォル号犠牲者と不明者兄弟姉妹と会った。 先立ってセウォル号犠牲者と不明者兄弟姉妹69人は4月5日午前に記者会見を開き、 セウォル号特別法施行令撤回と安全社会の建設、セウォル号引き揚げを要求した。 セウォル号犠牲者と不明者の兄弟姉妹が公式に立場を明らかにしたのはこの日が初めてだ。

イ・ソクテ委員長と会って犠牲者と不明者兄弟姉妹は施行令案で海水部が調査主体になることは絶対に受け入れられないとし、 「われわれは珍島で海上警察と海水部の態度を見てきたし、今も怒っている。 施行令は殺人者に自ら捜査しろと言うようなものだ」と話した。

イ・ソクテ委員長は、「政府施行令案では皆さんの望みを聞き入れられない。 施行令を廃棄するように努力し、ど んな難関があっても真相究明を実現する」と話した。

▲この日、光化門広場ではセウォル号家族をはじめ5000余人の市民が共に「施行令案廃棄」を要求した。セウォル号家族は4月11日にまた光化門広場に集まる予定だ。[出処:チョン・ヒョンジンいまここ記者]

なお政府のセウォル号特別法施行令案は、4月6日に立法予告期間が終わる。 6日までに立法予告案に対する意見を集約し、 4月9日の次官級会議で最終的施行令案を整理して、 4月14日の閣僚会議で議決した後に発効する。

これにより4.16家族協議会とセウォル号惨事国民対策会議、 そして特別調査委員会は4月6日午後に世宗市海洋水産部を訪問し、 セウォル号特別法政府施行令案廃棄と特調委施行令案受け入れを要求する計画だ。

4・16家族協議会のユ・ギョングン執行委員長は 「与党と政府さえ、施行令案には問題が多いことを認めるが、 廃棄は出来ず一部の項目を修正するという立場」とし、 「しかし家族は一部修正ではなく廃棄を望む」と明確に明らかにした。

ユ委員長は4月6日に海水部を訪問し、 家族の立場を表明して政府施行令案廃棄についての答を聞き、 海水部が答なければ大統領から直接答を聞くと明らかにした。

4・16家族協議会は閣僚会議が開かれる前の4月11日にまた光化門に集まり、 施行令案の廃棄を要求する予定だ。(記事提携=カトリックニュース・チグミョギ(いまここ))

▲遺族は二回目に喪服を着て家族らの遺影を持った。光化門広場に座り込んだあるお母さんは娘の顔をなで、涙を流した。[出処:チョン・ヒョンジンいまここ記者]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-04-07 12:00:41 / Last modified on 2015-04-07 12:00:42 Copyright: Default

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