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韓国:韓国の市民社会運動、日本の「集団的自衛権」保有推進を糾弾
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韓国の市民社会運動、日本の「集団的自衛権」保有推進を糾弾

日本の集団的自衛権推進、国連憲章51条許容範囲も超える

チョン・ウニ記者 2014.05.16 15:39

日本の安部晋三総理による集団的自衛権保有のための憲法解釈変更計画について、 韓国内の市民社会団体が直ちに反発している。 日本大使館への抗議の過程で警察は参加者のパフォーマンスを制止して、衝突も起きた。

民主労総、韓国労総、平和統一市民連帯など63の市民社会団体は、5月16日午後、 ソウルの日本大使館の前で日本の安倍総理による集団的自衛権の「基本方向」発表に対する緊急記者会見を行い、 東北アジアの平和を破壊し、朝鮮半島への再進出を狙う「集団的自衛権」保有の動きを直ちに中断するよう要求した。

[出処:ペムン・ビョンホ]

これに先立ち、日本安倍総理は5月15日の午後に総理官邸で記者会見を行って、 個人諮問機構の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」から受け取った集団的自衛権行使のための憲法解釈変更の必要性を含む最終報告書を基礎として 「閣議決定で憲法解釈を変更する」という基本方向を提示した。

日本では、集団的自衛権は平和憲法9条が武力による威嚇や武力行使の放棄、戦力の保有と交戦権を否定し、原則的に禁止されている。 そのために憲法改正を進めてきた安倍総理は、閣議決定だけで憲法解釈を変更すると明らかにし、結局、個人諮問機構の報告書を根拠として推進する計画を明らかにした。 閣議で集団的自衛権保有が確定すれば、朝鮮半島をはじめ、世界のどこでも国際紛争に介入し、自衛隊を派遣する道が開かれる。

日本の集団的自衛権保有推進の中断を要求

そのため韓国の市民社会団体は、直ちに糾弾の立場を表明し、 韓国政府に積極的な対応を要求した。

これらの団体はまず 「安倍総理は個人的な諮問機関の報告書に過ぎない内容を政府案に受け入れ、 自分が任命した閣僚の同意だけで集団的自衛権の行使ができるように憲法9条の解釈を変更するという立場を明らかにした」と憂慮を表明した。

また「過去の歴史を歪曲して侵略の歴史を否定し、 領土紛争を激化させてきた日本が敗戦後、自ら守ってきた平和憲法の全てを事実上廃棄した後は、 東北アジア一帯の軍事的対立を鋭く高めるのは自明」だという指摘だ。

これらの団体は特に、 「朝鮮半島については、戦時作戦統制権が韓米連合司令部にある現在、 日米安保条約を根拠として韓国政府との協議をしなくても一般自衛隊が派兵される」と、 朝鮮半島に及ぼす直接の影響を警告した。

市民社会団体はまた 「日本の集団的自衛権の保有が米国が主導するMDの構築とも密接な関連があることは、 2009年から確認され続けてきた」とし、 韓国政府はむしろ「韓米日軍事情報MOU推進など、事実上これを積極的に後押ししている」と韓国政府にも矢を向けた。

日本の集団的自衛権推進、国連憲章51条の許容範囲も超過

[出処:平統サ]

一方、日本政府が進める集団的自衛権保有は、 国連憲章51条が認める集団的自衛権範囲も超えると指摘した。

5月16日午前、同じ場所で記者会見を行った平和と統一を開く人々によれば、 安保懇談会報告書が提示した △米国の航空機・船舶に対する護衛、 △公海上での米国艦船の防御、 △外国海峡での機雷除去、 △米国に向かう弾道ミサイルの迎撃などは、 国連憲章51条が保障する集団的自衛権に該当しない。

国連憲章51条は、地理的またはその他の特殊な事情で密接に関係がある国家が武力攻撃を受けた時、 自国の領土主権と独立が深刻に危険にさらされた場合、 それも国連安保理が措置を取るまで認められる臨時の措置だからだ。

これによりこれらの団体は 「日本の侵略戦争の被害当事者である朝鮮半島にまた日本の軍隊が進入する状況を決して容認できず、東北アジアの軍事的対立を激化する集団的自衛権保有の動きは今すぐ中断するのが当然だ」と要求した。

この日午前、平和と統一を開く人々の記者会見では、日本政府を糾弾するパフォーマンスを警察が制止し、参加者との衝突が起きた。 一部、個別に参加した個人1人は日本大使館への抗議の途中に警察により連行された。

これらの団体は今後も日本の集団的自衛権保有推進の動きと 韓米日軍事同盟の過程を鋭意注視、対応していく計画だ。

▲参加者らは旭日旗にタマゴを投げる一方、日本大使館に抗議書簡を渡す予定だったが、警察がこれを制止したため小競り合いになった。[出処:平統サ]

[出処:平統サ]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-05-16 23:51:08 / Last modified on 2014-05-16 23:51:08 Copyright: Default

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