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韓国:海軍基地終息祈祷、江汀対策委員長インタビュー
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海軍基地終息祈祷、「パンドラの箱、その終わりは希望」

[インタビュー]生命平和3万拝を始めたコ・グォニル対策委員長

ムン・ジュヒョン記者 2013.01.23 16:04

「自然を搾取する人間中心の貪欲を捨てるために、五十四回目の礼をします」

捨てる。江汀村を守るために、平和を威嚇する済州海軍基地建設を防ぐために、 自分を低くして礼をしながら捨てる。彼らが心を無にして礼をしながら捨てる ものは何だろうか? 江汀村海軍基地反対対策委のコ・グォニル委員長が『海軍 基地のない生命平和の村、軍事基地のない生命平和非武装地帯を祈る3万拝』を 始めた。

[出処:チャムソリ]

[出処:チャムソリ]

コ委員長は70日間の工事中止の決定にもかかわらず、毎日工事車両が出入りす る基地事業団正門の前で祈り始めた。毎日、平和守備隊と住民は、正門の前で すさまじい工事阻止闘争を行なっている。彼らへの海軍と事業団側の告訴・告発 はかなりになる。

ムン・ギュヒョン神父は12月24日と25日、正門の前にいたという理由で、出頭 要求書を通報された。業務妨害などの理由で受ける裁判の回数と罰金もかなり になる。1週間に1回の割合で済州裁判所で裁判を受けている。このように平和 を願う江汀守備隊への告訴と告発が絶えないのは、済州海軍基地が当初の工事 中止の決定と違い、工事を強行しているためだ。彼らはこの工事を『不法工事』 と規定しているが、海軍と事業団は工事を止めようとはしない。

コ・グォニル委員長と対策委は、この不法工事を防ぐ行動として3万拝を選んだ。 毎朝7時から毎時間、百拝ずつ、1日に千拝、1か月に3万拝をする計画だ。百拝 を生命平和百拝誓願文と合わて約45〜50分。約10分休んで百拝を続けるこの 日程に多くの守備隊と住民が参加している。

江汀の住民の同意なく強行された済州海軍基地問題は、この6年間、対話ではな く不通の論理が支配する構造の中で、2011年からはクロムビ岩に通じるすべて の道を3m以上のフェンスでふさいでしまった。第8オルレギルは済州海軍基地 のおかげで道を迂回した。全てが住民と平和守備隊の意に反して進められた。

▲江汀村でみた漢拏山[出処:チャムソリ]

「真理が人生を自由にするという言葉を心に刻み、最初の礼をします」

昨年10月、江汀住民と平和守備隊は竜山撤去民と双龍車労働者に会い、『一緒 に暮らそう』と叫んで、長い全国のつらい場所を尋ね歩き、行く先々で小さな 手を差し出し、互いの痛みを分けあった。その暖かい助けが足りなかったのか? 12月の大統領選挙で朴槿恵(パク・クネ)候補が19代大統領に当選し、多くの労 働者が痛みと怒りを訴え、空を選択する悲劇をわれわれは経験した。

その痛みは江汀も同じ。新年早々、工事は絶えず続いている。国会の与・野は 1日の予算削減もなく、15万トン級クルーズ船の入港の可能性に対する検証と、 港湾管制権など国防部と済州道の協定書締結などを70日以内にさっさと履行し、 その結果を国会に報告した後に予算を執行することに合意した。検証なしでは 工事を強行できないと釘をさした。しかし2013年1月中旬、工事は続いている。 しかし夜中にも守備隊は、基地事業団正門の前で監視の目を閉じずにいる。 700人を越える連行者が続出したが、諦めない江汀の住民と平和守備隊。彼らが 守ろうとする価値は何か。暴力の前で彼らの3万拝にはどんな意味があるのか。 チャムソリは1月18日、済州海軍基地工事現場を訪れて、コ・グォニル委員長と 守備、住民の3万拝を見た。そしてコ・グォニル委員長にいくつかの質問をした。

▲コ・グォニル江汀村海軍基地反対対策委員長[出処:チャムソリ]

