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韓国:進歩新党副代表候補、再創党包括勢力などが争点
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進歩新党副代表候補、再創党包括勢力などが争点

洪世和指導部には概して強い批判...再創党、地方選挙などをめぐり熱い討論

キム・ヨンウク記者 2013.01.23 09:32

1月22日午前11時30分、西大門のレッドブックスで開かれた進歩新党5期代表団 選挙の副代表政策討論会は、和気あいあいとした中でも党路線と再創党に包括 する勢力などで一部に異論と争点があらわれた。

▲左からパク・ウンジ、イ・ボンファ、チョン・ジヌ、チャン・ソクチュン、イ・ヘリム進歩新党副代表候補

また、ほとんどの副代表候補は、4期洪世和(ホン・セファ)指導部体制に対して 強い惜しみを表わした。昨年の大統領選挙で洪世和指導部の社会連帯候補戦略 と大統領選挙でキム・スンジャ候補が離党し無所属で立候補したことをめぐり さまざまな評価が伴った。

特に昨年さまざまな事情で果たせなかった再創党は、副代表候補にとっても 一番重要な争点で、誰もが資本主義を越える代案を悩んだ。

パク・ウンジ、「左派団体の再創党参加には懐疑的」

副代表女性名簿記号1番のパク・ウンジ候補と、女性名簿記号2番のイ・ボンファ 候補は、進歩政治の再建による大衆的な進歩政党を強調した。同じ大衆的進歩 政党でも、パク・ウンジ候補は一テンポ早く一歩軽い党を強調したが、イ・ボ ンファ候補は地域政治と生活政治に根をおろす労働中心の進歩政党と資本主義 克服の道と同時に、貧困問題といった身近な現実の困難を解決する大衆政党を 強調した。

パク・ウンジ候補は再創党の過程で独自性を強調しつつ、再創党勢力と2014年 の地方選挙などでは最も幅広い連合を主張した。

パク・ウンジ候補は「進歩新党の再創党は、進歩政治の独自性を明確にして、 両党制に傾くことを防ごうとする人々と、社会主義的な理想、民主主義の基本 素養を備えたすべての人と一緒にしなければならない」とし「5期代表団が最初 に会うべき人は、以前の(進歩大統合論争当時の)統合-独自論争の分裂事態で党 籍を失った元進歩新党党員で、その後、この基準によって会って再創党をしな ければならない」と明らかにした。

パク・ウンジ候補は昨年、進歩左派政党建設のために共に議論した左派団体の 再創党結合には懐疑的だと明らかにした。

パク・ウンジ候補は「党は、昨年の初め、進歩左派政党建設に向け、左派団体 を結集するために会ってきた。当時会った団体は労働戦線、社労委、社会進歩 連帯など、いわゆる左派勢力をすべて含んだ」とし「だが、彼らは大衆的進歩 政党にあまり関心がない。彼らの政治的立場は左派だが、実際に政党をする人 ではない」と線を引いた。

続いて「私も社会進歩連帯の会員だが、社会進歩連帯が党に入ったり党と一緒 にするとは思わない」とし「今後の左派の結集では、党という枠組みを通じた 結集は不可能だと見ている」と付け加えた。

パク・ウンジ候補は2014年の地方選挙などでの選挙連合の対象について「まず 進歩政党という名が付いている所と一緒にしなければならない。当選が可能な 地域は民主党も包括しなければならない」と明らかにした。

イ・ボンファ、「党員の目の高さ、独自性と現実の進歩的大衆政党の影響力」

イ・ボンファ候補は「進歩政治の再建と独自性を維持し、成長発展する方向を 共に模索したい」、「代表候補が左派代案政党や反資本主義虹左派政党を主張 するが、新自由主義に反対する大衆的・政治的な力量を総結集するには、左派 政党は狭い。もっと広い進歩政治を土台にして左派政治をしていかなければな らない」と広い土台を強調した。

イ・ボンファ候補は「大統領選挙で、わが党員が一番多く入れたのは、文在寅 (ムン・ジェイン)」とし「党員は、文在寅を支持したのではなく、進歩政治の 独自性を維持しつつも、現実の大衆政党として政治的影響力を持つことを望ん でいる。これが党員と支持者の目の高さ」と診断した。

李候補は「党代表候補の路線的な急進性を過度に追求した左派路線は、われわ れだけの性急な決断になりかねない」とし、「多様な価値を含む労働中心と、 大衆の生活を実質的に変えられる進歩政治がわれわれが追求する道」と付け加 えた。

