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開店休業の民主労総、大統領選挙方針が『映画鑑賞』?

政治方針不在、大選事業縮小...今年の大統領選挙は文在寅『消極的』か?

ユン・ジヨン記者 2012.12.12 17:10

『労働者政治勢力化』という目標を掲げてきた民主労総が、18代大統領選挙を 控えて行く方に迷っている。統合進歩党事態で大きな衝撃を受けた後、政治方針 の不在で方向感覚を失っているようだ。自然に大選事業も縮小された。

民主労総は11月28日、18代大統領選挙時の『民主労総組合員3台大衆運動指針』 を発表した。3大指針の内容は、△必ず投票すること、△未組織非正規労働者の 投票参加保障運動、△良い映画を見ること、投票参加SNS伝播運動だ。

これまでずいぶん叫ばれてきた『労働者政治勢力化』や『階級投票』という言 葉もない。それこそ民主労総設立以来、最も静かな大統領選挙時期をむかえて いるわけだ。

民主労総、過去大統領選挙時期の『労働者政治勢力化』は?

民主労総は2002年と2007年、二回の大統領選挙とも、民主労働党への『排他的 支持』という政治方針で動いた。二回の大統領選挙すべて民主労働党の権永吉 (クォン・ヨンギル)候補が立候補し、民主労総は権候補を全面的に支持した。

▲民主労総は2007年10月単位労組代表者修練会で権永吉民主労働党大統領候補支持を明らかにして選挙対策本部を発足させた。[出処:民主労総]

これにより民主労総は、2002年大統領選挙の時に△政治実践団構成、△組合員 1人当り1000ウォン募金、△民主労働党党員拡大事業展開を提案し、大々的な 労働者階級投票を組織した。

2007年も状況は同じだった。民主労総は単位労組代表者修練会で『権永吉支持』 民主労総選挙対策本部を発足させた。選対本部長では当時民主労総委員長だっ た李錫行(イ・ソッケン)前委員長、副本部長は民主労総役員と傘下連盟委員長、 執行委員長ではイ・ヨンシク事務総長が布陣した。

また大統領選挙で『幸福8010戦略』を提示した。大統領選挙で80万の組合員が 10人ずつ組織し、民主労働党を中心に政治勢力化を実現し、執権の基礎を構築 するというビジョンだった。

だが民主労総の『階級投票戦術』は失敗し、大統領選挙では惨敗した。大統領 選挙の敗北後、民主労働党内部には『責任論』が起こり、分党が表面化した。 だが当時、民主労総の李錫行委員長は「分党しようという人を見つけなければ ならない」とし、党内の政派対決の構図に圧迫を加えた。

民主労総は声明書まで発表して「離党は全組織の団結を害する容認できない反 組織的な行為」とし「民主労働党を通じ、労働者政治勢力化を実現するという 方針は確かだ」という立場を発表した。現場派側からは、民主労総の『排他的 支持方針』が階級的団結を阻害すると反発した。だが排他的支持方針は2011年、 統合進歩党創党の直前まで続いてきた。

一方、韓国労総は、2007年大統領選挙と2008年総選挙でハンナラ党を全面的に 支持することに決めた。17代大統領選挙では組合員総投票を行い、当時李明博 候補を公式に支持した。大統領選挙後の1月、李龍得(イ・ヨンドク)韓国労総前 委員長は、李明博大統領と会い「政策連帯をしたのだからこれからの5年も、 国家経済発展に努力する」と韓国労総出身者の公認を公式に要求した。

民主労総、切りたくても切れない民主党との関係

注目される点は、民主労総が『労働者政治勢力化』を絶えず主張しつつも、 いわゆる『自由主義勢力』との関係から自由でなかったという点だ。

[出処:チャムセサン資料写真]

2002年の大統領選挙当時、民主労総は盧武鉉(ノ・ムヒョン)候補は金大中(キム・ デジュン)政権の後継者で、反労働者的な公約を明確にしていると鋭い攻撃を加 えた。また当時、教案資料を通じ「労働者がもしやと思う気持ちで批判的支持 を叫び、盧武鉉に行けば、われわれ労働者の政治勢力化、そして労働者世の中 の建設も遠い未来の事になってしまう」と警戒した。

だが2004年、国会が盧武鉉前大統領の弾劾訴追案を議決すると、民主労総は 『弾劾無効化』声明を発表し、盧武鉉再信任運動に加勢した。これが問題にな ると最初の声明を撤回し、『保守腐敗政治清算』という声明に変更した。だが 『盧武鉉審判』を叫ぶ民主労総は、弾劾無効化と保守腐敗清算を要求する 『汎国民行動』で盧武鉉後援会などと共に活動し、理解できない動きを続けた。

李明博政権になると、民主党と労働界の『野党圏連帯』はさらに表面化した。 2011年初め、『民衆の力』構成をめぐり民主党を入れるかどうかが問題になっ た。また2012年の4.11総選挙で民主労総は、史上初めて民主党との総選挙政策 協約を締結した。国民参与党と統合した統合進歩党には比例代表集中投票の方針 を確定した。

統合進歩党事態の後、民主労総は大統領選挙をむかえ『独自候補』戦術を検討 したが、いくらも経たないうちに廃棄した。その代わりに民主労総前現職役員 の大統領選挙キャンプ行が続いた。2007年当時、権永吉候補への全面的な支持 とともに『民主労働党死守』を叫んだ李錫行(イ・ソッケン)前委員長は、民主 労総組合員1千人のリストを持って民主党に入党した。同じ時期、李明博政権と 一緒にすると約束した李龍得委員長も、李錫行前委員長と文在寅キャンプで会った。

2007年、『権永吉支持』民主労総選挙対策本部の執行委員長だったイ・ヨンシク 前事務総長なども安哲秀(アン・チョルス)キャンプを経て、文在寅キャンプに 移動した。この他にも多数の前現職役員と組合員がキャンプに移動したり文在寅 候補の支持を宣言した。

こうした流れの中で、民主労総は18代大統領選挙でも民主統合党とのあい昧な 関係を維持している。直接は出てこないが、事実上の『政権交替』を目標とし て文在寅候補に対する消極的な支持に出たような動きだ。

実際に、民主労総は『必ず投票しよう』という指針を掲げ「歴代最高の薄氷が 予想される18代大統領選挙、労働者投票参加が勝負を分ける」と強調した。3大 指針も『進歩的政権交替に寄与するため』と説明した。『良い映画を見ること』 と認証ショットによる『SNS伝播運動』といった指針も同じ文脈にある。

民主労総が言う『良い映画』とは、『南営洞1985』と『26年』だ。民主労総は これらの映画を団体で観覧し、組合員の歴史認識を高め、投票参加の必要性を 文化的な方式で鼓吹させる計画だ。また民主労総は「組織的な投票参加で労働 大衆の政治意識を鼓吹し、進歩的政権交替に寄与する」と明らかにした。この 3大指針は加盟、傘下組織に伝えられている。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-12-13 14:56:04 / Last modified on 2012-12-13 14:56:04 Copyright: Default

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