「非暴力の呼び掛け、3万拝で不法な工事を防ぐ」

Q. 生命平和3万拝を決心した契機は?

コ・グォニル江汀村海軍基地反対対策委員長: これまで生命平和百拝誓願文を 持って一日に1〜2回、百倍をしてきたし、着実にしてきた。2011年3月に、生命 平和結社が入り、守備隊中心に百拝が伝播した。そして昨年5月、道庁で6千拝 をしたこともあった。そのうち年が明け、今度は絶対に工事を防ぐという守備 隊と住民の決意があった。事実、大統領選挙政局が終わり、とても雰囲気が沈 んだ。昨年、本当に守備隊と住民は何とか全身を燃やしてあらゆる活動をして、 工事阻止闘争をしたが、海軍は昨年の予算のうち15億だけを残してすべて使っ てしまった。私たちがこれほど大変な闘争をしたために工事が阻止されたので、 やったかいはあったが、それでもすべて工事費用を使ったと思うと挫折するほ かはなかった。何か新しい代案が必要だと考え、工事を阻止しても、私たちが ひどく傷つかない方法を考えるようになった。

われわれはこれまで、警察が物理力を使う時、スクラムを組んで、あるいは横 になって、捨て身で防いできた。このような効果があり、訴える力もあって、 既存の非暴力の平和な方式をもっと昇華できる方式を悩み、一日に千拝をして みようと考えた。最も平和な方法で海軍基地問題の局面を変えたかった。誰が 見ても一番平和的で、非暴力で、人間にとって最高の訴える力が祈祷だ。平和 の島、済州を望み、生命平和の村を祈る祈祷活動を通じ、人々に私たちの意向 をきちんと伝えようと考えて、これから1か月間に3万拝をするつもりだ。

700余人の連行と罰金約3億ウォン、平和を公権力で押す

Q. これまで非暴力・平和的方式で闘争すると言う。それでも多くの拘束者と連行者がいたと理解する。規模はどれぐらいか

コ委員長: 連行者は約700人、拘束者は22人、処罰された人は480人ほどだった。 今まで罰金刑を受けた人の罰金だけで1億5千万ウォン近い。今月だけでももう 30人ほどが400万ウォンから200万ウォンまでの罰金を受けた。1月末までそんな 宣告がずっと続きそうだ。これから20人ほどがさらに罰金になる予定だ。彼ら の罰金を入れれば1億5千ほどが追加される。結局、1月末には済州を平和の島に する私たちの努力に、政府は3億の罰金をかけた形だ。

Q. 江汀村をよく知らない人はこの罰金3億だけを見ると、どこが非暴力かと非難するかもしれない。そして江汀村住民を不法を続ける人と思わないか?

コ委員長: これまで江汀村の住民と守備隊への罰金と刑事処分は、国家が国民 を合法・違法の定規で飼い慣らす一つの方式だ。政府と海軍は私たちに国家が することは合法で、お前らはどんな反対活動をするにしても、法の枠の中だけ でしろと言う。ところが果たして法の枠の中で何ができるか? 済州海軍基地を 防ぐためには、政界が積極的に動かなければならない。彼らを動かすためには、 市民が何かをしなければならないが、法的処罰を受けたくないと意見書だけを 渡して政界が動くのなら、果たして私たちがこれほどまでする必要があるか?

江汀は、合法的な集会をしようとしても集会申告さえ出してくれない。結社の 自由も保障されない状況で、クロムビ岩に入る人にも無慈悲な法のメスを入れ る。済州道と西帰浦市のように、共有水面に関する占用権を実際に持っている 機関は出入統制をしていないと回答したのに、クロムビ岩の中に入って祈祷を することについて、警察はレッテルを切るように罰金を課す。合法か、違法か を判断する問題なのに、連行して法廷に立たせ、罰金刑にする。こうした状況 で、私たちとしては、一番平和的で訴えの効果を上げたくても、違法な行為に なる。それとともに警察が物理力を動員して押さえつける過程で市民が抵抗し、 警察が小さな怪我でもすれば特殊暴力で起訴される。そして裁判所で無罪判決 になれば承服せずに控訴する。警察と海軍は、法を使って住民と連帯する平和 守備隊を身動きできなくするのを見て、政府は本当に国家暴力で多くの死傷者 を出した済州を平和の島と宣言し、反省しているのか疑わしい。

▲全北平和と人権連帯代表のムン・ギュヒョン神父は最近、江汀村に留まって生命平和三沢3万拝に参加している。そして1週間に一回の割合で裁判がある。[出処:チャムソリ]

▲ムン・ギュヒョン神父が手に持った出頭要求書。彼はこの日一日に5通の出頭要求を受けた。[出処:チャムソリ]

Q. 政府、海軍、警察が住民と守備隊の態度が暴力的という言葉で理解すれば良いか?

コ委員長: 私たちが受けた罰金の金額だけをみれば、重罪の規模だ。500万ウォ ンの罰金は飲酒運転より高い。飲酒運転は殺人行為そのものだが、それより高 い。私たちを殺人者扱いして、住民と平和守備隊がとても重犯罪をしたかのよ うに世論を誘導するが、事実、私たちがここで何をしたのか?