イ・ボンファ候補はまた「再創党は、私たちは準備ができていても、他の相手 があまり準備できていなければ、決めた時間にできないこともある」とし、 「再創党の期間を決めるより、われわれの原則に共感する勢力なら、その後に でも参加できるように開いておかなければならない。何人も乗れない直通バス ではなく、駅ごとに止まる電車のように再創党をしよう」と提案した。

チョン・ジヌ、「私たちは誰かという質問から明確に」

副代表一般名簿記号1番のチョン・ジヌ候補は、多様な弱者の反資本主義連帯を 中心に置いた。チョン・ジヌ候補は「再創党を語る前に、われわれは誰なのか という質問を明確にしなければならない」とし「大衆政党のアイデンティティ は、現在の党員と党員になる人が、なぜこの党に加入するのかをしっかり診断 することで現れる」と明らかにした。

チョン・ジヌ候補は「緑色社会主義や、別の理念討論はうれしいが、それで党 のアイデンティティと党の道を限定するのは不足」とし「あえて概念語を提示 すれば、反資本主義連帯政党に進まなければならない」と強調した。

彼は「非正規職、障害者、性少数者など、権利を奪われた人々との社会的連帯 を越え、現在の私たちの政治的理想を明確にする必要がある」とし「送電塔に 上がった人々、座り込み村と連帯する市民を支持する政党、票を獲得する政党 ではなく、私たち自身が彼らで、権利を奪われた人だという観点で送電塔闘争 を支持・援護する市民とわれわれが、新しい政党の主体になるということを、 自信を持って訴えなければならない」と明らかにした。

チャン・ソクチュン、「急進的内容を宣伝しても社会主義は実現しない」

副代表一般名簿記号2番のチャン・ソクチュン候補は、緑色社会主義を提示した。 チャン・ソクチュン候補は「再創党は、勢力再編の問題ではなく、私たちの新 しい内容的な中心を作ること」とし、「もはや進歩が権威を持てない時代に、 進歩を婉曲に表現した根本的な課題を引出しから取り出し、具体化して全面化 しなければならない。私はそれを緑色社会主義と表現する」と明らかにした。

チャン・ソクチュン候補は「民主大連合に巻きこまれず、資本主義の克服まで まっすぐに行く党が社会主義政党」とし「急進的内容を宣伝扇動して社会主義 が実現するわけではない。緑色には草の根、日常生活が含まれており、こうし た日常生活の政治から社会的な主体を作っていくことが社会主義政党だ。その 過程で、党が魅力あるようにしていけば、左派、緑色などのさまざまな勢力は その内容を見て私たちに近付いてくる」と説明した。

チャン・ソクチュン候補はまた「私たちの中には間違った風土がある。何かに 反対することが急進的と見られる」とし「資本主義反対が社会主義に言及する より急進的と見られるが、単なる反対ではなく協同組合運動のような日常の中 で、訓練を通じた新しい社会主体の形成と代案を準備しなければならない」と 強調した。

彼は再創党勢力については「今、進歩新党の他に選管委に登録された政党とし て、党が追求する方向に合った統合の対象はない」とし「緑の党と一緒にした いが単純な統合ではなく、十分な連帯からするべきだ。政党ではなくても共に 連帯してきた勢力は、再創党の範囲に入る」と明らかにした。

大統領選挙でキム・ソヨン選挙本部を構成した変革政治の会については、「再 創党の主な対象と言われ、究極的な目標では同質性があるが、歴史的な経験や 社会主義の実現戦略と戦術、革命の問題や選挙を見る問題に相当な意見の差と 争点がある」と明らかにした。

チャン候補は「離党して出て行った進歩正義党の魯会燦(ノ・フェチャン)共同 代表が反省して党に戻ってきたらどうするのか」という質問には「彼は反省は しないだろう」が「白衣従軍という言葉の意味は、白衣の上に着た官服を脱ぐ という意味で、誤った方法で得た議員職を捨て、1人の党員として入党すれば、 戻れといわず抱擁する」と明らかにした。