工事現場の前に座っていれば、自分たちが集示法に合わせて申告した私たちの 集会申告を承認しないとして集示法違反。共有水面を市と道は統制した事実が ないのに、クロムビ岩に入ったといって罰金。果たしてこれが重い犯罪か? 2008年に済州道庁と国家情報院、警察、海軍が集まって会議をしたことがあっ た。当時、彼らは小さなことでも処罰するべきだと言って、外部の勢力が介入 できないように情報を遮断しろと議論した。そして人身拘束の程度が高いほど 抵抗が小さくなると判断した。結局、会議を経て、海軍基地賛成側が反対する 人々を何度も告訴・告発しなければ警察が動けないと言って賛成側を説得した。 そして本格工事が始まった2010年からは企業等を利用し、業務妨害で告発させ るように圧力を加えたという話を業者の職員が私的な席で話した。そして2011 年4月には、政府国家政策調整会議で江汀村を公安政局に規定してしまった。

また同年7月にカン・ドンギュン村会長が拘束され、連行されて行く時、われわ れ住民が警察を取り巻いて連行できないように防ぎ、警察が7時間包囲された。 大韓民国の憲政史上、初めて警察が市民に動けなくされたという。警察はこれ を数値で表現して、江汀住民を暴徒扱いした。その後、本土の警察が大挙投入 され、クロムビ海岸を包囲して本格的に市民と住民を公権力で抑圧する事態に なった。ところが実際の原因提供はすべて警察だった。カン・ドンギュン会長 を拘束したのもそうで、警察が挑発して市民がこれに反応すれば、それをより 大きな公権力で制圧する構造だ。海軍も同じだ。自分たちが直接、住民を従北 左赤と規定して横断幕を張り、賛成側集会を主導して、軍が国民を敵対視する 軍事業を今行なっている。そしてこれに反対する者を敵対視して、警察が直接 ここを一つの事例にしようとする態度ではないかと思う。済州海軍基地問題は 民主主義社会で正当な表現の自由と権利を主張する人を国家がいかに弾圧する かを示す一つの事例だ。

[出処:チャムソリ]

「70日間の徹底した検証約束、守られていない」

Q. 2013年の江汀はどんな様子か?

コ委員長: 2013年も江汀は変わっていない。果たして政界がどれほど力強く、 この問題に立ち向かうかについて疑問も持ったが、政界は問題を解けなかった。 2011年末の予算国会で、2012年度の海軍基地予算を94%削減したのも、最後まで 私たちが抗議したからだ。今回の2013年度予算を国会が全額通過させたが、 2012年度の予算はたった49億しか通過しなかった。この49億は設計補償費だ。 当時、予算を審議すると本当に問題が多かった。2010年に作成された基本計画 と報告書を国会議員を通じてみるのはとても情けなかった。軍艦が入出港する 時もタグボートを付けなければならなかった。このどこが軍港か。最悪の立地 条件であることが確認された。そして野五党が真相調査団を作って、道議会が この結果を受けてみると、設計でも問題が確認された。そして検証をすると、 クルーズ船はまったく入れなかった。結局、設計を徹底して検証して変えろと 49億だけを通過させたのだ。ところがこれをすべて海軍基地工事費に使って、 15億だけを残した。明白な不法を行った。

2013年度も70日の検証を経て報告した後に予算を執行しろという但し書きが付 けられたのに、工事をするだけだ。工事がうまくいけばわからない。7つのケー ソンを持ってきたのに、台風でみんな壊れた。東方防波堤補完工事も消失を繰 り返し、今では中断している。防波堤を積めば崩れ、これを3回も繰り返した。 海軍ももう手がなくなっている。それだけ立地条件に合わない所で無理にして、 果たしてきちんと進められるか。最近、住民はあえて防がなくても夏になれば これまでの工事もみんなめちゃめちゃになると言っている。住民はこれがどれ ほどひどい事業なのか、自然が証明すると言いつつ、それでも私たちが6年間、 激しく戦って得た大切な結果だと思って戦い続けようと心を集めている。徹底 的に検証すれば、済州海軍基地は建設できないと判断するだろうし、そのため に何とか頑張っている。

Q. 最近シミュレーション検証の問題についての話が多い。

コ委員長: ひどいシミュレーションだ。徹底的に検証しろといわれたら徹底的 に検証しなければならない。2011年度の予算国会でも勧告事項だった。合理的 で客観的な検証が行われるべきで、これは第3の公証された機関で検証しなけれ ばならないということだ。ところが今、検証を総理室が主管している。昨年1月 に始めた技術検証の時の会議録が前の国政監査で公開されたが、当時総理室の 外圧があったことがわかった。設計が変更されないようにデータを変更しろと いうのだ。そしてサムスンで一昨年の12月に個別に行ったものを、まるで勧告 事項によってしたかのように整理して工事を強行した。しかしその検証は勧告 事項のとおりでもなかった。入出港時風速が21ノット、22ノット、27ノットで、 すべて1.5mの高さの波がくると規定してシミュレーションした。ところがこの 海岸のどこにこの程度の風で1.5mになるか。泰安のタンカー事故も波高が4.5m だった。そして巨済島のタンカー事故も4.5mだった。済州道は同じ風が吹けば 5〜6mの波がくる。ところがすべてに1.5mを適用した。27ノットの風で果たして タグボートが出て来られるか? ただ事故になる。すでに泰安と巨済で立証され ている。そしてこれをきちんと検証するためには数か月の時間がかかる。

[出処:チャムソリ]

「国民大統合の朴当選者、済州の本当の価値を考えろ」

Q. 今までの話を聞くと済州海軍基地問題で信頼が壊れたのも大きな問題だという気がする。特に朴槿恵当選者は国民統合を強調している。結局、統合のためには信頼と対話が重要だが、今まで済州海軍基地建設は信頼が壊れた状況できちんと対話もなかったように見える。

コ委員長: 信頼は歴史が証明してくれる。言葉でするのではない。行動が積も り積もって、結果が累積する時、信頼ができる。済州海軍基地を見れば和順で 住民が反対して失敗した。為美でも反対して失敗した。そしてこの江汀でも反 対している。結局、済州道民が望んでいないということを和順と為美、江汀で 証明しているのだ。ところがなぜ済州道民がこの事業を望んでいると変身した のか。朴槿恵当選者が話すように、済州道民が望むのなら和順と為美で反対す るはずがない。歴史的に反対の世論は実証されたのに、道民が賛成しているか らこの事業を続けなければならないと言うのなら、果たして信頼ができるか。 嘘ではないのか。少なくとも、何か話をする時は、基礎的な事実に基づかなけ ればならない。歴史的に済州海軍基地ではないと道民が示した。当選者が国民 統合を強調するのなら、済州道民の意が真に何か、もう一度問うべきだ。

済州道は2007年1月27日に平和の島と宣言した。これは、小さくは4.3抗争での 政府の虐殺、国家による具体的な暴力で大量の犠牲者が出たという島なので、 謝罪の意で平和の島と宣言した。それだけでも国家暴力により、これ以上犠牲 を出してはならない。多量の法律違反者を養成し発生させることをしてはいけ ない。700人の連行、22人の拘束と480人を越える処罰対象者だけを見ても平和 の島の価値を傷つけるものだ。ところが済州道が平和の島と宣言されたのは、 4.3抗争だけの問題ではない。その後も済州道は平和の価値と声を高めてき た。91年にはゴルバチョフ当時大統領が訪韓して韓ソ修交が結ばれ、95年には 江沢民中国主席が済州にきて首脳会談をして韓中修交を結んだ。冷戦の障壁が 済州にきて崩れたと評価できる。冷戦イデオロギーが強い東北アジアで、最も 中心にあった韓国。戦争の確率が高かった地域で、ムーディースの信用評価で も海外投資を敬遠していた韓国の済州で、平和会談を連続して成功させ、冷戦 の障壁は崩れ、修交の道が開かれた。そしてクリントン米当時大統領も済州を 訪問して首脳会談をした。96年には日本の当時総理が済州を訪問し、韓日首脳 会談をして修交の幅を広げていこうという合意と共に、過去の清算の出口を開 いた。一言で、戦争の危機にあった朝鮮半島が済州で連続して平和協定に成功 し、平和状態が高まったのだ。