イ・ヘリム、「時代の左派の不安定労働者の結集が左派の結集」

副代表一般名簿記号3番のイ・ヘリム候補は左派の結集と新自由主義による金融 収奪で苦しむ労働者民衆にしっかり根を張る左派政党を提示した。

イ・ヘリム候補は「再創党は、非正規・不安定労働者を中心とする左派政党で なければならない」とし「党らしい党を作る政策代案政党運動を繰り広げて、 その過程で党と共にする左派勢力と個人を積極的に組織すべき」と述べた。

イ・ヘリム候補は「組織や勢力の結集ではなく、資本主義を克服して、新自由 主義の収奪に苦しむ大衆を積極的に組織する意味としての左派政党が必要だ」 とし「この時代に左派にならざるをえない非正規職・不安定労働者を組織して 結集する意味で、左派の結集」と説明した。

イ・ヘリム候補は「党員は再創党にあたり勢力再編と外縁の拡大に関心が高い」 とし「過去(進歩大統合当時)の民主労働党、進歩新党、社会党統合という出発点 が相変らず政治地形に残っている」と指摘した。

リーダーシップが発揮できない洪世和指導部に残念さ

この日、副代表候補は洪世和(ホン・セファ)指導部に対する惜しみを中心に、 4期代表団を評価し、大統領選挙社会連帯候補戦略にも懐疑的評価が出された。

パク・ウンジ候補は「これまで何人かの名望家と人気政治家を中心に党が動い てきたことに対する反省があったが、4期洪世和代表体制もそれと同じ結果だっ た」とし「党憲党規上、代表の強大な権限があるが、全党的合意を引き出せず、 リーダーシップをきちんと発揮できずに残念」と評価した。

パク・ウンジ候補は大統領選挙の対応について「キム・スンジャ候補の離党と 立候補は党論背反だとはっきり確認したが、当時の指導部がこれに対して断固 たる措置を取ったのかの評価が必要だ」と指摘した。

また「進歩新党が決めた社会連帯候補戦術は、党の独自候補ではなく民衆競選 戦術で、かなり難しい戦術だった」とし「この戦術は、党の凝集力と組織力が 強い時に使える戦術だが、当時も今も進歩新党はそうではない。社会連帯候補 戦術は、進歩陣営との関係に有意味な戦術だったが、私たちには難しい戦術だっ た」と惜しみを表わした。

イ・ボンファ候補も「大統領選挙は指導部にも、活動(家)党員にも、一般党員 にも、すべてに最悪の選挙であった」とし「洪世和代表は立派な方だが、個人 的な権威に依存するリーダーシップの限界は明らかで、キム・スンジャ候補の 分派主義行動、党員と支持者のほとんどが要求する政治的な要求を包括できな い孤立主義で失敗を招いた」と評価した。

イ・ヘリム候補は「4月の総選挙の敗北以後、大統領選挙まで私たちに機会がな かったのではない。内部革新で再創党し、その力で大統領選挙をするべきだっ た」とし「キム・スンジャ候補を支持した党員が党論に違反したということに 同意はするが、党内部でこうした過程を党員との総意でしっかりした左派政党 の本質を作るべきだったが、そうではなかった」と評価した。

チャン・ソクチュン候補は「今回の大統領選挙でわかったことは、進歩新党だ けでなく、進歩と呼ばれるすべての勢力の破綻を意味する結果で、厳重に徹底 的に省察しなければならない」とし「統合進歩党や進歩正義党は選挙の得失点 によって右往左往し、民主党と選挙連合をしたが、労働者候補の得票も思わし くなかった。これは単に急進的な内容の宣伝扇動だけで大衆の支持を得るとい う考えと断絶しなければならないことを示す」と評価した。

チャン・ソクチュン候補は「日常で大衆を組織しなければ、大衆の支持を貫徹 できないことを確認した。この部分の省察は、新しい党を作る過程での重要な 克服すべき点」と付け加えた。

チョン・ジヌ候補は「4期リーダーシップの不在をいうが、結果的にそのように 言うのは楽だ」とし「根本的な原因と代表団全体運営と役割を具体的に評価し なければならない」と他の候補とは違う評価をした。

チョン・ジヌ候補は「洪世和代表は、労働者民衆と共に戦う政党だと宣言した。 洪世和代表の失敗だといえば、それが失敗」とし「そんな実践力を推進できな かった結果を見るべきで、総選挙と大統領選挙でも行こうとした道が何で、何 のために壊れたのかをはっきり診断して討論しよう」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-01-24 20:36:17 / Last modified on 2013-01-24 20:39:25 Copyright: Default

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