それまで済州は単なる観光地だったが、ノービザ観光地に発展させ、海外の人 が簡単に出入りする条件ができ、戦争の危機が高まったところではなく、周辺 国と全て修交をして南北統一の雰囲気まで作り、平和の島への要求が高まった ことが反映されたのだ。そして2007年からは世界平和フォーラムを誘致し始め、 97年からは東アジアの軍縮、非核交渉を始め、毎年開かれた。世界中の人が、 済州道というと軍縮の会談場所、平和の島、平和フォーラムが続く島だという 認識を広げている。

ところが国防部はここを海軍基地、空軍基地、海兵隊1個師団を編成し、まるで 軍事戦略拠点のように活用し、また対立と軍備拡張の基点にしようとする歴史 的反転を試みている。国民が賢明にもう一度選択することを希望する。本当に 済州道が朝鮮半島の平和や、国防費で国力を浪費せずに安全を守り平和統一へ の指向を作り、安保の保証にこれほど寄与をしたのだから、もっとこのエネル ギーで東北アジアの平和と統一の願いが生まれるように、もっと発展させるべ きではないだろうか。2010年には韓国・アジア20余か国の経済協力国が集まり、 経済通商会談を行った。もう済州道を東アジアの平和と交渉と交流の中心地と しての地位を確かめることが、済州道の本当の価値であり、朝鮮半島での済州 の役割ではないかと思う。だから、果敢に東北アジアの軍事緩衝地域として、 非武装緩衝地域と宣言し、いかなる軍備競争も無意味にする出発点を済州から 開いていけるように国民が選択しなければならない。

信頼というものはこういうことだ。歴史的に重要になった済州の価値をさらに 確かにすることが必要だ。朴槿恵次期政府が信頼と対話、国民大統合を語るの なら、これを実践することが本当の信頼だ。とんでもない事業を対話もなく、 政府がすることだから付いてこいという調子ではなく、本当に対話をして証明 されてきたことをしっかり守れば良い。国民の言葉を聞かなければならない。 済州の和順と為美、江汀まで、なぜ道民が反対したのかを知るべきだ。そして 済州道が91年から貢献してきたことを見れば、済州道民が何を望むのか分かる だろう。ぞんな未来を望むのか分かるだろう。軍事基地としての未来は望まな いということが分かるだろう。心を開いて聞き入れることを望む。

Q. 生命平和3万拝でどんな言葉を一番よく聞くか。

コ委員長: あまり耳に入ってこないことも多い。そして心が苦しい時や胸の中 に凝りがある時、よく入ってくる。すべての生命、言い換えれば命を惜しみ、 愛して守るという価値を具現するために作った祈梼請願文なので私たちの運動 が指向するところにならなければならないのだろう。さまざまな言葉の中に、 自分だけが正しいと主張すること自体が暴力だという言葉は、言うたびに胸に 迫る。私たちは海軍基地反対を主張しているが、これだけが正しいと主張する のも正しくはない。国防部も愛国と国家に尽くす気持ちがあり、この事業を進 めるという面もあるだろう。だから安保事業が国家の安全を守るためには、単 に軍事力だけで判断してほしくない。外交、経済、民間交流、文化など、すべ ての国民が共に守り、悩むべきまことが、まさに安保だと思う。それなら済州 海軍基地事業を話す時、済州をどう活用するのかについての国民討論と、開か れた討論で意見を集め、その結果、それでも海軍基地を作るのが当然だと国民 が判断すれば、私たちも自発的に譲歩する準備はするべきだと思う。ところが そんなことをせず、政府や国防部が一方的に私たちが言う通りに付いてこいと いう調子で、お前たちは反対したから経済的に補償はすると言って金を投げて 理解しろと言われても、われわれは受け入れない。だから本当に対話が重要だ。

▲一日千拝、1月には一か月毎日続く生命平和3万拝。コ委員長は人々の願e が集まり、10万拝、100万拝になれば良いと希望する。[出処:チャムソリ]

「パンドラの箱、その終わりは希望。ずっと抱いて行こう」

Q. 多くの人々が希望を夢見ることができない世の中だ。最近では労働者が無念にも世を去った。

コ委員長: 絶望より希望を期待した今回の大統領選挙の結果は、まるで進歩勢 力が敗北する結果になってしまった。そんな状況で多くの労働者が命を失った。 この5年間は、大統領選挙の結果に多くの人々が希望を失うほど残酷だった。李 明博政権は4大河川事業だけを見てもバカのように通した。そうでなければブル ドーザーというニックネームはつかない。それだけ対話なく押し通す政権の下 で耐えてきた5年に、変化を望んだ人々だったので、多くの労働者が命を失った のではないか。そして鉄塔に上がった労働者は道を見つけようとした。ところ がとても降りる道をが見えない真っ暗な絶望の中に置かれている。上がっても 降りる道が見えないのだ。見せなければならないが、今年の冬は特に苛酷な寒 さで苦労しているのに、政府は降りる道を用意してやるべきではないだろうか。 労働者が鉄塔に上がったこと自体はそれだけ切迫した気持ちで、前が見えない からだ。だから国民のための、国民による民主主義が生きている政府なら、降 りる道を開いてやれなければならない。

また、われわれは希望を抱かなければならない。朴当選者がどんな政府になる のかは予測されるが、私たちが希望を捨てれば変わりもせず、残るものもない。 パンドラの箱が開いた時、あらゆる病気と悪魔があふれ、最後に出てきたのが 希望だった。私たちは開いたパンドラの箱ではないとしても、最後まで待たな ければならない。最近、監査院が4大河川の総体的な不良を発表したがこの発表 が朴当選者の負担を減らして、現政権との差別性を見せるためだという分析が あった。私は、少なくとも、政府も人がするもので、まだ良心が生きている者 もいると思う。そして国民が多くの疑惑を提起するので、政権末期と交替直前 の時期になって出てきたのではないかと思う。いつになれば私たちが望む結果 がいつ出てくるのかわからない。切実に望んでも、死んだ後で出てくるかもし れない。これは最悪の結果だが。明日、すぐ希望的な結果が発生するかもしれ ない。最近の監査院結果の発表のように。結局、人生は蓋が開くまではわから ない。だから開くまでは希望を捨ててはならず、そんな気持ちで祈祷を始めた。 切迫するほどに、祈祷をしなければと思う。

私たちが本当につらい時は、父と母を探す。それは頼る対象を呼んでいるのだ。 その瞬間だけは祈祷をするのだ。呼ぶ行為、呼称する行為そのものが私の心を 支える所を探しているのだ。それほど切迫した祈祷はないと思う。切迫するほ ど、その気持ちで祈り、また団結すれば、希望を見つけ、耐える力を勝ち取れ ると思う。これからの5年をどう耐えるかではなく、50年でも耐えなければなら ない。ひと山を越えても次の山が待っているわけではない。さらに深い渓谷と 山が現れても、人生の旅程の一つだ。終わりだと絶望すれば、人生も終わる。 ぜひ本当に切実に望む気持ちで共に頑張って欲しい。

▲コ・グォニル委員長が抱く希望。2013年には現実になることを。[出処:チャムソリ]

Q. これからの江汀村と海軍基地闘争の計画はどうなるのか?

コ委員長: まず共同体の回復に集中したい。私たちが海軍基地に反対する理由 は、前のように住みやすい村に戻したいということもある。ところが長い間、 海軍基地反対闘争をして村を気にする余裕がなかった。小さな意見の対立と、 意見から疎外された部分、その小さな交錯が6年間積もり、思ったよりも大きな 谷になってしまった。賛成と反対、反対側の中でも互いに離れることになった 例もある。それでも海軍基地反対の基調を維持して住民共同体を回復し、互い に喜び、楽しめる事をもっとたくさん作り出したい。5〜6年間、きちんとでき なかった祭壇でのピョルポ祭も復活させ、地神祭で江汀のお年寄りをもてなし、 新年の挨拶もして、互いに祝うような小さなことを祝いたい。そして、色々な 親睦団体と懇親会も再結成できるように助けたい。人間が生きる上で当然して きたことを一つ一つ回復させていきたい。また、全国のつらい現場との連帯の 道を進みたい。住民共同体の回復と共に共に連帯をしたい。それで全国を一つ にまとめ上げる仕事を進める。(記事提携=チャムソリ)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-01-24 20:44:20 / Last modified on 2013-01-24 20:44:21 Copyright: Default

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